2018年06月24日

町工場の品質の悩みを解決するには:ある工場の事例・対策の進め方

以下のような質問を頂きました。
町工場で必要なことは、良い風土をみんなの力で築き上げていくことです。

 こちら、**の板金工場です。
 中小企業にありがちな、現場現物主義で品質管理のしくみが人材を含めて
 とても貧弱です。このところ、不具合を頻発してしまっております。
 人の入れ替わりが激しくリピート品でも品質管理がうまくいかずまた
 以前決めたルール等も伝承されていません。 
 決めたことをどう守りどう守らせるかのポイントがありましたらご教授
 いただきたくお願い申し上げます。


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回答

 人の入れ替わりが激しいと言うことはパートさんが多いのでしょうか?
 また、何人ぐらいで平均年齢はお幾つぐらいでしょうか?不具合は、人的ミス
 の繰り返しですね。一応、数十人規模、平均50代ぐらい、機械と手作業による
 板金加工という想定で幾つかの案を提案致します。

 以下に対策のステップを示します。
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1.コミュニケーション
 ①朝礼
 4,5人のグループごとに、前日の結果、今日の予定、注意事項などを短時間
 でもいいので毎日続ける

 ②不良発生時のミーティング
 現場に関係者を集め、現場・現物を見ながら再発防止策を考える。熟練工は
 自分のやり方が一番いいと思っています。一人で判断し行動するので周りと
 の連携がうまく取れない場合が多いです。

 人数が多いと、本音の話ができない建前の朝礼になってしまうので、人数は
 少ない方が良い。部長は後で、どんな話題が出たか?ヒヤリングする。 
 一日のうちで一度は発言し、意思表示することと。他人の言うことを聞く
 チャンスを作る

2.ヒヤリハットの発見、申告
 ミスしそうになった、ミスをしてしまい修正したなど不良の前兆が日常の
 作業の中に隠れています。それを放置すると、いずれ不良となって現れます。
 そこで、前兆を見逃さず、改善につなげます。
 ①5S改善:整理整頓、製品置き場、不良品置き場、機械の清掃・注油点検を
 毎日徹底

 ②職場巡回:ミスの起きそうな作業、やり難そうにしている作業を管理監督層
 の現場巡回で見つける(気づき、洞察力などスキルが必要)

 ③ヒヤリハットの申告:特に新人は朝礼で、作業のやり難さ、曖昧なところ
 を申告させる

3.教育訓練
 比較的若手の中堅、リーダークラスを徹底的に教育し、責任を持たせる。
 結果が良ければ昇給させる。教育の内容は
 ①新人教育(OJT)
 ②不良の対策
 ③治具の考案などミスを減らすための改善を自発的に行う

4.検査
 不良流出を抑えるため、重要製品、新しい製品は外観、寸法を検査員の目で
 確認する。検査員は訓練してプロとして育てる(選別作業工程としての検査は
 行わない)

5.ルールづくり
 中小企業では、文書による規定類を作ることは大きな負担であり、例え作成
 しても誰も見ないものになってしまいます。簡単で見やすいフローを作って
 現場に掲示する、スローガン的な短い言葉のルールを掲示するなどの工夫を
 します。
  例:「それは、ルール(図面)通りか?今一度見直そう!」
    「ヒヤリ30件が、不良流出1件につながる」

 つまり、町工場では、職場の中に「良い風土」が生まれるように色々と工夫
 をしながら、みんなで力を合わせてミスをなくしていく事が必要ではないかと
 考えます。




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