標準化とは、多人数で仕事をする場合、各人が勝手に行動すると結果のバラツキ
が大きくなり、品質も効率も悪くなるため、その時点でもっとも優れた方法を
標準として定めそれに沿って行動するためのしくみのことで、モノの作り方や
仕事の進め方について、繰り返し使用するために定めた取り決めのことです。
事例研究・実習で品質改善の実務能力向上を図る
DX、FMEA/DRBFM、再発防止手順など
■標準化のメリット
企業における仕事の標準化は様々なメリットをもたらします。
【技術の蓄積】・・・個人が習得した固有技術を、企業として蓄積できる
【技術力の向上】・・・蓄積された技術を基礎に、より高度な技術力を得ることができる
【品質の向上】・・・安定した品質を製造でき、コスト低減ができる
【組織力の強化】・・・会社として仕事の進め方が統一でき部門間の連携が良くなる
【コスト低減】・・・生産性向上、品質不良予防によりコスト削減ができる
【仕事の効率化】・・・残業が減り、しかも納期短縮が可能になる
しかしながら、標準化に対する間違った考え方があるのも事実です。
■標準化に対する間違った考え
「標準化したって実際は使わない・・・」
「標準化すると個人の創造性を損なってしまう・・・」
「うちの会社は、毎回内容が違う仕事だから標準化できない・・・」
使わない標準、現状の作業と標準が一致していない、だから守れない、標準が
合っても意味がないという会社も多くあります。
そのような会社は、データねつ造や改ざん、などによって社会問題を引き起こして
います。標準化を建前で行っている会社なのです。
そこでそのようなことを防ぐために、正しい「標準化」の考え方でPDCAを
回す必要があります。
■仕事に役に立つ標準が備えるべき4つの”基本条件”
誰もが、実行できること・・・現場の標準は現場で作ること
誰もが、守りやすいこと・・・作業しながら使えるための工夫をすること
誰にも、分かりやすいこと・・・フロー化、5W1H化
標準化が、常に改善されていくこと・・・定期的に見直し、陳腐化を防ぐ
考え方のプロセスを標準化・・・多品種少量生産に適応する標準化
「標準のないところに改善なし!」
作業手順や時間、作業方法など、作業標準がなければ改善できないだけでなく
改善結果の判定もできません。
標準は固定的なものではなく、改善されることが前提で、標準作業が改定される
たびに仕事の改善がおこなわれるようになるのです。