Q:金型製作外注管理の件で、ご相談があります。
①初期流動管理規定
②初期流動管理計画書(またはPDCA)
③初期流動管理フローチャート
④その他、初期流動に関する管理資料(推薦資料)
上記、①~④に関する参考資料、ひな形などありましたら、ぜひ入手したいと
考えております。
対象品目は、金型~量産成形に至るプロセスです。
受注からの流れでいうと、ざっと次のようになります。
金型設計
↓
金型加工
↓
金型組立
↓
トライ成形(T0)
↓
(型修ある場合)金型改修
↓
トライ成形(T1)
↓
トライ検査客先合格
↓
⑯量産成形開始
この一連の流れの中で、金型設計からトライまでを外部委託する場合、特に
問題化するケースが多いです。
外部委託する場合、外注にてトライ検査合格後、金型移管されるのですが、
・歩留まりが悪い
・金型が壊れる(強度に問題あり)
・ゲート位置やガスベントなど金型構造に問題がある
・提示されたサンプルと同じ物が出ない
など、後々、トラブルに繋がることが多いです。
社内製作の場合、外注製作の場合に分け初期流動管理がスムースに流れる
よう、ご教示いただければ幸いです。
A:外注で製作する金型の発注管理の問題と考えられます。
金型外注にてトライ検査合格後、金型移管にて
・歩留まりが悪い
・金型が壊れる(強度に問題あり)
・ゲート位置やガスベントなど金型構造に問題がある
・提示されたサンプルと同じ物が出ない
などは、金型構造設計そのものに問題があるように思われます。
特に海外で製作された金型の場合、製作過程のきめ細かい管理ができないまま
移管されるため、様々な問題が顕在化します。
金型材料、押出ピン、ゲート位置構造、スライド、ガスベント、冷却方式など
ポイントとなる部分の仕様、構造を明確にして発注することが重要なポイントと
考えられます。
①メーカーと打ち合わせし、上記ポイントを明確にした金型仕様書を作成する
②メーカーから金型図面を入手し、仕様書通りか確認する
③トライ時はできるだけメーカー立ち会い確認する
④少なくとも50個以上成形し、工程能力(寸法ばらつき等)を確認する
⑤金型を分解して、図面通りできているか確認する
⑥以上を確認後、移管する
以上の手順は、優良メーカー、普通メーカー、普通以下メーカーに分け、優良
メーカーなら金型分解までは行わないなど、管理のレベル分けを行います。
以上簡単ですが、参考にして頂ければ幸いです。