モノよりコトの品質が問われる時代:製造業の品質向上:売上・利益アップ事業計画の進め方

「わが社は品質を重視している」とほとんどの経営者は答えます。
ただ、品質を強みとしてしてきた日本の製品ですが、そのレベルが低下
していると感じている人も多いと思います。
  1章~5章目次

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では、なぜ日本の品質レベルが低下したのでしょうか?
モノの品質は、現在では新興国でもそこそこの品質のものを作ることが可能です。
しかし、海外製品に対して、なにか不安を感じてしまうのは、時として期待通り
の「モノ」が納入されないのではないか?という不安があることです。そして
案の定、実際に期待通りのモノが納入されない「コト」があるからです。
二つ返事で引き受けた仕事でも、状況が変わると、それを理由に納期が遅れたり
勝手に図面とは異なるものを作ったりします。

ところが、日本でも最近、期待通りの「モノ」が手に入らない「コト」が増えて
います。

「モノ」の品質は良くて当たり前であり、不良品を外へ流出させる「コト」は
論外です。つまり、「モノの品質」より、不良品や、図面通りでないものを外へ
流出させた「コトの品質」の問題が顧客を不安に陥れているのです。

不安にさせないためには、顧客が望んだ仕様のモノを、期待通りの納期で、期待
通りの価格で提供することです。不良品が混じっていることは論外です。
では、コトの品質を良くし、顧客に不安を与えないようにするためには一体何が
必要でしょうか?

それは、経営者の「コトの品質」重視の考え方とそれに応える「現場力」です。

では、それらを詳しく見てみましょう
第一に、経営者のコトの品質に対する考え方を現場に伝え、自らの行動で示すこと
企業を取り巻く環境は時々刻々と変化しており、またお客様のニーズは多種多様
に亘っています。

常に新しい「物作り」にチャレンジしていくことが必要であ、とくに、受注生産
工場では、顧客のきめ細かい要求を満たして行くことが、多品種小量生産時代に
生き残っていく条件となっています。

経営者は、社員全員に環境の変化への対応、顧客の多様な要求に応えなければ
企業が成り立たないことを繰り返し伝える努力を怠らず、肝に銘ずることが重要と
考えられます。

第二に、ものづくりのやり方を変えること(熟練技術者の技から、組織力と連携へ)
コトの品質を良くするためには、熟練の技重視の品質から、組織力と社員の連携を
重視した品質に変えていかなければなりません。

つまり、コトの品質へ対応可能な現場力を強化することです。

今まで、日本品質の優秀さは、熟練技能に支えられてきました。しかし、多品種
小量生産では、臨機応変の対応が求められ、正しい情報を基にした組織としての
対応力、連携が求められるのです。そのために必要なのは
 ・現場監督者、管理者の教育訓練、作業者のOJT
 ・コミュニケーションツールの整備(必要な部署に、必要な時に、正しい情報を)
 ・部署間、あるいは職場内の連携のためのツールの整備(朝礼、現場ミーティング)
などです。

第三に、スピード(速いレスポンスと行動)を重視すること
顧客に不安を与えないためには、スピードを重視することです。
早いレスポンスと行動は、顧客を安心させる最も効果的な対応なのです。
 ・顧客からの要望事項は、情報ツールを介してタイムリーに現場に伝えること
 ・顧客からの問い合わせは24時間以内に何らかのレスポンスを返すこと 
 ・トラブルを放置せず、すぐに対策のための行動を起こすこと
 ・万が一、不具合が流出したときは、まず顧客に迷惑を掛けない処置を施すこと

コトの品質を高める原動力は、経営者、管理層の正しい考え方と行動、そして
リーダーシップです。

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 合同会社高崎ものづくり技術研究所代表の濱田です。
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 設計、製造、品質管理、海外工場管理などの実務経験45年
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