タクトタイムとサイクルタイムの意味とは:製造業のトヨタ生産方式

トヨタ生産方式で使われる用語の一つに「タクトタイム」があります。
それとは別に似たような用語で「サイクルタイム」がありますが、一体
何が違うのでしょうか。

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サイクルタイムは、IE用語で「1回の作業に要する時間」のことです。
トヨタ式のタクトタイムは、「製品1個をこれだけの時間で生産すればよい」
という時間です。

生産の速さを決めるのは、お客さんであり、「製品が売れる時間で生産を行う」
という考え方を取ります。従って、タクトタイムを守れば、絶対につくりすぎ
のムダは発生しません。

タクトタイムは、製品1個を作る時間は、1日の「必要数」から算出します。
そして「お客の要求に合わせたものづくり」を徹底します。
トヨタはいち早く「売れた数=必要数」という概念をつくり、厳格に運用する
ために「タクトタイム」の概念を生み出しました。

タクトタイムは、お客が要求する1日の必要数を生産可能時間で割った数字で
生産ラインのスピードは、このタクトタイムに同期するように決めています。

自動車業界ではこのようにタクトタイムの計算が行えますが、売れ方が見える
業種は少ないと思います。そのため、自動車以外の業界では、なかなかタクト
タイムの計算は簡単にできません。

しかし、自動車以外であっても製品在庫が山積みにしておくことは良くあり
ません。その意味で海外で生産することは極めて困難であることが明確です。
海外生産は生産工数は安く出来ますが、大量の製品在庫、物流のための在庫
不良品などの在庫化を覚悟しなければならず、そのリスクを考慮すべきです。

多品種小ロット生産の工場においても、このタクトタイムの概念は重要と
考えます。
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 合同会社高崎ものづくり技術研究所代表の濱田です。
 日本が誇るものづくり技術にもっと磨きを掛けよう!!

 設計、製造、品質管理、海外工場管理などの実務経験45年
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