2019年01月09日

間接業務増大への対応方法:製造業の人材育成・多能工化の進め方事例

間接業務、直接業務を問わず、生産性向上の方策として「多能工化」が求め
られています。

特に間接業務では、出来る人が業務をすべて抱え込むのではなく、業務を
「見える化」して標準化を図り(標準作業)、誰もが一定の訓練で、その
業務を同じレベルで、できるようにすることが求められます。

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日本では、一人一人が長時間働き、沢山の仕事をこなして評価される文化が
まだ根強く残っています。しかも、最近の職場はサービスの多様化や、多品種
少量生産により仕事量の変動が大きく、また間接作業が増える傾向にあります。

1.仕事が特定の人に集中するのはなぜ?
限られた時間のなかで、後輩をじっくり育てる余裕も無いため、先輩たちは
「自分でやった方が早い」となってしまい、若手のスキルは伸び悩んでいます。

「スキルがない若手には任せられない」と、中堅層はさらに仕事を抱え込み
学びのチャンスがない若手は、効率的な仕事の方法が分からず、結局みんな
でダラダラ残業。そんな悪循環が、職場の「生産性」を低下させているのです。

一部の社員だけが仕事を抱え込む理由は、これだけではありません。
組織、チームとして仕事を分担する、「組織の力で仕事をする」という意識が
薄いためです。


他人に初めての仕事を委ねるのは、時間もかかるし、面倒なことです。
それでもチーム内に「自分と同じ仕事ができる人」を増やすことは、長期的に
みれば全体の経験値を上げることにつながり、さらに、「自分でやった方が」
と仕事を抱え込んでいては、今後も同じような仕事を全部自分でやらなければ
ならず、組織としての能力を十分に発揮できない事になり、生産性も向上しま
せん。

2.間接業務の多能工化手順
間接業務の多能工化の手順は(1)~(6)となります。
(1)基本業務の洗い出し
(2)基本業務の「見える化」
(3)基本業務フロー、マニュアルの作成
(4)作業の見直し、改善
(5)新人・若手のOJT計画立案
(6)OJTの実施

多能工の対象業務として
(1)製造ラインの直接業務
(2)製造ラインの間接業務
(3)間接職場の業務

3.トヨタ式多能工化のしくみ
多能工のしくみは、トヨタ生産システムのなかで工作機械の“多台持ち”
さらに1人が複数の異なる工程を受け持つ“多工程持ち”化を進めたことが
始まりとされています。


現在では、多台持ち、多工程持ちの考え方を間接業務へも適用する必要性が
生じています。
「基本業務の洗い出し」「業務の見える化」を行うことによって、隠れた
問題が浮かび上がってきます。いままで、個人の裁量で行っていた業務を
明らかにすることは、作業者自信の意識改革にもつながります。

この考え方は製造業にとどまらず、サービス業にも適用が可能です。
分かり易い例では、スーパーマーケットは、時間帯によって各職場の繁閑が
大きく異なる業態です。また戦力の大部分はパート従業員です。そこで、
売場やレジだけでなく、総菜の調理、仕込みまでいろいろな仕事をこなせる
多能工として教育します。

各業務を全員がローテーションで体験するなど、一人ひとりが複数のスキル
覚えて互いにカバーしあうことで、人員を大幅に削減すると同時に、全体
しての効率アップ、サービスの質の向上が期待できます。

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