QCサークル活動(小集団活動)は、時代とともに変化していきます。
工場で実施される改善活動は大きく分けて3種類があります。その中で
QCサークル活動はどこに位置付けるのか明確にしなければなりません。
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1.工場の改善活動3つのパターン
工場の改善活動の種類は
①経営トップの方針から展開される「経営課題」の改善活動
②部門ごとの方針から展開される「業務課題」の改善活動
③職場ごとに日常発生する課題、問題の改善活動
ここで、いわゆるボトムアップの小集団活動と呼ばれているのは③の改善活動です。
①②は、トップ層、管理層が行うべき改善活動です。
しかしながら、①②の改善活動も小集団のQCサークル活動として定義する企業も
あります。
日科技連では、トップ層、管理層が関与する「新しいQCサークル活動(e-QCC)」
を推奨しています。
2.改善活動の目的
「不良を減らしたい」「生産性を向上させたい」「新技術を導入したい」
「職場の活性化を図りたい」など、それぞれの目的に応じて、どのようなレベル
の改善活動が適しているのかのかよく考える必要があります。
職場の小集団が、それぞれ自由にテーマを設定して行う活動は、効果を期待する
より、職場内のコミュニケーションを良くし協力し合って仕事を進める効果は
期待できます。
しかし、会社全体としてQCDの効果を得るには、部門間、工程間、あるいは全社
同一テーマで取組む必要があるのです。
ボトムアップ活動による職場の一部分の範囲の最適化では、利益や売り上げ増に
つながらないことは明らかで、工場全体の生産性を高める全体最適化を目指した
活動が今求められています。
3.事業再構築とは
2021年3月から公募が始まる「事業再構築補助金」では、新分野展開や業態
転換、事業・業種転換等の取組、事業再編又はこれらの取組を通じた規模の
拡大等を目指す企業・団体等の新たな挑戦を支援するため、設備導入費など
を補助します。
ここで求めている設備導入は、新分野展開や業態転換、事業・業種転換等の
取組等を目的としているため、単なる業務効率化の目的で機械設備を導入する
計画だけでは採択は望めません。つまり、小集団活動的な発想から抜け出す
必要があります。
事例1:ロボットを導入して省人化を図りたい
ある職場にロボットを入れることで人が一人省人化となり、生産性を向上
させる計画を立てます。
しかし、工場全体から見るとせっかく費用を掛けてロボットを入れても、
生産性は向上しません。なぜなら、つぎの工程の処理能力は変わらないため
手前に仕掛在庫が滞留するようになった、省人化したはずのメンバーは、
ロボットのできない箱詰め作業を行っており、結局省人化効果が得られてい
ないという結果となりました。
事例2:IOT導入で機械にセンサーを取り付け、稼働状況を見える化する
確かに、今まで明らかでなかった機械ごとの稼働状況が即座に見えるように
なり、稼働率をアップさせることができました。その結果残業が減り、納期
遅延は無くなりましたが、しかし、それだけでは売り上げ増や利益増につな
がりません。稼働率がアップした分、新たな顧客、新たな市場開拓に注力
する必要があるのです。
この場合に求められる活動は、上記1項の①、②の活動であって、③の活動
ではありません。つまり部分最適の設備導入では補助金申請は採択されない
のです。
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