正しい目的を理解しないままFMEA、FTAを導入しても、信頼性を確保
することはできません。
せっかくのツールが生かされていない例が非常に多いのが現状です。
難しい理論よりも設計者が簡単に未然防止に取り組める手法(事例も豊富に紹介)
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FMEAは、環境条件や使用条件をきっかけとする故障モードが、製品・システム
の故障、事故を引き起こすため、そのリスクに応じた対策を講ずるために使用する
ツールの一つです。
また、FTAは、望ましくない故障や事故をトップ事象に、中間事象、基本事象
と掘り下げ、発生確率を予測し対策するトップダウンの解析ツールです。
それぞれのツールを単独に解説してもその特質をなかなか理解できないのですが
比較表を作成することによって、その違いが良く分かります。
その大きな違いは
①FTAは、過去の故障、事故の再発を防ぐために流用度が高い製品の解析に
適しており、FMEAは逆に、故障、事故の予測が難しい、新規性の高い製品
の解析に適しています。
②FTAは事故や故障が発生した場合の解析のため、比較的受け入れやすい
のですが、FMEAの故障モードが、どのような事故や故障に発展するのか?
逆の考え方をするため、その手順の間違いが非常に多いのが実情です。
③決定的な違いは、FTAは製品を熟知した製品設計担当の設計部門主体で行い
FMEAは、部品やアッセンブリーの設計を担当する設計部門主体で行うのが
良いと思われます。
但し、製品設計部門でFTAを実施する場合は、部品やアッセンブリーを
担当する部門や協力会社と共同で実施する必要があります。
問題はFMEAの場合です。
つまり、部品やアッセンブリーレベルを担当する部門あるいは協力会社は
製品の使われ方や機能は情報が乏しく、ほとんど理解ができていないため、
製品の故障、事故を洗い出せないのです。
(故障モードを列挙しても、製品の事故や故障までは想定できない)
ここに、FMEAの難しさがあります。