作業分解シート:ポカミス防止 7つのアプローチ(その4)

製造業のヒューマンエラーをゼロにするために効果の上がる7つのアプローチ
について解説します。

     ヒューマンエラーの科学的分析/予防対策手順/再発防止手順/事例研究


ヒューマンエラーを防止するには、工程設計段階で予防対策を講じておく事が
重要であり、その時人は本来エラーするものという前提に立ち、それをカバー
するポカヨケシステムを設計して運用していく必要があります。

それには次の7つのアプローチが基本と考えています。

今回はその4 作業分解シートについて解説します。

作業分解は、工程の作業の主なステップ(順序)、各ステップの急所は何か
を整理し、作業目的を明確化することを目的としています。

例えば、作業を指導する監督者は、経験に基づき、仕事をするときの作業手順
一つ一つ作り、主なステップの目的を達成するための手段を、作業標準書
に書かれないもの(勘、コツ、巧み)も含めて急所を掘り起こして、わかり
易い言葉で纏めることを指します。
作業分解シートフォーマット.jpg
各ステップの急所を掴むには、以下の三つの条件があります。
 ①出来栄え判定:仕事の到達点と品質判断基準が明確か? 
 ②安全性:危険で、作業員が怪我をする恐れがあるか? 
 ③やり易さ:どのような勘やコツ動作が必要か? 
ではなぜ、監督者は、目をつぶって他人に教えられるほど慣れた作業を、
再度作業分解をしなければならないのでしょうか?

作業指導の方法として、「いって聞かせる、やって見せる」だけでは、作業
をうまく伝えることはできません。それは、監督者が教える前に指導内容を
如何にうまく伝えるかという方法を考えていない、また伝え忘れたり、言葉
の表現が下手だったりなどの理由から、自分で思っているほど、相手が理解
していない場合が多いと考えられるからです。

何故、同じ作業で同じ方法、内容を人に教えられないのかというと、指導
標準がないため、指導する前に、指導する作業がしっかり整理されていない
ためです。ひとつの作業を何回教えても、同じステップ、急所、その理由
をわかり易く伝えられる基準(ツール)が必要ということです。
作業分解は教える作業の主なステップ、急所または急所の理由は何かを
はっきり分かように、以下の4段階のステップを踏むことが必要です。
STEP1:何の作業をするか、概要を説明する
STEP2:主なステップをやって見せ、書いて見せる、急所を一つづつ説明する
STEP3:やらせてみて間違いを直す。やらせながら、主なステップを言わせる
STEP4:仕事につかせる。たびたび様子を確認し、質問するように仕向ける

作業分解シート.jpg
「いって聞かせる、やって見せる」だけでは、作業をうまく伝えることはできない
ため、監督者が教える前に指導内容を、作業分解シートにまとめます。

ひとつの作業を何回教えても同じステップ、急所、その理由をわかり易く伝えられ
るツールとして作業分解シートにまとめます。

     ヒューマンエラーの科学的分析/予防対策手順/再発防止手順/事例研究

 ★メルマガ・バックナンバー
 ★無料会員登録はこちらから(解説書・DVD割引)

 無料ネット相談:問い合わせ/質問など <こちら
 無料品質管理書式フォーマット・簡易マニュアル <こちら
 無料メール講座(品質管理基本/設計品質向上/経営品質向上)<こちら
 YouTube動画サイト <こちら

 ★YouTubeお試し版

 マニュアル・テキスト一覧表ダウンロード<こちら
製造現場ですぐに使えるマニュアル




ZOOMオンライン・スキルアップ・セミナー
現場リーダー研修.jpg セミナー.jpg トラブル流出ゼロ.jpg