なぜ若手社員は消極的なのか?必要なのは明確なノルマを与えること

組織力強化、つまりチームとしての力を発揮するには、コミュニケーションを
密にして、みんなで知恵を出し合い、物事を解決したり、より良い方法を考え
たりしなければなりません。

しかし、自分から積極的に動こうとしない、積極的にコミュニケーションを
取ろうとしないなど、若手社員を中心に、消極的な社員が多いという実態を
どう考え、解決していけば良いでしょうか?


 ★生産性改善、日常業務改善手順を事例で習得するセミナー
 ★製造業の品質改善事例解説書シリーズ
 ★無料サービス


1.若手・中堅社員の考え方と行動
若手、中堅社員の特徴として
 ①仕事よりプライベートを優先する
 ②指示しないと動かない
 ③コミュニケーションが苦手
 ④まだ答えのない問題に取り組むのが苦手
 ⑤チームプレーが苦手

などの特徴が見られます。
仕事に対して前向きな気持ちで「できることは何でもやろう」「何とか役に
立つようにしよう」と思っている社員は多いと思います。
しかし、上司はいつも忙しそうにしているので「何かありませんか」と聞く
場合や、またいつ指示されても、すぐ仕事をができるよう準備している場合も
あると思います。

また、朝8時に出社して、いつものルーチンワークをこなして、5時には帰宅
するというパターンで、毎月給料がもらえると考えている人も中にはいるかも
知れません。

かと言って、上司の指示がなくても、積極的に行動したからと言って、相手
の事情を考えずに自己中心的な気持ちで行動しても、かえって仕事がうまく
行きません。

2.報連相「ホウレンソウ」が徹底しない理由
最近は、どの会社でも「報・連・相」の徹底が叫ばれています。しかし上司が
部下に対して「報・連・相」と唱えるだけでは、徹底することはできません。

若手・中堅社員が「積極的な行動」が生まれなかったら、「報連相」を期待
してもそれは難しいということになります。

つまり「積極的な行動」と「報連相」はセットになっているということが
分かります。8時に出社して、夕方5時に帰宅するワンパターンの仕事しか
していなければ何も報告することはありません。

それでは、積極的な行動、報連相を促すにはどうすればいいでしょうか?
それは、会議や、日常の業務の中で、上司が明確な指示を与えることです。

問題点・課題に対して、解決のための明確なノルマ(いつまでに、何を、
どのレベルまで)をはっきりさせないまま仕事をさせているのが問題なの
です。明確なノルマが曖昧のままであった時、社員は思考を停止し、考え
なくなり、そして達成のための努力や、創意工夫をしなくなります。

当然「報連相」は少なく、お互い何を考えているのかよく分からない相互
不信に陥ります。そして組織は活性が低下し、問題が起きると他の組織や
他人のせいにして済ませてしまいます。

3.ノルマの意味
ノルマというとあまりイメージが良くありませんが、「いつまでに」「何を」
「どこまで」を明確にすることです。期限を必ず設定すること、そして何より
も大事なのは、何をどのレベルまで達成させるかです。そしてどう考えても
できない目標値を設定してはいけません。

「1ヶ月以内に不良をゼロにする」というのが現状から見て難しい場合は
「全ロット100%検査を実施する」というように「結果」よりも「手段」を
講じることをノルマに設定します。そして「期限とノルマ」は「絶対」に
守らせることが重要で、言い訳や、「できる範囲ででやりました」的な曖昧
な内容ですませてはダメです

期限がきた時点で、「そこまではやってません」といった、「全然やってない
わけではないものの、私なりの努力でもって、できる範囲では実行しています」
的な曖昧な内容で済ませてしまう場合が非常に多いと思います。

課題を解決するために、ゴールから逆算した考え方がない。未達成で終わっても
何も言われないという問題を、ノルマを与える上司はよく認識すべきです。

上司は、部下にノルマを与え、絶対に100%達成させるように厳しく接する。
これは上司自身も自分のノルマに対する考え方、行動に基づいていなければ
なりません。

「期限とノルマ」を「絶対」にすることにより、部下がとる行動は2つに限定
されます。
 1つ目は、自分で「考えて」やり切る。 
 2つ目は、自分で考えても無理な場合のとき、上司や同僚などに「相談」して
 やり切る。

そこではじめて、ホウレンソウの必要性が生まれます。
個人ではどうにも知恵が出ない時になって初めて、組織の力を利用しようと
する行動が生まれ、部下は育ち、組織は強くなります。

目標設定する場合、仕事の指示をする場合、どんな小さな事柄でも必ず「期限
とノルマ」を設定する。そしてその「期限とノルマ」は「絶対」に守らせる
ことが重要なのです。

「PDCA」「ホウレンソウ」は頭の中では判っていても、自らの日常の仕事
の中で、問題を発見し実践することが大事ですが、上司も部下も、頭の中は
その場で直面する仕事のことでいっぱいいです。

ましてや、そのような考えで部下を教育している人は少ないのです。

4.小さな成功でもほめる
言葉に出して「ほめる」ことを継続することが重要です。
「ほめる」こと「認める」ことは、部下の心に前向きなエネルギーを蓄積し
具体的な行動を促します。

一気に負担の大きな仕事を任せるのではなく、小さな階段を一歩一歩上る
ように負担の度合いを少しずつ加減しながら任せ、「小さな成功」を数多く
体験させることが大事です。小さいけれど着実な成功に対して「承認」を
重ねていくことによって、彼の自信は次第に力強いものになり、やがて
より大きく前向きな仕事ができるようになります。
途中経過を報告させ、努力のプロセスに焦点をあてて「勇気づける」こと
に留意し、上司から積極的にコミュニケーションをとるようにします。
それはむしろ「結果・成果」を評価することより重要にな事と思います。

5.強い組織とは
強い組織とは、今まで述べてきた「ノルマ」を日常業務の中で設定
すること、そしてその達成のために「報連相」を活発化させること
その中には、「勇気づけ」「認める」といった、上司からの積極的
なコミュニケーションの働き掛けも必要になる事、などが積み重な
ることによって、個人が成長し、組織も強くなります。