2018年05月08日

QCサークル活動にまつわる質問(疑問や不満とは):問題丸投げでは解決しない

QCサークル活動(小集団活動)に関する疑問や「やらされ感」に関する不満は
多く寄せられます。
企業のQCサークル活動はどのような位置づけにあると考えればいいでしょうか?

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QCサークル活動の疑問についての疑問や不満はおよそ以下の通りです。
①私の勤めている会社では取引先の社長からの要請で、QC活動をする様に
 トップダウンで指示がありました。
②QCサークル活動は現場の自主的活動であり、トップの指示による活動で
 はないと思いますが如何でしょうか?
③QCサークルのリーダーにされ、しかも勝手に上司がテーマを決めてあと
 進めて!というスタンスです。サークル自体私が動かなければ誰も動きません。
④QCサークル活動は何の見返りもありません。目標を達成した場合には
 見返りがあるべきで、見返りが無いのはおかしいのでは?
⑤QCサークルは仕事の一環であり、残業時間や休日に行うものではないと
 解釈しています。しかし、QCサークルの発表は、土曜日の休日に行います。
 これは正しいのでしょうか?
 またQCサークルの研修で休日に外部の講師呼んで休日出勤しますが、これは
 普通ですか?

QCサークル活動を実施している企業で、少なからずこのような疑問や不満が
あるのは事実です。

しかし、日常の業務の中で、様々発生する問題は、放置するわけにはいきません。
それらを解決していくこと、また問題が起きない様、予防的な処置を行うこと
は、仕事をしている全員が考え、みんなで力を合わせ解決しなければならない
事なのです。

QCサークル活動に関係なく、社員に課せられた仕事として、必要な活動である
と認識する必要があります。

1.工場の改善活動3つのパターン
工場の改善活動の種類は、大きく分類すると、ボトムアップの小集団活動、部門
共通課題を解決するプロジェクト改善活動、そしてトップダウンの方針展開の3つ
です。

すべての改善活動を、QCサークル活動で解決するという考え方は間違いです。

3つの活動はそれぞれ独立して行うのではなく、密接に関連しあっています。
そして、改善活動は現場の一人一人が、日常の小さな問題を解決できる力、
つまり、「現場力」を備えていなければ、工場としての大きな問題も解決でき
ません。

そこで、まず問題の大きさ別にランク分けを行います。
 ①小集団で解決できる問題・・5S、ムリムラムダの排除、ヒヤリハットの排除
 ②他部門と共同で解決する問題・・中間在庫の削減、慢性不良の低減
 ③工場全体で解決する問題・・リードタイム短縮、在庫圧縮、生産効率アップ

工場3つの改善活動2.jpg
その中で「小集団活動では、どの範囲の問題を扱うのか?」を明確に決める必要が
あります。

かつては、職場の身近な課題を解決するのが、QCサークル活動と定義付けられて
いました。しかし、大きく環境が変化した今の時代、この活動だけでは企業は
成長しません。

もっと活動範囲を広げ、部分最適から全体最適のカイゼンが求められるように
なり、関係部門メンバーによるプロジェクト活動が主流となってきました。
5S活動、JITカイゼン活動、TPM活動、あるいは生産リードタイム短縮などの
活動が該当します。

2.QCストーリーによる改善とは
QCストーリーは、もうおなじみの手順ですが、改善活動は必ずしもこの通り
進みません。その理由は、難しい問題は、必ずと言っていいほど一度で解決
することはなく、試行錯誤の繰り返しとなるからです。

QCストーリーは、解決の手順を分かり易くまとめ、記録したり報告するための
ものであり、活動の経過や実績を示しているものではありません。
それを無理やり体裁を整えようと時間を浪費するのは本末転倒と言わざるを
得ません。

3.山積する課題
毎日生産に追われ、納期問題、人的ミスの発生、設計変更など日常の処理を
行う中でさまざまな要因で、思うように生産性が上がらない、むしろ下がって
いくなど、難しい問題が山積みとなっています。


このような工場の問題を解決するには、プロジェクト組織を結成して各部署から
メンバーを選んで改善活動を進めます。
 ・慢性不良の撲滅
 ・付加価値生産性向上
 ・リードタイム短縮

これらの活動は、トップのリーダーシップにより推進するものであり、小集団
丸投げしただけでは解決しません。

4.小集団に何を期待するのか?
そうすると、小集団によるQCサークル活動に何を期待したらいいでしょうか?
生産活動に直接携わっているのは現場のスタッフ(小集団)であり、現場の実態
を一番詳しく把握しています。しかし、小集団だけでは解決できない問題も多く
発生します。

そこで、小集団によるQCサークル活動の役割として
 ①日常作業のなかで発生した問題を捉えて解決を図る
 ②小集団で解決できない共通の課題、工場全体の課題を提起する
です。

問題の提起を受けた管理層はすぐさまフォローし、解決に向けての方策を講じ
ます。共通の課題、工場全体の課題の取り組みは、テーマがはっきりして
いるので、プロジェクトチームを組んで計画的に課題解決を図って行きます。

このような、プロジェクト活動をQCサークル活動として行っている企業も
見受けられますが、これには、工場のトップ、管理層の支援、フォローが
しっかりとなされていることが条件となります。


このような支援、フォロー体制がないまま、小集団だけに活動を任せきりに
していることが、QCサークル活動の衰退につながっているのです。

5.小集団で「問題の発生を未然に防ぐ」
何といっても、毎日の生産で問題が発生しないように、事前に手を打つこと
が重要です。
 ・4Mの変化を見える化して事前に問題が発生しないように手を打つこと
 ・管理ルール(手順書やチェックシート)の不備を見つけ是正すること
 ・新人のOJTを進めること

小集団による日常の業務における改善活動の原点はここにあります。


「問題発生~処置~試行~うまくいかなければ他の処置を行う」というよう
なことを日常、自主的に行われ、改善を繰り返していく活動が「品質管理」
の本来の姿です。これは、現場のスタッフ、管理層、トップそして直接
部門、間接部門を問わず実施されるのが「TQM」なのです。

さあ、あなたの会社の改善活動はどのような形で行われているでしょうか?
一部の人だけの活動では決して効果は得られません。

posted by k_hamada at 21:00| ★攻めのQCサークル活動の進め方 | 更新情報をチェックする

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