STPDサイクルとは(PDCAサイクルは時代遅れ?):DX化時代の新しいQCサークル活動の在り方とは

QCサークル活動を進めるに当たってSTPDサイクルの考え方を説明します。
STPDとはSee,Think,Plan,Doの頭文字を取ったものです。
STPDサイクルとは何か?またPDCAサイクルの違いについて解説します。


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1.PDCAサイクル
PDCAサイクルはもともと工場での品質管理において、生産工程の改良や改善を
継続的に行うために、Plan、Do、Check、Actionが連続的にループすることを
指し、デミング博士らが提唱した考え方と言われています。
そしてこのサイクルは、やるべき仕事や与えられた任務を遂行するのに向いて
います

ところが、このサイクルの最大の弱点は計画(Plan)を立てるとき、未来を
検討し活動計画を立てるという視点が弱いということです。ですから、管理
する側の人間が方向性を示し、テーマを決め、部下に実行計画を立てさせ、
仕事をしてもらうために誕生したのがPDCAサイクルだと考えて頂きたいの
です。従って、職場ごとに実施する改善活動を対象にしていると考えられます。

2.STPDサイクル
では、STPDサイクルとはどんなサイクルでしょうか?
それは、例えるなら、今のように変化の激しい中で、経営の方向を見極めて
任務を実行するスタッフや管理層が実行するサイクルと言えるでしょう。
 See:よく見る
 Think:よく考える
 Plan:計画する
 Do:実行する

会社の方向性や計画が妥当かどうか?」現状と目標の差を見ることによって、
攻めどころを絞り込んでから、そこに集中して対策を講じていくことになります。

3.See/Thinkについて、もう少し詳しく説明します。
例えばSWOT分析は、企業の事業戦略を策定される際によく用いられるフレーム
ワークで、強み(Strength)弱み(Weakness)機会(Opportunity)脅威
(Threat)の頭文字を取ったもので、この4つの要素を使い分析を行っていきます。
この4つの要素は企業・事業がおかれているビジネス環境の「内部環境」と
「外部環境」に分けられます。
自社のおかれている現状をよく見て、よく考え、方向性や改善点を見つけ出して
いきます。


またSTPDサイクルは、課題達成型のQCストーリーをイメージすると理解しや
すいと思います。

例えば、現状より「生産性を30%アップする」という課題を設定します。
しかし、このテーマは一つの職場だけでは達成できません。関連職場共同で
取組む必要があり、工場全体を俯瞰し全社のモノの流れ、情報の流れを良く
見て、どこがネックになっているのかを突き止め、攻めどころを絞り込み
しくみを根本的に変える対応策を講じていく必要があると考えられます。
stpd.jpg
See/Thinkによって、攻めどころを絞り込むための分析用フォーマット例を
紹介します。
工場の最終目標は、付加価値を高めて、利益を上げることです。
そのためには、ムダを省く、固有技術を高める、人や機械の生産性を上げる
などの対策を講じますが、まず、どこを攻めると効果が上がるのかをこの
マトリクスで分析します。
see_thinkシート.jpg
このSee/Thinkのステップは、課題達成型QCストーリを使って改善を行う、
プロジェクトチームや、部門ごとに実施する「業務計画」を立案するときに
使用するとよいと思います。


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 合同会社高崎ものづくり技術研究所代表の濱田です。
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