小粒でもキラリと光る製造業を目指して!下請け体質から抜け出す!

日本の中小製造業は、大手の企業では製造しにくい製品を、適正規模で製造する
道を選んで生き残りを賭けて資源を集中すべきです。
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日本だけでなく世界で差異化できる技術がまだまだ日本には残っています。例えば
日本の部品や素材産業には世界シェアが圧倒的に高い企業が数多く存在すること
環境・エネルギーなど有望分野の技術開発で日本企業が世界の先頭を走っている。

中小の製造業においても、小規模でも、特殊な製品を製造するには、「何を作るか」
が、極めて重要になります。収益を上げられる程度に市場規模が大きく、巨大企業
が参入しにくい程度には市場が小さいことが条件になります。

スーパーニッチ戦略とでも言うべき、絶妙なマーケティング力、製品の企画力
必要とされるのです。

1.技術優位だけでは差別化は難しい
しかし、1990年代から、日本の製造業は危機に直面していたことを忘れてはなら
ない。新興国市場の存在感が増し、デジタル化が進み、新興国のメーカーとの競争
が激しくなるなかで、日本企業が高度な技術で差別化を図ろうとしても、機能が
過剰とみなされ、顧客がそれに見合った対価を払ってくれないという例が増え、
「ガラパゴス携帯」に代表されるように、技術だけでは生きていけなくなって
きました。

日本企業が先端技術を搭載した新製品を開発しても短期間で新興国企業の類似の
製品が氾濫して価格競争が激しくなり、もうからない事例が目立ってきたのです。
技術力の高さだけを武器にした差別化戦略の限界が、そのころから見えていた
というべきです。日本企業が生き残るためには、技術力の向上に加え、モノ
づくりの強みを、顧客が魅力を感じ、対価を払ってくれる価値まで高めなければ
ならなくなったのです。

製品単体の質や価格で勝負するのではなく、サービスやシステムを一体として提供
して競争力を高め、長年積み重ねた組織能力を活用し、簡単にまねのできない強み
を築くことに力を注ぐべきです。今は市場占有率が高い部品、素材メーカーも、
競争優位が予想外に早期に崩れるかもしれません。

2.差別化戦略3との切り口

【その1 徹底せよ】
差別化といってもほんのちょっとだけ変わっているというレベルではお客様は選ん
でくれません。では、どうすればいいのか? それは「徹底する」ことです。
誰にでもできる簡単なことを誰にも負けないほど徹底する、つまり、凡事徹底こそ
が差別化なのです。

一方、誰もできないことをやるのは専門化です。この技術では世界一、誰もマネ
ができない特別な技術を持つイメージです。でも、中小企業ではマネができない
のです。

だから、中小は誰にでもできるようなことでも手間をかけることです。「そんな
ことやっても仕方ないよ」といわれるようなこと、「こんなことやっていて大丈夫
なんだろうか?」と思えることでも徹底することです。

【その2 勇気を持て】
差別化の方法で「勇気」はないだろう、と思われたかもしれません。
しかし、この勇気を持つことがとても大切なのです。差別化とは人がやらない
ことをすることです。でも、人がやらないことをするのは「怖い」のです。

多くの企業は他社と違うことをやろうとしても、そがそれができないのです。
人がやらないことをする孤独感、人と違うと言われる疎外感がいやなのです。
その気持ちに打ち勝つために「勇気」が必要になると言えます。

【その3 差別化は掛け算で考える】
差別化は①「なにを」②「どうする」の2つの切り口で、3つ目は違いを作ること
です。例えば、①「なにを」では、製品、価格、販路、販促、サービス、エリア
で6つできます。それに対して②「どうする」で、違いを作ります。製品に○○を
足す、○○を引く、色を変える、パッケージを変えるなどです。

こうして手間をかけることが差別化になるのです。それも自社の強みに磨きを
かけることです。手間をかけて徹底して強みを磨き続けると、それがその会社の
特徴になります。ウチの会社はこれが特徴!といえること自体が差別化になる
のです。

3.差別化は経営者の「個性」を取り入れる
差別化は中小企業にとって有効な戦略ではあるが、全国中小企業動向調査
(小企業編)で同業他社との違いがあると回答した小企業の割合は37.9%で
しかありません。残りの 6 割強の企業では差別化がなされていない、中小企業
の大半は、差別化の糸口をみつけられずにいるのではないかと考えられます。

大企業であれば、費用や時間をかけて、大規模な市場調査を実施し消費者の潜在
ニーズを探る、あるいは、今までになかった新しい技術を開発するといったこと
で、差別化を果たすことが可能かもしれません。しかし、経営資源の乏しい中小
企業においては、そうしたことは簡単に取り組めるものではないというのが実態
です。

ここで注目したのが経営者の個性です。前述中小企業では経営者の個性が差別化
の要因になっていると考えられるケースが見受けられます。全国中小企業動向調査
(小企業編)で、同業他社との違いがあると回答した小企業に、その違いは代表者
や従業員の個性(性格、趣味、特技、過去の経験など)から生まれているかどうか
を尋ねたところ、実に83.6%の企業が、個性がもとになっていると回答しています。

個性とは、「個人に備わっている」「他人とは違う」という二つの要素をあげ
ことができます。そこで、個性とは「性格」だけでなく、「趣味」「嗜好」
「考え方」などもその範囲に含め、幅広くとらえ、いずれも個人を特徴づけるもの
であり、なおかつ、中小企業の経営判断に少なからず影響を与えるものと考えら
れます。

人間の個性は多種多様です。個性をうまく経営に取り入れることができれば、経営
源に乏しい中小企業であっても、他社との違いを生み出すことができると考えら
れます。

悪い意味でワンマン経営と言われても、強いリーダーシップのもとで成功に導く
事ができれば、評価はガラリと変わることになります。

4.小粒でもキラリと光る製造業を目指して!
個性は個々の企業における差別化を可能にするだけでなく、世の中に新たな価値を
生み出す源泉にもなりえます。ただし、人間の個性は本来、自然に備わり自然に
発露されるものであるが、こと経営の現場においては抑制すべきものとしてとらえ
られがちです。経営者の影響が強く出るといわれる小企業でも、 6 割強の企業で差
別化がなされていなかったのも、このことが理由の一つにあるのではないでしょうか。

個性をうまく取り入れることで、中小企業は大きく変わることができます。同時に
総体としてみたときの多様性も生まれることになります。多様化している顧客の
ニーズに対応するためにも、中小企業は人間の個性の価値を評価し、積極的に取り
れていく姿勢が必要と考えられます。
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 合同会社高崎ものづくり技術研究所代表の濱田です。
 日本が誇るものづくり技術にもっと磨きを掛けよう!!

 設計、製造、品質管理、海外工場管理などの実務経験45年
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