製品設計・工程設計ミス未然防止とお客様目線:リスクの予測&アセスメント設計手法

市場では、設計の信頼性・安全性が求められています。
それには客様目線で設計・製造を行い、市場のリスクを最小限に抑える
リスクアセスメント手法の導入は必須となっています。

ものづくりを行う上で、作業ミスや作業漏れが無いようにQC工程図や作業
指示書を設計しますね。また製品設計でも、この部品が壊れないように、
またすぐ外れないように細心の注意払って構造設計します。


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でも、何事も完ぺきな事は出来ないので、どうしてもミスや漏れが出てし
まいます。ではどうやって「未然防止」対策を行えばいいか?

そのキーワードは「お客様目線」です。

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このお客様目線で設計する考え方は、最近注目を集めている「リスクアセス
メント」や「FMEA」の基本的な考え方なのです。


つまり「お客様が使った時に事故や故障が起きないだろうか?」「もし起こった
らどのような影響を与えるだろうか?けがをしないだろうか?」と考えるのです。

でも普通の設計の考え方はどうでしょうか?
不良を出すと、納期が遅れる、損害が出る、上司に叱られる、だからミスをしな
いように注意して設計しよう。こんな自己本位、自己防衛的な設計作業になりがち
ですね。

また、
 ・これは実績のある(?)設計の部品だから問題ないと先輩が言っている
 ・安く作るためにはこの方法しかない
 ・いままでこの方法の設計で問題は発生していない
 ・以前発生した不具合はすべて対策済みだから問題ないはずだ

など、できるだけ過去に実績のある設計方法を採用しようとしますが、これが往々
にして失敗のもととなります。

そこで、「もしミスをしたらどうなるか?」と発想転換をします。

一応、この部品の構造上、強度は問題ない設計を行ったが、でも「万が一この
部品が壊れたら、お客様にどういう影響を与えるだろうか?」と考えるのです。

特に構造設計に於いて、「部品の強度は十分のはずだ」ではなく、この部品は
「使用時に繰り返し応力はどれくらい掛かるだろうか?疲労破壊することは
ないだろうか?」と考えるのです。

製造工程も同じです。
もし、この工程で間違った部品を組み込んだまま、見つからずに納入し、
お客様が使ったら、お客様にどういう影響を与えるだろうか?」と考えます。

この「影響度」と「発生頻度」を予測して、この設計で問題ないかを数値化
して検証評価するのが「リスクアセスメント」であり「FMEA」なのです。

しかし、たとえ、「リスクアセスメント」や「FMEA」を導入していな企業で
あっても、この「お客様目線」の考え方は非常に重要ですね。

この部品がもし、壊れたら、重要な機能が失われる⇒壊れるとしたらどのよう
に壊れるだろうか⇒部品に繰り返しの衝撃はどれくらい想定されるだろうか
⇒どれくらいの頻度で壊れるだろうか⇒では構造シミュレーションを行って
確認しよう・・・

設計時点で、このような発想が必要になりますが、それがないまま設計した
製品に対してFMEAを行おうとしても、すべての部品の評価はできません。

FMEAを導入するのであれば、この「お客様目線の設計」がされていることが
前提となります。「FMEA」は単なる評価検証手段でしかありません。

手法を導入するに当たって考えなければならないのは、
 ・それを何処で使うのか?
 ・使う目的は何か?
 ・メリット・デメリットはなにか?
をよく考えて選択することです。


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 合同会社高崎ものづくり技術研究所代表の濱田です。
 日本が誇るものづくり技術にもっと磨きを掛けよう!!

 設計、製造、品質管理、海外工場管理などの実務経験45年
 製造業のあらゆる業務に精通!講演テーマも下記の通り
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