誰も教えない現場観察となぜなぜ分析を正解に導けない悩み解決方法(1)読者からの質問

製造業の品質問題で「なぜなぜ分析を正解に導けず上司の承認が得られません。
私自身がなぜなぜ分析を実施した経験が無く、周囲に直ぐ相談する先輩・上司
がいません。
先生の模範解答を希望致します。そこから、作業者と私で勉強させて頂きます」

読者からこのような切実な質問が来ました。

   トヨタ式なぜなぜ5回分析の研究!
   なぜなぜ分析の疑問を取り除く考え方と実践方法の解説


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この質問者のような「なぜなぜ分析」の悩みは良く聞かれます。
なぜなぜ分析を正しく行って、原因を追究するにはどうすればいいでしょうか?
そのヒントは??
 ①頭の中で「なぜなぜ」と考えるのではなく、まず現場・現物を見る
 ②工場の管理の要素である4Mで分類して「要因」を列挙する
 ③4Mを管理するルール(手順書)と作業実態とのギャップが「原因」

工場の現場で発生する問題のなぜなぜ分析は、一定のルールに従って実施する
必要がありますが、その手法が徹底していません。

では、まず質問者がどのような分析を実施したのかを見てみましょう。

発生問題となぜなぜ分析結果
標準作業:撹拌機の動作終了後、必要箇所を洗浄後に次製品の撹拌開始した
作業ミス:洗浄作業を行わず次製品の撹拌開始した為、異品種混入の異常発生
下記に作業者が実施した、なぜなぜ分析を表記します。

発生した問題:撹拌機ブレード洗浄忘れによる異品種混入異常

●なぜ1
 なぜ標準作業を守らなかった
  →別作業者が手伝ってくれていたのでブレード洗浄が完了していると
   思い込んだ

●なぜ2
 設備№2の洗浄完了してない
  →引継を受けたが、設備№1と感違いした 

●なぜ3
 勘違いした設備の洗浄[設備№1]は次班に引継いだ  

●なぜ4
 理由にはならないが色々な事が重なり数秒の作業を怠った 

このような文章力、表現力で説明不足が多々ございます。
質問の切り口を変えてみたのですが、なぜ2からなぜ3、なぜ3からなぜ4の
箇所がつながりません。

なぜ6迄になりましたが精神的表現が多く長文になっていたので、なぜ4まで
に私が修正しました。
「なぜなぜ分析」の模範解答を教えて下さい。

という質問内容です。

◆私からの回答
「作業ミス 洗浄作業を行わず次製品の撹拌開始した為、異品種混入異常」
という問題に対して、作業者のミスを本人が「なぜなぜ分析」を行った結果ですね。
そこから導かれるのは、「気づかなかった」「思い込んだ」「勘違いした」など
のミスそのものを現しているだけで、一向に真の原因にたどり着きません。

まず、当事者がなぜなぜ分析を行うのは間違いです。
分析は管理者が主体となって行うべきです。
「気づくように」「思い込まないように」「勘違いしないような」管理方法を
管理者の責任で考え、改善する必要があるのです。

それには、管理者が「三現主義」で現場・現物・現実を目の当たりにして、
どこに問題があるのかを突き止めなければなりません。文章力、表現力の
問題ではありません。

現場の状況は上記質問文からは十分に把握されていないため分かりませんが
一つのヒントとして「前工程が遅れた関係で2台同時に作業開始」とあります。
なぜ、前工程が遅れたのでしょうか?また「別作業者が手伝って」とあります
が、作業分担はどのようになっているのでしょうか?

「前工程が遅れた」のは、工程が通常とは違う「異常状態」となっています。
その時、作業標準通りの作業は守れるのでしょうか?

「異常状態」となったとき、どのような方法で、ミスが起きないように切り
抜けるのでしょうか?これは全て、作業者の問題ではなく管理の問題です。
管理層が自らの問題と捉えて「なぜなぜ」を行う必要があるのではない
しょうか?

「なぜなぜ」を正しく理解し実施する方法は、次回詳しく説明します。
その前に、行わなければならないのは、工程の変動によって、作業標準が守れ
ない状況が生じていることを捉え、なぜ守れないのかを、管理者が自ら現場に
行き、三現主義で事実を掴むことが必要と思います。

そして、工場の管理の要素である4Mに着目して要因を列挙することが必要に
なります。 

②へつづく


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