2019年01月08日

工場の生産性向上と稼働率

「稼働率」と「生産性」との関係を整理してみます。
稼働率は、機械の動き方だけではなく、人の働き方も含まれます。
稼働率が上がれば生産性も向上すると考えがちですが、そこには大きな誤解が
あります。




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1.工場の稼働率とは?
「稼働率」とは、どれくらい効率的に製品がつくられているのかを表す指標です。
つまり、同じ時間内でよりたくさんの製品を生産する工場は、稼働率が高い工場
と言えます

例えば、機械が故障し、製造ラインがストップすれば、人が働けない時間分の
給料や、動かない機械の維持費や修理費などのコストが掛かります。人に払う
給料や機械にかかる費用は、製品をつくるために掛かったコストとして原価に
含まれます。

限られた時間の中でつくった製品の数が多ければ多いほど、製品1個当たりの
コストの負担が小さくなるので、原価を低くすることができます。

例えば、ある工場の製造ラインでは1日で8000個の製品が生産されます。1時間
当たりの平均的な生産能力が製品1000個とします。1日の労働時間が8時間と
すると、1日当たりの標準生産能力は8000個です。ある日の生産個数が6000個
だった場合、その日の稼働率は、6000個÷8000個=75%となります。この
ように一般的に、稼働率は実際に生産した個数を生産能力(本来生産できる
個数)で割る」ことで計算できます。

また、実際に稼働した時間を稼働すべき時間で割るといった稼働率の計算方法
あります。例えば、1日の機械が稼働すべき労働時間を8時間としたときに、
実際に機械が稼働した時間が7時間だった場合、7時間÷8時間=87.5%が稼働
率となります。
このように、生産数基準と時間基準の両方を算出し比較することで、より詳細
にムダな作業などを知ることが出来ます。

2.稼働率はどうやって改善する?
稼働率の改善方法はその原因によって異なります。
さきほどの 稼働率の計算で、6000個分の注文しかないことが原因であれば、
営業に力を入れて受注数を増やすことで、工場の生産能力を最大限に活用
することができます。しかし、原因が工場にある場合には、機械や人の改善
を行うことが必要になります。例えば、作業員が製造に携わっていない間の
手待ち時間や、直接生産に関係しない間接作業の時間を減らすことも大切です。

手持ち時間をつくらないためには、
 ①部品の欠品によるラインストップを起こさないよう材料の数量や在庫の
  管理を徹底する
 ②不良を作らないようにする
 ③機械の停止・故障をなくすために、機械設備の点検・整備、清掃を計画
  的に実施する
 ④段取りの方法を工夫してムダな時間が発生しないよう効率化する
などといった対策があげられます。

間接作業を改善するためには、
 ①情報の連絡や部門での会議、資料の整理などのムダをなくす
 ②手直し品の数を減らす、運搬作業を効率化する
 ③検査・測定作業の効率化
などが稼働率の改善につながります。

3.稼働率が高ければ生産性は上がるのか?
では、稼働率さえ高ければ生産性は高くなるでしょうか?答えは否です。
ではその理由を説明しましょう。

まず、生産性とは「単位あたりの付加価値額」を意味します。付加価値額とは
売上金額から外部流出費用を引いた金額で表します。
労働生産性」は社員一人当たり付加価値額を意味します。従って、単に生産
数量を増やしたり作業時間を短縮したりするのは「生産効率向上」であり
付加価値額が増えなければ「生産性向上」とは言いません。
付加価値額を増やすためには「売上額を増やすこと」と「外注費を減らすこと
です。いづれにしても、それに見合う社内の生産能力は確保しておく必要が
あります。

生産能力が不足する場合は、まず設備の「IT化、自動化」を行うことであり、
能力が不足するからと言って、外注に出してはいけません。さらに重要な点と
して生産の空きが生じないように、「平準化生産」を行うことです。
以下に具体例を示します。
 ①生産が少ない期間は稼働を確保するために在庫品や長納期品の前倒し
  生産を行う
 ②全体の生産量を制限しているネック工程がフルに稼働する(少なくとも
  90%以上)ようにネック工程前にバッファー在庫を置く
 ③変動の大きい受注生産品と計画生産品の生産をミックスして生産し、
  生産変動が極力少なくなるように計画する
 ④取引先企業の生産・販売状況を独自分析し需要変動に備える
 ⑤リードタイムを短縮化して、その分受注を増やす活動を行う
 ⑥生産計画の仕組み、日程進捗管理のしくみを構築して生産を行い、その
  中で問題点、課題のフィードバックを行う

製造業は、人手不足が続き、生産能力の向上は非常に困難な状況にあります。
そのため、現在の各製造工程の製造能力と負荷状況を可視化してネック工程の
有効活用、平準化生産を優先して実施していくことが求められます。

4.稼働率と可動率の違い
「稼働率」とよく似た言葉に「可動率」があります。
「稼働率」が実際に製品をつくるために人や機械が働いた指標であるのに対し
「可動率」とは生産機能つまり機械を稼働することが可能であった時間を
指標化したものです。

工場の機械が故障をすると、修理が済むまでに人も機械も生産活動に従事で
きない時間(ロスタイム)が発生します。そのため、故障がなく常に機械が生産
し続けられるように、工場では日頃から機械設備の保守点検が行われています。

このように保有している機械のメンテナンスも万全で、故障なくいつでも生産
できる状態にある時間の割合を「可動率」と言います。

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