原価低減工場改革の手順:まずトップ主導のもと、工場の7つのムダを省き工場の基礎体力をつける

中小企業では、社長の正しい考え方、リーダーシップののもとで、改善活動を
行うかどうかで、成果があがり定着するかどうかが決まります。




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利益の出る「原価低減ものづくり改革」の基本は、ムダを徹底的に省き、生産
性を向上させるトヨタの「ジャストインタイム生産方式」です。中小企業の
工場の改革を進めるにはどうしたらいいか?考えてみます。

1.導入の心構え
トヨタ生産方式を進めていく中で、「7つのムダ」という言葉があります。
(1)在庫のムダ
(2)作り過ぎのムダ
(3)運搬のムダ
(4)手待ちのムダ
(5)不良を作るムダ
(6)動作のムダ
(7)加工方法のムダ
「トヨタ生産方式」では、この7つのムダを排除しなければならない!
としています。

ただ、「ムダ取り」や「5S」だけを推進しようと思っても、おそらく1年以内
に挫折してしまうでしょう。
最初の掛け声が大きいうちは、それでも、みんなやる気になってムダ取りを始め
るのですが、これを継続して、効果を上げていくには、目的を理解し、目標を定
めて取り組まなくてはなりません。

「カンバン方式」「セル生産方式」などについてもおなじです。
目的を理解せず、ただ個別に「手法」だけをつまみ食いして導入しても全く効果
上がりません。

「原価低減ものづくり改革」を導入する目的は、作業のムダや在庫のムダをなくし
て費用を節約し利益を上げる事です。導入計画の中に、数値目標を具体的に掲げ、
目標に達するまでのプロセスを確実に踏んでいかなければならないのです。

2.「原価低減ものづくり改革」の準備ステップ
中小企業で、「原価低減ものづくり改革」を導入する場合のステップについて
考えてみましょう。中小企業は日常の業務に追われ、中々改善が進まないと言
った悩みがあります。そんな中、「原価低減ものづくり改革」の導入を進める
に当たって、何が大切なのか?整理してみました。

(1)経営者のリーダーシップ
まず社長をはじめとする経営陣が、この方式の考え方について、正しく、しっ
かり理解しなければなりません。早急に結果を求めたり、「カンバン方式」
「ジャストインタイム」などの手法を導入することが目的のすべてではない
ことを理解すべきです。

その上で、正式に導入を進める前に、コンサルタントなどの専門家を講師に招き
講習会を開いて、導入するかどうか、社内検討を行います。参加者は社長以下、
係長や主任まで、役職者全員とします。一方的に話を聞くだけでなく、自社の
実情と、それに合わせた導入方法などについて討論を重ね、どのような内容で、
どの部分から導入していくのか?を全員で意志合わせを行います。

ここまでは、社長が先頭に立って、強いリーダーシップにより社員をリードし
て方向性を決定します。
最も重要なことは、まず「原価低減ものづくり改革」および、その基本である
「トヨタ生産方式」の考え方を正しく理解することです。

(2)社内組織の立ち上げ
方向性が決まったら、実際に実行するための社内組織(プロジェクトチーム)
を立ち上げます。
「**改善運動」などの名称を決めて社長が推進リーダー、以下各部門からメ
ンバーを選定して役割を決め、社内の残作業員まで周知します。また全体計画
とスケジュールを決めて優先順位をつけます。

実際には、工場全体の無駄を排除し、リードタイム短縮、生産性向上のための
様々な改善を主体的に推進します。改善テーマとしては 
 ・ライン化
 ・ロット数量の削減
 ・段取りがえ時間の短縮
 ・生産の平準化
 ・セル生産方式の導入
 ・自働化の推進
 ・多能工化の推進
などです。

社長は社内キックオフ大会を開催して、全員の前で運動のスタートを宣言します。
これから会社全体で改革行うのだという意気込みを全員に周知徹底させます。

(3)社内各制度の充実
「**改善運動」の運用をスムースに行うため、以下のような社内制度(仕組み)
を定めます。主なものから、徐々に仕組み化します。
・全体会議
  各委員会の活動内容の報告、全体の進捗確認を月に1回程度開催します。
  報告は、報告フォーマットを決め、各委員会が記入し、配付します。
  フォーマットには、計画、今月までの進捗内容、問題点、対策を記入します。
  社長は必ず出席します。
  議事録を作成し、全員に配付します。
  次回までの検討項目、担当者を明確にします。
  スケジュールの遅れは、必ず取り戻すよう調整を図ります。

・見える管理の導入
  活動の見える化
  各指標の達成度、推移の見える化
  情報の見える化
  ものの見える化
  日常管理の見える化

・一日改革道場
  週に一回開催
  段取り時間の短縮、ネック工程の改善、仕掛在庫などのテーマを決める
  現場で実際の工程、作業を見ながら改善案を出し合い、その場で改善する
  そのテーマは、目標を達成するまで徹夜してでもその日に解決させる

・表彰制度
  改善提案活動制度を運用し、一般作業員から「5S」「ムダ取り」「作業改
  善」などのアイデアおよび実施内容を募集します。
  月に1回、全社朝礼で対象者を表彰します。

・QCサークル活動
  職場単位に、自職場の身近な問題を解決するQCサークル活動を実施します。
  5S改善、自職場内でできるからくり改善、見える管理などのテーマを決めて
  活動します。

いままで「原価低減ものづくり改革」を導入するにあたっての活動の枠組み作り、
準備ステップについて説明しました。

この活動の枠組みによって、目標値に向かって改善活動のPDCAが、うまく回転
し、継続的に活動していくことが、もっとも重要なことです
決して、一年、二年で終わりになるものではありません。
導入を失敗させないためにも、この枠組み作りと準備ステップをおろそかにして
いけません。

もし途中で、この活動が遅れたり、うまく行かないと判断したなら、何処がに
原因があるのかを見極め、再度、活動のやり方を見直ししながら進めます。

活動が途中で挫折し、もとに戻ってしまうケースを多く見かけます。
挫折しないためには、経営者をはじめ、全社員が明確な目標のもとに、その達成
度を全員で確認しながら進める以外にありませんが、「言うが易し行うが難し」
なのです。

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  講師紹介
講師紹介
高崎ものづくり技術研究所 代表 濱田 金男
OKI/沖電気にて設計・品質管理・生産改革に長年従事。中国・香港・上海で
の品質保証や現地生産立ち上げも経験。現在は、製造業の現場改善、DX推進、
AI活用支援のコンサルタントとして活躍中。
マイベストプロ群馬」にて300記事以上の専門コラムを執筆。

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AI活用で劇的に進化する!品質改善5回シリーズ カリキュラム
  
■第1回:11月25日(火)13:30~17:00
DRBFM実施手順1.jpg
本シリーズの核心です。設計のヌケモレを防ぐDRBFM/FMEAですが、分析者の経験に依存しがちです。
本講座では、Gemini/NotebookLMを「分析アシスタント」として活用し、「過去ノウハウの蓄積」と「故障モード一覧表」などを短時間で、かつ高精度に作成する実践的手法を公開します。
AIを活用した「気づきの設計」の第一歩です。
DRBFM実施手順
 品質情報ナレッジシステムと漏れのない
 リスク抽出
1.設計段階で問題を顕在化させる手法と取り組み
 1.1 気づきの設計ツールの概要
 1.2 重点管理項目抽出表
 1.3 新規点変更点リスト
 1.4 過去事例の水平展開手法 
2.FMEAで重要な故障_事故と故障モードの関係
 2.1 信頼性とは
 2.2 故障モードの定義
 2.3 故障モード一覧表
3.FMEA実施手順
 3.1 FMEA/FTA/タグチメソッドの違い
 3.2 FMEAを組み込んだ設計フロー
 3.3 FMEA実施手順
 3.4 R-MAP法を用いたリスク評価基準
 3.5 FMEA実施事例
■第2回:12月15日(月)13:30~17:00
表紙12.jpg
「作って終わり」の形骸化した手順書はもう不要です。
動画マニュアルや電子マニュアルで「見てわかる」化し、さらにAI/LLMを活用した学習管理システム(LMS)で、個人の習熟度を管理し、熟練技能を組織の「知」として継承する仕組みを解説します。
形骸化しない作業手順書の作成
 と運用手順:熟練技能・ノウハウ継承
1.作業手順の作成
 1.1 QC工程図の作成方法 
 1.2 作業手順書の作成方法
 1.3 業務チェックリストの作成方法
2.作業手順書の形骸化防止
 2.1 作業手順書の形骸化の要因
 2.2 形骸化防止策
 2.3 形骸化させない作業手順書 運用手順
3.熟練技能・ノウハウ継承
 3.1 暗黙知と形式知
 3.2 ナレッジの共有化と業務効率化
 3.3 再発防止手順
 3.4 過去トラのまとめ方と水平展開
 3.5 熟練技能のノウハウの継承
■第3回:1月26日(月)13:30~17:00
なぜなぜ分析.jpg
なぜ「教育します」で再発防止が終わってしまうのか?
第1回で学んだAIによる分析(ナレッジ活用)を活かしつつ、現場の現象から「設計原因」「しくみの不備」まで遡る、本質的な「なぜなぜ分析」の手法を学びます。
(※本セッションはAIの直接利用ではなく、AIで得た情報を活用する「人間の思考法」としての分析手法がメインです)
設計原因まで遡る「なぜなぜ分析手法」
 上流の根本原因を潰そう!
1.なぜなぜ分析の現状と問題点
 1-1.玉石混交のなぜなぜ分析解説
 1-2.目的を曖昧にしたなぜなぜ分析事例と問題点
 1-3.トヨタ式なぜなぜ5回とは
 1-4.ホンダのなぜなぜ分析とは
2.目的別に原因を究明するなぜなぜ分析
 2-1.なぜなぜ分析の4つの目的
 2-2.物理的な因果関係を探る
 2-3.不適切な行動から原因を探る
 2-4.現場管理のしくみから原因を探る
 2-5.工場のしくみから原因を探る
3.なぜなぜ分析フォーマット
 3-1.ロジックツリーとフレームワーク設計
 3-2.現場で使える分析フォーマット
 3-3.上流工程のしくみ不備分析フォーマット
■第4回:2月16日(月)13:30~17:00
デジタルで進化した4M管理表紙.jpg
多品種少量生産の現場では、4M(人・機械・材料・方法)の変化点管理がキモです。
IoTやセンサーに頼る高額なシステム導入の前に、まずは「デジタル技術」を活用して変化点を「見える化」し、リアルタイムで異常を検知する「しくみ」の構築法を学びます。
デジタル化で進化する4M管理
 リアルタイム監視が工場の「異常ゼロ」を実現する
 1.4M(変化点)管理の基本と目的
  1.1 4M管理の目的:なぜ「変化点」に着目するのか 
  1.2 多品種少量生産における4M管理の重要性 
  1.3 4M管理対象の定義とランク付け(重点管理) 
  1.4 4M管理 7つのステップ
 2.変化点管理の「しくみ」と「日常管理」
  2.1 計画的変更への対応   
  2.2日常管理の核心:先手管理と異常管理
 3.デジタル技術による変化点の見える化と予知
  3.1 4M変化点の「見える化」手法
  3.2 IoT/センサーによるリアルタイム監視
  3.3 統計的手法による「ばらつき」の把握
  3.4 管理図による異常と兆候の検知
 4.4M管理の実践と高度化
  4.1 工程能力の把握と管理(Cp・Cpk)
  4.2 重要要因・重要特性の監視
  4.3 協力工場の4M変更管理
■第5回:3月11日(水)13:30~17:00ノーコードAI活用による技術・技能継承と品質改善の実務.jpg
シリーズ総まとめ。AIは「匠」の仕事を奪うものではなく、「匠の知見を増幅させる装置(Multiplier)」です。
現場の担当者自身が「ノーコードAI」を活用し、属人化していた「思考(Know-Why)」と「動作(Know-How)」をデジタル化し、組織の資産に変えるための、具体的な導入ロードマップを解説します。
ノーコードAI活用による
 技術・技能継承と品質改善の実務
 1.なぜ今、AIによる知の継承が不可避なのか
  1.1. 経営課題としての属人化の再定義
  1.2. ゲームチェンジとしてのノーコードAI
 2.熟練技能(暗黙知)のデジタル化と継承
  2.1. 「思考(Know-Why)」の継承
  2.2. 「動作(Know-How)」の継承
  2.3. 形式知化の仕組み化と2大アプローチ
 3.設計技術継承と過去トラブルの資産化
  3.1. 「負の遺産」から「設計資産」へ
  3.2. AIによる「トラブル予見」の実務
  3.3. 設計プロセスへのフィードバック
 4.失敗しないAI導入スモールスタート
  4.1. なぜ全体導入は失敗するのか
  4.2. パイロットプロジェクトの選定と実行
  4.3. 投資対効果(ROI)の「見える化」
  4.4. 成功のためのチーム組成

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製造業の手順書シリーズ
 メカトロニクス機器の設計技術:具体設計編
 メカトロニクス機器の設計技術:品質向上編
 メカトロニクス機器の設計技術:信頼性設計設計編
 FMEA_DRBFM(製造工程設計編)
 FMEA_DRBFM(基礎編)
 FMEA_DRBFM(実務編)
 攻めの設計手法と設計ミス未然防止対策
 1.クレーム対策書(不良報告書)作成手順書
 2.製造現場のヒューマンエラー対策手順書
 3.製造工程設計、QC工程図作成手順書
 4.新製品生産立ち上げ&品質作り込み手順書
 5.協力工場委託生産管理手順書
 6.製造現場の4M管理手順書
 7.新製品開発手順書(メカトロニクス設計編)
 8.工程FMEA実施手順書
 9.業務チェックリスト作成手順書
 10.事業計画書作成手順書
★品質管理ツール
 工場監査チェックシート3点セット excel版
 海外協力工場契約書雛形3点セット(英訳付き)
 協力工場品質管理ツール(工程監査CHシート・契約書等:DVD)
 クレーム対策書作成EXCELフォーマット
 4M変化点管理EXCELフォーマット集<作成中>
 生成AIを駆使したヒューマンエラ予防システム構築手順書
 製造業のDX化に向けた製造現場改革手順書
 中小製造業のIOT導入手順書
Proマニュアルシリーズ
 No.01 現場管理者・監督者の品質管理基本
 No.02 若手社員の品質管理の基本
 No.03 若手・中堅社員の「プロ人材」育成マニュアル
 No.04 デジタル化時代の品質管理基本
 No.05 一から学ぶ経営品質の基本
 No.11 製造業の現場管理者・監督者の体系的4M管理マニュアル
 No.12 現場管理者・監督者の日常管理のしくみと運用マニュアル
 No.13 工場長の業務改革・品質改善活動マニュル
 No.14 工場長の不良ゼロ対策 7つのステップ
 No.15 品質管理の基本と流出不良ゼロの取り組み
 No.16 製造工程におけるバラツキの管理と統計解析手法
 No.31 ヒューマンエラー対策講座
 No.32 モグラたたきから脱出対策講座
 No.33 製造業の現場で使える「なぜなぜ分析」
 No.34 品質問題再発防止対策事例集
 No.35 ポカヨケ(ソフト_ハード)事例 Best5
 N0.36 新製品の市場クレームゼロ達成のしくみ作り4つのポイント
DVDマニュアル
 No.01 現場監督者向け品質管理基本
 No.02a ヒューマンエラー徹底対策講座:基礎編
 No.02b ヒューマンエラー徹底対策講座:応用編
 No.03 現場で使えるなぜなぜ分析の進め方
 No.04 4M変化点管理実践講座
 No.05 中小製造業 若手社員の実践的教育の進め方
 No.11a FMEAの効果的実践手法(基礎編)
 No.11b FMEAの効果的実践手法(実務編)
 No.12 工程FMEAの効果的実践手法
 No.13 設計ミス未然防止対策講座
 No.21a 生産現場の課題達成型改善活動の進め方(基礎編)
 No.21b 生産現場の課題達成型改善活動の進め方(応用編)
 No.22a 多品種少量生産工場生産性向上の攻め所(基礎編)
 No.22b 多品種少量生産工場生産性向上の攻め所(応用編)
 No.23a 品質向上のための現場改善の進め方(基礎編)
 No.23b 品質向上のための現場改善の進め方(応用編1)
 No.23c 品質向上のための現場改善の進め方(応用編2)
 No.24a 攻めのQCサークル(小集団)活動の進め方(基礎編)
 No.24b 攻めのQCサークル(小集団)活動の進め方(実務編)
 No.25 工場長の業務改革・品質改革の進め方
 No.26 中小製造業 利益の出る経営改革の進め方
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 合同会社高崎ものづくり技術研究所代表の濱田です。
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