トヨタ式ジャストインタイム生産工場を実現するには! 製造業の品質改善の進め方

中小製造業では、仕掛在庫や完成品在庫を減らしたい、リードタイムを短縮
して、生産性を上げたい。しかし、どのような手順で改善すれば良いか?
分からないといった声を聞きます。
以下に、中小製造業のジャストインタイム実現の手順を詳しく説明します。

  現場管理者の視点から見た生産性向上の進め方とは?
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トヨタ自動車のハイブリットカー、プリウスや高級車種のセルシオなどは
半年から1年もの待ち時間が必要です。商品価値が高く、注文が殺到して
メーカーの生産能力が追いつかないように見えるが、実は待たせること自体
が商品としての価値を高めることになり、高く売ることができるのです。

1.トヨタのジャストインタイム生産とは
部品工場などの受注生産工場から見ると変動の少ない受注が可能で、納入先に
対しては納期通りのジャストインタイム生産を実現しなければならない。

そのおかげで、工場としては月々や日々の平準化生産ができるようになり
生産設備、人員、部品在庫、完成品在庫どを抱える必要がなくなり、
資金繰りも良くなります。
また一定のタクトタイムで造れるようになるので作業教育もしやすく、さら
に改善したことが長続きして効果が持続するため大きな原価低減ができる
ようになる。

このように、お客様から見るとまるっきりジャストインタイムではないが
しかし、お客様に待たせてでも高く買っていただく商品を出し続けること
ができるトヨタならではの戦略なのである。

2.ジャストインタイム生産の実現方法
さて本題は、部品などを生産する工場のジャストインタイム化をどう実現
するかである。本来のトヨタ式はPULL方式のジャストインタイムですが
ここでは、中小製造業に適したPUSH方式のジャストインタイムを実現
します。従ってカンバンは用いません。

事例1)
上記の様に、トヨタをはじめ自動車メーカーは、傘下の工場に対して
ジャストインタイムの納品を求めている。例えば2時間間隔で1000個ずつ
1日4回、部品をトラックでメーカーの工場へ届けなければならない。

上記の様に、平準化されていると、品番や量が平均化され、繰り返し注文が
くることになるので、工場は一定のタクトタイムで生産することが可能と
なります。
あとは、仕掛かり在庫、完成品在庫を持たないように生産のペースを一定
に保つように生産をコントロールすれば良いのです。

下図に改善前と改善後の生産方式の違いを比較したものを示します。

スライド1.JPG
上図において、改善前は工程1,2,3それぞれが1日4000個を生産します。
そうすると、毎日各工程間に4000個づつ仕掛在庫が溜まることになります。
材料投入日から、完成品納入までの生産リードタイムは5日となります。

次に、改善後ですが、工程1,2,3をつなげて、あたかも1つの工程として
扱い、工程間には仕掛りを置かないこととします。

工程1→工程2→工程3は、1個流しが究極の目標ですが、工程によっては
段取り作業が生じるため、ある程度の数量(例えば100個、200個)などの
数量をまとめて生産します。
最初は出荷単位である1000個のロット生産からスタートし、徐々に小ロット
化を目指します。

トヨタ生産方式の神髄とも言われる「カンバン方式」は、この場合採用は必要
ありません。なぜなら、工程1~3は一体化しており、カンバンで同期をとる
必要がないからです。

事例2)
事例1は平準化生産の場合のジャストインタイム生産の場合でしたが、全て
の製品の注文が、このように平準化されているとは限りません。

では多品種、小ロットの製品が混在して流れる場合はどうすればいい
でしょうか?実は、中小製造業ではこのような不規則な生産形態のほうが
多いと思われます。

しかし、この場合も事例1の応用で、工程間を連決して小ロット化して
生産する計画を立てることによって、生産が平準化し、リードタイムを
短縮し、工程の柔軟性を高めることが可能になります。
但し、段取り回数が増加するので、段取り時間を極力短くする対策を併せて
行う必要があります。
ジャストインタイム生産2.jpg
上図の例では、各受注品のロットを150個~300個単位に分割しています。
例えば10月11日は、午前中はA製品、午後はCとDの製品を生産します。
15:30~17:30の時間帯は特急品が優先して割り付けられます。

基本的に、生産が平準化されるように、空いた日程のところに生産が割り
振られるように、生産計画を立てます。

以上解説した生産方式はカンバン方式を使わないジャストインタイム生産
方式です。多品種少量、特急品などの変動が激しい受注生産に向いた生産
方式である特徴を持っています。
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  講師紹介
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高崎ものづくり技術研究所 代表 濱田 金男
OKI/沖電気にて設計・品質管理・生産改革に長年従事。中国・香港・上海で
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AI活用で劇的に進化する!品質改善5回シリーズ カリキュラム
  
■第1回:11月25日(火)13:30~17:00
DRBFM実施手順1.jpg
本シリーズの核心です。設計のヌケモレを防ぐDRBFM/FMEAですが、分析者の経験に依存しがちです。
本講座では、Gemini/NotebookLMを「分析アシスタント」として活用し、「過去ノウハウの蓄積」と「故障モード一覧表」などを短時間で、かつ高精度に作成する実践的手法を公開します。
AIを活用した「気づきの設計」の第一歩です。
DRBFM実施手順
 品質情報ナレッジシステムと漏れのない
 リスク抽出
1.設計段階で問題を顕在化させる手法と取り組み
 1.1 気づきの設計ツールの概要
 1.2 重点管理項目抽出表
 1.3 新規点変更点リスト
 1.4 過去事例の水平展開手法 
2.FMEAで重要な故障_事故と故障モードの関係
 2.1 信頼性とは
 2.2 故障モードの定義
 2.3 故障モード一覧表
3.FMEA実施手順
 3.1 FMEA/FTA/タグチメソッドの違い
 3.2 FMEAを組み込んだ設計フロー
 3.3 FMEA実施手順
 3.4 R-MAP法を用いたリスク評価基準
 3.5 FMEA実施事例
■第2回:12月15日(月)13:30~17:00
表紙12.jpg
「作って終わり」の形骸化した手順書はもう不要です。
動画マニュアルや電子マニュアルで「見てわかる」化し、さらにAI/LLMを活用した学習管理システム(LMS)で、個人の習熟度を管理し、熟練技能を組織の「知」として継承する仕組みを解説します。
形骸化しない作業手順書の作成
 と運用手順:熟練技能・ノウハウ継承
1.作業手順の作成
 1.1 QC工程図の作成方法 
 1.2 作業手順書の作成方法
 1.3 業務チェックリストの作成方法
2.作業手順書の形骸化防止
 2.1 作業手順書の形骸化の要因
 2.2 形骸化防止策
 2.3 形骸化させない作業手順書 運用手順
3.熟練技能・ノウハウ継承
 3.1 暗黙知と形式知
 3.2 ナレッジの共有化と業務効率化
 3.3 再発防止手順
 3.4 過去トラのまとめ方と水平展開
 3.5 熟練技能のノウハウの継承
■第3回:1月26日(月)13:30~17:00
なぜなぜ分析.jpg
なぜ「教育します」で再発防止が終わってしまうのか?
第1回で学んだAIによる分析(ナレッジ活用)を活かしつつ、現場の現象から「設計原因」「しくみの不備」まで遡る、本質的な「なぜなぜ分析」の手法を学びます。
(※本セッションはAIの直接利用ではなく、AIで得た情報を活用する「人間の思考法」としての分析手法がメインです)
設計原因まで遡る「なぜなぜ分析手法」
 上流の根本原因を潰そう!
1.なぜなぜ分析の現状と問題点
 1-1.玉石混交のなぜなぜ分析解説
 1-2.目的を曖昧にしたなぜなぜ分析事例と問題点
 1-3.トヨタ式なぜなぜ5回とは
 1-4.ホンダのなぜなぜ分析とは
2.目的別に原因を究明するなぜなぜ分析
 2-1.なぜなぜ分析の4つの目的
 2-2.物理的な因果関係を探る
 2-3.不適切な行動から原因を探る
 2-4.現場管理のしくみから原因を探る
 2-5.工場のしくみから原因を探る
3.なぜなぜ分析フォーマット
 3-1.ロジックツリーとフレームワーク設計
 3-2.現場で使える分析フォーマット
 3-3.上流工程のしくみ不備分析フォーマット
■第4回:2月16日(月)13:30~17:00
デジタルで進化した4M管理表紙.jpg
多品種少量生産の現場では、4M(人・機械・材料・方法)の変化点管理がキモです。
IoTやセンサーに頼る高額なシステム導入の前に、まずは「デジタル技術」を活用して変化点を「見える化」し、リアルタイムで異常を検知する「しくみ」の構築法を学びます。
デジタル化で進化する4M管理
 リアルタイム監視が工場の「異常ゼロ」を実現する
 1.4M(変化点)管理の基本と目的
  1.1 4M管理の目的:なぜ「変化点」に着目するのか 
  1.2 多品種少量生産における4M管理の重要性 
  1.3 4M管理対象の定義とランク付け(重点管理) 
  1.4 4M管理 7つのステップ
 2.変化点管理の「しくみ」と「日常管理」
  2.1 計画的変更への対応   
  2.2日常管理の核心:先手管理と異常管理
 3.デジタル技術による変化点の見える化と予知
  3.1 4M変化点の「見える化」手法
  3.2 IoT/センサーによるリアルタイム監視
  3.3 統計的手法による「ばらつき」の把握
  3.4 管理図による異常と兆候の検知
 4.4M管理の実践と高度化
  4.1 工程能力の把握と管理(Cp・Cpk)
  4.2 重要要因・重要特性の監視
  4.3 協力工場の4M変更管理
■第5回:3月11日(水)13:30~17:00ノーコードAI活用による技術・技能継承と品質改善の実務.jpg
シリーズ総まとめ。AIは「匠」の仕事を奪うものではなく、「匠の知見を増幅させる装置(Multiplier)」です。
現場の担当者自身が「ノーコードAI」を活用し、属人化していた「思考(Know-Why)」と「動作(Know-How)」をデジタル化し、組織の資産に変えるための、具体的な導入ロードマップを解説します。
ノーコードAI活用による
 技術・技能継承と品質改善の実務
 1.なぜ今、AIによる知の継承が不可避なのか
  1.1. 経営課題としての属人化の再定義
  1.2. ゲームチェンジとしてのノーコードAI
 2.熟練技能(暗黙知)のデジタル化と継承
  2.1. 「思考(Know-Why)」の継承
  2.2. 「動作(Know-How)」の継承
  2.3. 形式知化の仕組み化と2大アプローチ
 3.設計技術継承と過去トラブルの資産化
  3.1. 「負の遺産」から「設計資産」へ
  3.2. AIによる「トラブル予見」の実務
  3.3. 設計プロセスへのフィードバック
 4.失敗しないAI導入スモールスタート
  4.1. なぜ全体導入は失敗するのか
  4.2. パイロットプロジェクトの選定と実行
  4.3. 投資対効果(ROI)の「見える化」
  4.4. 成功のためのチーム組成

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製造業の手順書シリーズ
 メカトロニクス機器の設計技術:具体設計編
 メカトロニクス機器の設計技術:品質向上編
 メカトロニクス機器の設計技術:信頼性設計設計編
 FMEA_DRBFM(製造工程設計編)
 FMEA_DRBFM(基礎編)
 FMEA_DRBFM(実務編)
 攻めの設計手法と設計ミス未然防止対策
 1.クレーム対策書(不良報告書)作成手順書
 2.製造現場のヒューマンエラー対策手順書
 3.製造工程設計、QC工程図作成手順書
 4.新製品生産立ち上げ&品質作り込み手順書
 5.協力工場委託生産管理手順書
 6.製造現場の4M管理手順書
 7.新製品開発手順書(メカトロニクス設計編)
 8.工程FMEA実施手順書
 9.業務チェックリスト作成手順書
 10.事業計画書作成手順書
★品質管理ツール
 工場監査チェックシート3点セット excel版
 海外協力工場契約書雛形3点セット(英訳付き)
 協力工場品質管理ツール(工程監査CHシート・契約書等:DVD)
 クレーム対策書作成EXCELフォーマット
 4M変化点管理EXCELフォーマット集<作成中>
 生成AIを駆使したヒューマンエラ予防システム構築手順書
 製造業のDX化に向けた製造現場改革手順書
 中小製造業のIOT導入手順書
Proマニュアルシリーズ
 No.01 現場管理者・監督者の品質管理基本
 No.02 若手社員の品質管理の基本
 No.03 若手・中堅社員の「プロ人材」育成マニュアル
 No.04 デジタル化時代の品質管理基本
 No.05 一から学ぶ経営品質の基本
 No.11 製造業の現場管理者・監督者の体系的4M管理マニュアル
 No.12 現場管理者・監督者の日常管理のしくみと運用マニュアル
 No.13 工場長の業務改革・品質改善活動マニュル
 No.14 工場長の不良ゼロ対策 7つのステップ
 No.15 品質管理の基本と流出不良ゼロの取り組み
 No.16 製造工程におけるバラツキの管理と統計解析手法
 No.31 ヒューマンエラー対策講座
 No.32 モグラたたきから脱出対策講座
 No.33 製造業の現場で使える「なぜなぜ分析」
 No.34 品質問題再発防止対策事例集
 No.35 ポカヨケ(ソフト_ハード)事例 Best5
 N0.36 新製品の市場クレームゼロ達成のしくみ作り4つのポイント
DVDマニュアル
 No.01 現場監督者向け品質管理基本
 No.02a ヒューマンエラー徹底対策講座:基礎編
 No.02b ヒューマンエラー徹底対策講座:応用編
 No.03 現場で使えるなぜなぜ分析の進め方
 No.04 4M変化点管理実践講座
 No.05 中小製造業 若手社員の実践的教育の進め方
 No.11a FMEAの効果的実践手法(基礎編)
 No.11b FMEAの効果的実践手法(実務編)
 No.12 工程FMEAの効果的実践手法
 No.13 設計ミス未然防止対策講座
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 No.21b 生産現場の課題達成型改善活動の進め方(応用編)
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 No.22b 多品種少量生産工場生産性向上の攻め所(応用編)
 No.23a 品質向上のための現場改善の進め方(基礎編)
 No.23b 品質向上のための現場改善の進め方(応用編1)
 No.23c 品質向上のための現場改善の進め方(応用編2)
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 No.24b 攻めのQCサークル(小集団)活動の進め方(実務編)
 No.25 工場長の業務改革・品質改革の進め方
 No.26 中小製造業 利益の出る経営改革の進め方
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 合同会社高崎ものづくり技術研究所代表の濱田です。
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