三現主義とは、現場、現物、現実という「3つの現」を重視する考え方の
ことです。この「3つの現」を重視しなければ、製造現場のみならず、間接
部門の業務においても物事の本質を捉えることが難しいと言われています。
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工場などの生産現場で、不具合品が見つかったときに、責任者が状況だけ聞いて
デスクの上で判断を下した場合、間違った指示を作業員に与えることがあります。
責任者自らが、不具合品が作られる工程(現場)を見て、不具合品そのもの(現物)
を見て、不具合品に起きている状況(現実)を見るという三現主義を重視すれば
より正しい判断に近づくことできるといえます。
【三現主義とは】
私達の業務の仕組みや行動の全てを、現場・現物・現実をベースに考え、行動する
のが三現主義であり、企業の行動規範とすべきです。
現場とは:問題が発生したその場所を直に確認する
現物とは:現物を5感で観察する、良品と不良品の現物での比較する
現実とは:過去からのデータも含むあらゆる情報の分析
この三現主義の徹底を図るために、社内で仕組み化を図ることが有効な手段と言
えます。しかし頭ではわかっているのに、これが徹底できないことも多いと思われ
ます。例えば、
1.元々そのような習慣がない
2.情報技術が発達している現在、いちいち現場に行くのはムダ
3.現場が物理的に遠い(二次、三次の協力企業)
4.忙しい
などの個々の難しい事情はあるにしても、仕組み化することによって、それぞれの
状況に応じた三現主義を徹底することが可能となります。
重要なことは、「三現主義の仕組み化」「組織風土の醸成」です。
それには、管理者自らが見本を示し、それを仕組み化(習慣化)していくことが
重要です!
【三現主義のしくみ化9原則】
各業務マニュアルの中に、上記の三現主義に基づく行動を規定し、実行を第三者が
チェックするというPDCAの手順を組み込むことで、三現主義の徹底を図っていく
ことができます。
三現主義の仕組み化9原則とは以下の項目を指します。
①現場、現物の写真、または動画を示すこと
②今までとは違うことを示す数値の比較データーを示すこと
③鷹の目、魚の目、蟻の目による見方を徹底し、それを示すこと
(物事を大局的に捉える、先を見通す、身近に細かく見る視点を併せ持つ)
④事実、推測、仮説、意見、過去の経験なのか、明確にすること
⑤記録シート、チェックシート、グラフなど記録を示すこと
⑥データ測定時、対象物、日時、測定者、測定装置、測定方法を明記すること
⑦事象を一般用語で表現しないこと
(例えば「傷」ではなく「幅、深さ、方向」の塗装表面の傷など)
⑧事象は結果だけでなく、5WIHで捉えること
(「作業ミス」ではなく、いつ、だれが、どこで、どのような方法で、何を
した時、どのように発生した「ミス」)
⑨今までのしくみはどのようなもので、どこに問題があったのかを示すこと
これらの内容を、報告書、調査書、対策書などのフォーマットに入れ込んで、
作成者がだれでも三現主義の考えが方が自然と身につくようにします。
また、管理者は、その内容が不備であれば、指摘し、直させるだけの実力を身に
付けるよう日頃から自己鍛錬を行います。
【必要な組織風土の醸成】
三現主義という言葉はよく使われますが、意外と実行するのは難しいものです。
日頃から癖づけていないと、実際に現場、現物を見ようとしないものなのです。
それは、人は経験を積むと、その経験によって「勝手に推察」してしまう
ことが多いからなのです。特にベテランになればなるほどその傾向が強くなり
それによって重要な事実を見失う可能性が高いのです。
余談になりますが、昨今のコロナ感染に関して発信される「専門家」情報も、
この三現主義が徹底されているとはとても思えませんね。
よく使われる「過去最多となった」「重傷者が増加傾向にある」「医療ひっ迫が
懸念される」「若者にも感染が広がっている」などの表現が多用され、ただ恐怖
心をあおっているだけというのが現実ではないでしょうか。
本来、行政の仕組みや行動を、現場・現物・現実をベースに考えるべきであり、
これを行政の行動規範とすべきです。
これを防ぐには?やはり、三現主義の風土を作るしかありません!
そして必ず
「現場全体をみたのか?」
「現物を持ってこい!」
「前とデータを比較してどうだったの?」
をみんなで確認し合う癖を、社内に醸成することが重要です。
品質管理は、物事を正しく把握することから始まります。
そして、多品種少量生産工場では、素早く正確に事実を伝えることも重要と
なっています。
不良の流出が止まらない工場の特徴は、
現物を見ない!現場を見ない!現実を見ない!の「3ない管理者」が多いとい
うことです。








