2019年01月08日

トヨタ式生産が多品種少量生産に向かないわけ (製造業の工場品質改善の進め方・事例の解説)

生産管理システム(仕組み)の構築は、ものづくり企業の浮沈を決定する
最も重要な仕事です。従来のシステムや方法をそのまま踏襲するのではなく
企業のビジネス戦略や工場の業務プロセスの検討結果をベースとして、シス
テム(仕組み)を再デザインが必要です。




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例えば、今、生産管理方式で最も注目を集めているのは、トヨタ生産方式
(プル型生産方式)です。

プル型生産は言わずと知れたトヨタ生産方式を実現する為の手法であり、後
工程からの引き取りにあわせて、前工程が生産を開始する生産方式です。

現在はこのプル型生産がモノ造りの理想のように言われていますが、多品種
少量、受注生産型ではプル型は効果が出ません

1.トヨタ式生産が多品種少量生産に向かないわけ
実は、プル型生産が成立する為には、色々な前提条件があるのです。
代表的なものを上げると
 ● 生産の平準化(量の平準化、種類の平準化)が出来ていること
 ● 定量在庫を決めて管理することが出来ること
 ● ある程度の期間安定的に商品を製造出来ること

などが上げられます。しかし現実的には生産の平準化が出来る企業はあまり多
くなく、月次や週次の生産変動に悩まされている企業がほとんどなのです。

なぜ自動車産業などでこのプル型生産が成り立っているのかについては、詳し
く解説しませんが、前提条件からプル型生産が成り立たない企業が取り組んで
も、うまく行くはずがありません。

よく下請け企業で、在庫を抱え、カンバンで引き取り要求が来たら、その在庫の
中から出荷し、親企業では、ジャストインタイムで組立を行っているというよ
うな笑えない話を耳にします。

プル型生産の大きな問題点は、変動が大きい製品では、リードタイムが返って
長期化すること、在庫が一定量以下に減らないということを上記の例は証明して
いるのです。

2.自社に最も適合した生産方式を採用する
自社は一体どのような種類の製品をどのようなリードタイムで生産している
でしょうか?また、それは今の生産管理システムの実態と適合しているので
しょうか?

生産管理方式は、製品特性、生産量、そして企業特性に応じて、“最適な生産
方式・管理方式”を選択・構築することが重要です。

(1)生産形態による分類
多品種少量生産企業を生産形態によって分類すると、以下の4種類となります。
 ● 多品種少量個別受注生産企業(毎回異なる仕様の加工部品等の生産)
 ● 多品種少量ロット受注生産企業(同一仕様、繰返し性のある製品の生産)
 ● 多品種ロット見込み生産企業(多品種の混在、繰り返しロット生産)
 ● 一品個別受注生産企業(大型設備、工作機械などの生産)

B to B受注生産企業のほとんどは、多品種少量ロット受注生産が主体の企業
であり、それ以外に多品種少量個別受注生産/多品種ロット見込み生産の要素
も多少ミックスされた部分も持っていると考えられます。

(2)生産管理システムによる分類
生産管理システムを大きく分けると、「MRP」に代表される「プッシュ式」の
生産管理システムと、「トヨタカンバン方式」で有名な「プル式」生産管理
システムに分けられます。

また、「製番管理システム」は、日本では昔から多くの企業で運用されており
代表的な生産管理システムの一つで、製番(製造番号)を使って管理します。

製造指令書を発行するときに、その製品に関するすべての加工と組立の指示書
を準備し、同一の製造番号をそれぞれにつけて管理をおこなう方式であり、
個別生産のほか、ロットサイズの小さい、つまり品種ごとの月間生産量が少な
い場合のロット生産で用いられることが多い場合に有効なシステムです。

「ゼロ戦」を作っていた中島飛行機が使っていた生産管理のやり方で、「追番
管理システム」がありますが「製番管理システム」と基本的な考え方は変わり
ません。飛行機のような「個別受注生産」で用いた生産方式です。

見込み生産に強いMRPと、個別受注生産に強い製番管理(追番管理)を融合さ
せて、部品や中間品はMRPで大量生産、そこから個別に製番生産という組み合わ
せをとる場合もあります。

以上をまとめると以下のようになります。
 ● トヨタ式生産管理システム(PULL型)
 ● MRP生産管理システム(PUSH型)
 ● 製番(追番)管理システム(PUSH型/PULL型と併用)

(3)リードタイムによる分類
リードタイムは、顧客リードタイム、生産リードタイム、調達リードタイム
などに分けられますが、一般に需要量が多いほど、顧客は待たずに入手できる
ことを期待します。家電製品や医療などはこの分類に入り、これらの製品は
見込み生産を行って、在庫の中から販売する方法を取っています。

これとは逆に、ビル建築や船舶、プラントなどは受注してから設計し製造を
行います。以上をまとめると以下の種類に分類されます。
 ● 見込み生産(Make to Stock)
 ● 半見込み生産(Assemble to Order)
 ● 部品中心型生産(Parts Oriented Production)
 ● 受注生産(Make to Order)
 ● プロジェクト型生産(Engineerring to Order)

上流側の見込み生産と、下流側の受注生産がぶつかる点の場所をどこに置くか
がポイントで、両者がぶつかる地点に(理論的には)在庫が必要となります。
これをカップリング・ポイントないし在庫ポイントと呼んでいます

以上を図示すると以下のようになります。

製造戦略1.jpg

(4)生産形態の分類表
以上、(1)~(3)にて説明した生産管理の分類と生産ライン、生産工程
の対応を示すと下表のとおりとなります。

製造戦略2.jpg

このように、生産管理方式の設計に先立って、影響を及ぼす要因別に整理
分類し、自社にとって何が一番適しているのかを、良く検討しておく必要
があります。

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