2017年3月 経済産業省 関東経済産業局において、先行してIOT活用に取り組む
中小ものづくり企業20社を取り上げ、事例集をまとめている。
中小企業の取り組みは、設備稼働状況の監視、可視化、紙や口頭情報のデータ化
などの取り組みが始まった段階であり、更に取得データを活用することで、一層の
生産性向上や、新たな商品、サービスの付加価値創出を実現できるかが期待される。
■ IOT導入・活用事例
①人の分析と動作改善
・特になし
②機械の監視分析と効率化
・三色灯の光を読み取り、工作機械の稼働状況把握、商品化
・夜間の稼働を可能とするIOT化した熱処理炉の活用
・複数の成形機のデータを取得管理し、迅速な製品情報の取得
・3Dデータの作成・活用を全社的に進め、手間や不良を大幅に削減
・遠隔の機械の状態を監視する市雲の構築
・複数拠点の生産設備のIOT化
・IOT、ネットワークカメラによる24時間、365日稼働を実現
・設備更新で鋳物工場をIOT化
③品質管理、検査の高精度化
・ミキサー車をIOT化し、生コンの適切な品質管理を実現
④標準化・マニュアル作成、教育訓練
・簡単マニュアル作成ツール活用、新人作業者用マニュアル作成
・多様な業務経験が必要な切削加工の見積り作業を省力化
⑤新商品・新サービスの創出
・測定データからダイレクト切削加工を可能とし、簡単に試作品を製造するサービス
・切削加工業業がクラウド見積りサービスの新会社設立
・稼働状況を踏まえた顧客サービスを実現
・顧客との工程進捗状況共有を可能とする生産管理システムの開発
IOTの導入状況を見ると、多品種少量生産工場の人の動きの分析(準備作業、間接作業
手待ち)などの、データ収集と分析を行い、作業改善につなげていくIOTシステム
また、作業の標準化、マニュアル作成、勘コツ作業の教育訓練などにIOTの活用が
望まれる。