設計ミスと自動車の市場トラブル(リコール)の現状

市場では、一体どのような製品のトラブル(故障や事故)が発生しているで
しょうか?下図は、自動車の設計に起因するリコール届出件数及びその割合
を示したものです。


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攻めの設計の仕組み1.jpg
(国土交通省「平成 27年度リコール届出内容の分析結果について」を参考に作成)

上記のうち事故につながった事例は以下のようなものがあります。
(原文のまま引用)

事例1(発煙 67件発生)
イグニッションスイッチにおいて、接点部に使用するグリスが不適切なため、
可動接点が固定接点から離れる際のアーク放電の熱によりグリスが炭化する
ことがある。そのため、そのまま使用を続けると、グリスの絶縁性の低下と
可動接点の摩耗による金属粉の堆積により接点間が導通し、発熱することで
グリスが発煙し、最悪の場合、火災に至るおそれがある。

事例2(火災13件発生)
イグニッションスイッチにおいて、スイッチ内部の接点に過剰な量のグリス
が塗布されたため、スイッチ操作時に発生するアーク放電の熱によりグリス
が 炭化して可動接点と固定接点間に堆積し、スイッチ内部の絶縁性が低下
することがある。そのため、そのまま使用を続けると接点間が導通して
スイッチが発熱、発煙し、最悪の場合、火災に至るおそれがある。

事例3(火災1件発生)
小型トラック・バスにおいて、戻り側燃料ホースの材質が不適切なため、
架装時、車両洗車時等に使用される化学物質により、燃料ホースが膨潤する
ものがある。そのため、そのままの状態で使用を続けると、燃料ホースの
接続部が外れて燃料が漏れ、最悪の場合、火災に至るおそれがある。

事例4(発煙3件発生)
農耕トラクタの消音器において、熱疲労に対する強度が不足しているため、
原動機の排気熱及び振動により消音器に亀裂が生じることがある。そのため、
亀裂部位から排出ガスが漏れ燃料タンクにあたり、そのままの状態で使用を
続けると、燃料タンクが損傷し燃料が漏れ、最悪の場合、漏れた燃料が消音器
に付着して、火災に至るおそれがある。

事例5(物損1件)
前方障害物衝突軽減制御装置(衝突軽減ブレーキシステム)装着車において、
ミリ波レーダーによる障害物検知プログラムが不適切なため、路肩や中央分離帯
に防護柵があり、先行車との車間距離が離れた際に、受信したミリ波情報を稀に
前方障害物と誤認識することがある。そのため、衝突の可能性がないのに、マルチ
インフォメーションディスプレイに警告表示がされるとともに警告音を発し、
予期せぬ急制動がかかるおそれがある。

このような不具合が流出する原因は一体何でしょうか。
また流出を防ぎ、二度と発生しない様にするにはどうすればいいでしょうか。

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 合同会社高崎ものづくり技術研究所代表の濱田です。
 日本が誇るものづくり技術にもっと磨きを掛けよう!!

 設計、製造、品質管理、海外工場管理などの実務経験45年
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