品質管理活動とは真実(事実)を追求し、それを顧客満足につなげる活動が企業品質向上につながる

「品質管理」とは「真実を追求すること」これは品質管理活動を実施する上で
最も基本となる考え方で、非常に重要な事です。

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お客様は、企業が作り出す製品やサービスが良ければ購入します。企業は全員
がお客様に満足して頂くために「品質を第一」とした考え方で、モノづくりを
行います。

1.お客様第一とは、後工程もお客様と考える
お客様を最重要視する考え方は「顧客志向」「お客様が第一」と呼んでいます。
「顧客志向」は、自分の仕事に当てはめると、自分の仕事の後を引き受ける人
が自分の「顧客」に位置付けられ、「後工程」の人に良品や正しい情報を渡す
仕事をすることが重要になります。

つまり、「後工程もお客様」という考え方で、お客様が何を望んでいるのか
その「事実」を捉えて、全社員が仕事をすればよい結果に結びつくと考えら
れます。

商品やサービスの品質が悪いということは、それを生み出している「プロセス」
に、問題があると考えらます。

2.事実を分析し真実を捉えるとは
品質管理は、「事実」を最も重視します。事実情報を入手し、それを分析し判断
し「真実」を捉えます。情報を分析するためには統計的方法を使用します。
の代表的なものが「QC七つ道具」です。しかし、最近は多品種少量生産が
当たり前の時代となっているので、必ずしもQC七つ道具は有効な手段とは言え
なくなっています。

そこで、IOTによって、一つ一つの特徴ある情報を集めてAIで分析することが
試みられるようになっていきました。お客様の要望をきめ細かく聞き、それを
工場のものづくりに反映させていくことが、これからの製造業には求められる
ようになると考えられます。

膨大なビックデータを解析し、それを基に、お客様の求める製品を作り出して
いくこと、これを素早く実現するために、組織の「管理のサイクル」を早く
回す必要が生じています。

3.日常的に発生する変化点の管理とは
人や設備には「ばらつき」が発生します。
「ばらつき」が小さい場合には問題が生じませんが、大きくなると重大問題
が発生する可能性があります。
「品質管理」は、統計的手法や、変化点管理によって、プロセスおよびプロ
セスの相互関係を迅速に察知して、問題の発生を予防することが必要になって
来ます。それを「変化点管理」と呼んでいます。

素早く対応するためにはプロセスの状態を誰が見てもわかるような状態にする
ことが重要です。そのため工程や製品の異常を一目でわかる状態にします。
(見える化)問題が拡大しないように、早期のタイミングで発見できるよう
管理することが重要になり、ここでもIOTの適用が効果的と考えられます

4.管理のサイクルとは?(PDCA/STPDの違い)
「管理のサイクル」は、「PDCAのサイクル」とも呼んでいます。品質管理活動
「PDCA」を回すことが重要です。

 P:計画(Plan)
 D:実施(Do)
 C:確認・評価(Check) 
 A:対策(Action)

しかし、多様なお客様の要望を捉えるには「STPDサイクル」が有効です。
STPDとはSee,Think,Plan,Doの頭文字を取ったものです。よく見て
よく考え、それから計画するというステップになります。

 See:よく見る
 Think:よく考える
 Plan:計画する
 Do:実行する

「会社の方向性や計画が妥当かどうか?」現状と目標の差を見ることによって
攻めどころを絞り込んでから、そこに集中して対策を講じていくという考え
方を取ります。
このサイクルは、課題達成型のQCストーリーをイメージして頂けると理解
しやすいと思います。

5.企業経営の品質を管理する
品質管理は、製造部など特定の部署だけで実施するのでは、大きな効果は
期待出来ません。製品やサービスの品質は、企業全体の組織の一人一人の仕事
で、PDCAのサイクルを回すことにより、効果は非常に大きくなります。

以上の通り、品質管理の「基本的な考え方」は、正しい情報(事実)を素早く
的確に掴み、そこからお客様の要望(真実)は何かを分析し、それに沿える
よう行動することにほかなりません。
お客様の要望を見誤り、漫然と今まで通りのやり方で製品やサービスを提供して
いれば売り上げは伸びず赤字の垂れ流しになります。

企業はお客様に製品やサービスを提供する事でその対価を得ます。そのために
 ①提供する製品やサービスの質を一定に保つこと
 ②常に顧客の要望を取り入れ改善していくこと
 ③新しい製品やサービスを開発し、提供すること

ことなどが企業活動を継続的に行う為の品質管理であり、事業を通じて社会の
信頼・信用を得る事にあります。
私たちが一般的にイメージに抱く品質管理はクレームをなくす、工程の不良を
対策するなどの狭義の意味の品質管理です。

品質管理の本質とは『企業経営の品質を管理』する事なのです。
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 合同会社高崎ものづくり技術研究所代表の濱田です。
 日本が誇るものづくり技術にもっと磨きを掛けよう!!

 設計、製造、品質管理、海外工場管理などの実務経験45年
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