2018年05月11日

パレート図の正しい使い方

QCサークル発表会などでよく見かけるQC七つ道具の一つ「パレート図」に
ついて、正しい使い方を解説します。

パレート図.jpg

パレート図とは、問題となる特性(=不良率、損失金額、クレーム件数など)
のデータを項目別に分けて、特性値を棒グラフで表わし、大きい順に並べさらに
全体に対する%の累積和の曲線を併記したグラフです。

図のように、工程の不良率を不良項目別に層別してパレート図に表わします。
その結果、トップ3つ(=ワースト・スリー)の不良が全体の85%を占める
ので、この原因を究明し対策すれば、問題は概ね解消することになります。 

パレート図は、重点管理の原則に沿った「テーマ選定のためのツール」として
広く知られる結果となりました。

品質管理では重点指向という考え方があるが、しばしば間違った使われ方が
されています。典型的な例が、QCサークルにおけるテーマ選定の方法です。

重点指向とは、時間や労力は有限だから、職場の問題を全体的に把握し、一番
困っている問題、改善効果の大きい問題を優先して解決するのが効率的であり
そのため多くの問題を掘り起こした上で、悪さの大きい順に並べてパレート図
を作成し、優先する重要問題を選定、検討してから解決に取りかかるべきだと
する考え方です

しかし、品質管理というのは「改善するためにデータを取ってパレート図を描く」
のではなく、改善するかどうかに関係なく日常的にデータをとって、必要なら
パレート図も日常的に作っておかねばならないものなのです。

改善しよう → テーマを決める  → それにはパレート図が必要  → だから
データをとる という活動であってはなりません。

つまりデータは常に収集してあり、見ようと思えばいつでも見られる状態
(見える管理)これが品質管理活動そのもの(管理状態)です。
問題が見つかればすぐに原因を究明し対策することが、日常業務の中で
実施されていなければなりません。

問題が分かれば、パレート図を書くまでもなく、その日のうちに解決に向けた
動きを開始するのが本来の姿です。

そう考えると、トラブルの未然予防、また発見したらすぐに対策する現在の
品質管理において、パレート図の出番はほとんど無い事が理想であるという
ことになります。

品質管理の目的は、不良データを収集し分析することではなく、不良を出さ
ないよう、未然に対策することである。

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