企業活動などにおいてP(計画)D(実施)C(評価)A(改善)の4段階を
1サイクルとしてこれを繰り返すことで継続的な業務の改善を行う。
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このことは納得感のある考え方であり、これをやろうとする企業は多いのですが
上手くいかないケースが多いのも事実です。上手くいかない原因はいろいろありま
すが、もっとも大きな原因はPDCAを回して業務改善を行うマネジャが「PDCAサイ
クルを回す」ということが頭でわかっていても、具体的にどのように考え、行動し
ていいかわかっていないのです。
<問題点>
PDCA(マネジメントサイクル)は、頭で理解していても、実際の業務に応用できて
いない。
では、「社内教育制度」を例に考えてみましょう。
社内教育を推進する部署では、教育メニューを準備し、社員を計画的に教育しなけ
ればなりません。
その場合、どのようにPDCAを使って行うのか詳しく説明します。
PDCAに、更に5W1Hを加えて、マトリクスで整理し、計画から実施までを行います。
1.教育計画を立案する(Plan)
(1)誰が誰に対して教育するか(Who)
(2)いつからいつまでどの間隔で教育するか(When)
(3)何を教育するか(What)
(4)何処で教育するか(Where)
(5)なぜ教育するか、目的は(Why)
(6)座学、OJT、offJTなどどの方法で教育するか(How)
教育計画について、上記のように5W1Hで整理してみます。
ポイントとなるのは、計画は短くとも半年、または1年のスパンで考えること、教
育の目的は、経営方針、経営目標を達成させるための人材を育成すること、です。
2.教育を実施する(Do)
(1)誰が誰に対して教育したか記録する(Who)
(2)いつからいつまでどの間隔で教育したか記録する(When)
(3)何を教育したか記録する(What)
(4)何処で教育したか記録する(Where)
(5)なぜ教育するか、目的を記録する(Why)
(6)座学、OJT、offJTなどどの方法で教育したか記録する(How)
教育実施を推進すると共に、計画通り進んでいるかを確認し、実施内容を毎月
関係者へレポートします。教育実施後は、教育を受けた者に対して、簡単な理解
度試験を行います。
3.実施における問題の解決(Check/Action)
(1)教育を受けなかった社員はだれか(Who)
(2)教育実施が予定日にできなかったのはなぜか(When)
(3)なぜ教育内容を変更したのか(What)
(4)教育する場所が不適切だったのはなぜか(Where)
(5)なぜ教育するか、目的が不明確なのはなぜか(Why)
(6)なぜその方法はふさわしくないか(How)
もし教育が計画通り進んでいない場合は、その原因をしらべ、遅れを取り戻す、
教育内容を変更する等、問題を回避する方策を講じます。また必要に応じて、計
画全体を見直しします。この内容も毎月のレポートに入れます。
このように、PDCAの各要素を5W1Hを用いて整理することにより各ステップをどの
ように進めたらいいか、理解できると思います。そして、職場の管理者は、日々の
仕事をこなす側ら、中期、長期で解決しなければならない問題、課題について、こ
のPDCA/5W1Hの二次元マトリクスを用いて解決して行きます。
4.マネジメント3次元マトリクス
1項~3項のPDCA/5W1Hの二次元マトリクスを理解し実行できたら、今度は
4M(工場業務の分類)に当てはめてみます。
(1)MAN
人事制度、給与制度、教育制度等を対象にPDCA/5W1Hの二次元マトリクスで
マネジメント(計画~実施)を行う。
(2)MACHNE
設備導入、日常管理、点検修理、稼働率の管理等を対象にPDCA/5W1Hの二次
元マトリクスでマネジメントを行う。
(3)MATERIAL
材料、部品の発注、ロット管理、在庫管理等を対象にPDCA/5W1Hの二次元
マトリクスでマネジメントを行う。
(4)METHOD
作業標準、業務マニュアル、基準類等を対象にPDCA/5W1Hの二次元マトリ
クスでマネジメントを行う。
マネジメントをPDCA/5W1H/4Mの3次元で考え、実行することによって、問題や
課題が整理され、漏れのない管理を行うことができます。
この考え方を、社内の仕組みや、会議議事録などの書式フォーマット化し、社員に
定着させていくことで、人材の育成、組織のレベルアップにつながっていくことが
期待できます。