2018年03月12日

製造品質を良くすることとは?=コストを下げる事:製造業のクレーム対策事例

品質が良い/悪い、と言ったり品質を上げる、と言ったりしますが、これが
どんなものなのか、明確でしょうか。

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よく「前回のような品質問題は起こさないようにしよう」とか、「品質目標
を立て、不良率を1%以下に抑えよう」とか言ったりします。

結局、品質を良くするとは、不良をなくすこと、悪さをなくす事であって
「品質」と「悪さ」と同義語なんです。

この発想のもとに、品質対策(悪さをなくす)を実施すると
 ・検査工程の追加
 ・検査項目の追加
 ・選別の実施
なんていう対策も、けっこう普通に許されてしまう。

JITや、セル生産で生産性の向上や在庫の削減を行ってきても、品質対策
で、この効果が帳消しになってしまうなんてことも起きてしまいます。

「品質を良くするには生産性を犠牲にしなければならない」
「品質対策を行うには費用が掛かる」
「品質の良い製品は高くて当たり前」
といった考え方が平気でまかり通ってしまうのです。

お客様は、品質が良いからと言って、高くても買うでしょうか?
同じ品質なら、安いものを買うはずです。

そこで、発想の転換が必要で、品質イコールコストと考えるべきなのです。

もちろん、品質保証部門では、「失敗コスト」「検査コスト」「予防コス
ト」として管理している企業もあるのですが、工場全体のスループット
(付加価値生産性)として、考慮されているかというと、そのコストを
明確に生産性に反映している例は非常に少ないと思います。

スループット=OUTPUT/INPUT と定義されます。

どういう事かというと、工場が生み出す付加価値に対して、どれだけ
人員や、経費をつぎ込んだか?で、もちろん生産活動の改善によってスル
ープットの向上は常に図られているでしょう。

ところが、従来通りの品質の考え方で、不良を減らす対策を行っていると
この活動と逆行してしまうのです。

では、コストを下げ、なおかつ品質を良くする対策を行うにはどうすれば
良いでしょうか。

 品質を良くする=悪さを減らす=コストを下げる
 コストを下げる=スループットを向上させる
 スループットを向上させる=生産性を上げる
です。

ものやサービスの「良さ」をどのように計測し評価しているか?
積水化学グループの例を見てみましょう。

積水化学グループでは、品質を支えるのは現場でのモノづくりである
と認識し、品質の不備は、クレームへの対応や廃棄物の増加といった
ロス・ムダ…つまりコストにつながるという考え方をしています。

つまり、「クレームゼロ、事故・不良ゼロ、廃棄物ゼロ」という
「3つのゼロ」を目標に掲げてロスコストの削減に取り組んでいます。

そして「モノづくり革新指標」という数値を設定し
・外部損失費(クレーム・苦情処理コスト)
・内部損失費(製造工程不良処理コスト)
・生産コスト(原材料費、人件費)
・安全損失コスト(災害労災対応コスト)
・環境コスト(廃棄物処理、エネルギーコスト)
のように、すべてをコストに換算して管理します。

つまり「品質」=「コスト」なんです。「品質」を測るる指標は不良
率、クレーム件数などではなく「コスト(費用)」です。

品質を良くするということは、コストを下げる事で、これが、ものづく
り企業の「品質の考え方」なのです。

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