従来「生産性向上」の名のもとに進められてきた改善は、利益に繋がっ
いるとは言えず、部分的な効率アップの取組であった。
しかし、本当の意味の「生産性向上」は、売上、利益を伸ばすために
実施されるものであって、言わば埋もれている利益を現場から掘り出す
ことにある。
★生産性改善、日常業務改善手順を事例で習得するセミナー
★製造業の品質改善事例解説書シリーズ
★無料サービス
ここでは、利益を生み出す生産性向上の具体策の手順を解説します。

利益を上げるための条件は
①売り上げを増やす
②人件費を減らす(最低でも現状維持)
③社内費用を減らす
④外部購入費(外注含む)を減らす
生産性向上とは①~④の対策を工場として総合的に実施することに
なります。工場の利益は、人員を増やさず、いかに短時間で売り上げ
るかに掛かっています。

では、上の図で具体的に利益を掘り起こしてみましょう。
(1)仕掛在庫を減らす
改善前:工場全体の仕掛品8個
改善後:工場全体の仕掛品1個
8-1=7個分の仕掛品が減り、売上に計上され、当月利益が増す。
(2)材料在庫を減らす
改善前:材料倉庫に保管する期間2日
改善後:材料倉庫に保管する期間1日
2-1=1日分の材料保管が減り、その分現金が早く回収できる
(3)完成品在庫を減らす
改善前:完成品倉庫に保管する期間2日
改善後:完成品倉庫に保管する期間1日
2-1=1日分の材料保管が減り、その分現金が早く回収できる
(4)生産リードタイムを短縮する
改善前:リードタイム10日
改善後:リードタイム6日
10-6=4日リードタイムが短縮されるので、外注の仕事を社内に
取り込むことが可能になり外注費用が削減でき、利益が増す。
在庫がなくなり、リードタイムが短縮し、外注の仕事を取り込む
ことで、同じ人員で、生産量が大幅に増加し売上が増加する。
一人当たりの売上高が増すため、労働生産性が高くなる。
利益を出すには、工場全体の流れを良くし、滞留をなくすことです。
段取り改善などの部分的な効率化だけでは効果は得られません。
モノの流れを良くするための工夫、情報の流れを得するための工夫
そして、不良を出さないための工夫を日常的に行っていくことが
重要です。
★セミナーお申し込みフォーム★
現場から利益を掘り起こす視点とは?