設計と製造の役割分担と品質保証:リスクの予測&アセスメント設計手法

ある方からこんな質問が来ました。

今現在の悩みは、工程FMEAの実施前に、設計部隊がFTAや設計FMEAを行い、設計
で市場不具合発生のリスク低減をできない項目を製造部門で対策すべきと思って
おりますが、設計部隊の認識が低く、うまく部門間の連携ができていません。
市場不具合リスク低減の為に、開発部門、製造部門が実施すべきことを明確に
することなど、どうすれば一番より効果的なのか悩んでいます。


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これはなかなか難しい問題ですね。
品質はほとんど設計の良し悪しで決まってしまいますから、工程FMEAを実施しても
設計へフィードバックする項目が多くなると思います。
(特に設計の認識が低いということであれば・・・)
ということは、製造性を考慮した設計をはじめから実施する必要があるわけです。

FMEAを考える前に、まず、いかに製造性を考慮した設計を実施するか?です。
つまり、設計工程へ、製造部門が早いうちにかかわっていけるかがポイントとなります。
例えば、寸法リミットの緩和、微妙な調整個所の低減、部品の加工形状の単純化
ねじ止め個所の低減・・・・など

市場のトラブルを分析、して、まずそれを設計の観点で見直すことが必要です。
これは、FMEAではなく、FTAの役目です。
市場トラブルは、製造ミスがきっかけとなっているが、実はミスを起こしやすい
構造設計が原因になっていることが多いと思います。
どうしても設計で対策できないときは、製造側で冶具作成、ポカヨケ、検査など
で流出を防ぎます。

まず、FTAで市場トラブルをつぶし込むことを優先させるべきと思います。
FMEA はそれらの対策の後に、つぶしきれない想定外のトラブルを検出するために
使うツールです。
流用設計、類似設計の製品であればは、FTAを実施すればほとんどのトラブルは
解決するはずです。

当研究所では定期的にFMEA/FTAのセミナーを開催しています。
上記のような実践的な内容の解決策を提示できるセミナーは少ないと思います。
ぜひご検討ください。

(続く)

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 合同会社高崎ものづくり技術研究所代表の濱田です。
 日本が誇るものづくり技術にもっと磨きを掛けよう!!

 設計、製造、品質管理、海外工場管理などの実務経験45年
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