これがFMEA簡易評価法の正しい実施手順(中小企業ですぐに使えるDRBFM)(2)新規点・変更点リスト

FMEAの正しい実施手順(1)では、設計の考え方を根本から転換する必要性
について解説しました。また、問題点の検討が漏れやすい変更点・新規点の
記録を、設計過程で残すべきとの見解を述べました。

今回は故障モードに注目した設計を行うためのツールである、「新規点・変更点
リスト」について解説します。



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(1)設計FMEAの実施に先立ち、新規点変更点を明らかにする
新規点・変更点に着目し、ベース設計と新設計の差を明確にし、なぜ採用した
のか根拠を明確にします。

設計者は、ベースとなる基本設計部を基に、自らが採用した新規部品や新設計
部品を組み合わせて設計を行います。(流用設計・アレンジ設計)
設計ミスのほとんどが、この新規点・変更点に関連した部分で発生します。

(2)新規点・変更点リストの作成
新規点・変更点リストは、設計検討過程で新規点・変更点を漏らさずメモして
検討漏れが発生しないように作成します。

変更した部分に心配点があっても、記録せずにそのまま設計を進めてしまうと
試作段階や、製造段階で問題が発生し手戻りが生じます。また、最悪発見され
ずに市場で問題が顕在化します。
新規点・変更点リスト.jpg
設計の根拠を明確にするため、また心配点を明らかにするために、設計検討の
過程で、その都度作成することで検討漏れを防ぐ効果があります。

設計者は通常、いくつかの心配な項目は頭の中で考え、それを図面に表します。
しかし、時間に追われている場合、ついつい「これは実績ある部品だから大丈夫」
などとして設計を進めてしまいます。

このようなことを防ぐために、設計過程を見える化する必要があり、何を変えた
のか?変えた根拠は何か?そこで取った回避策は何か?を書き留めること、これ
が設計を進める上での基本となります。

<参考文献>

 ・NewFMEA(DRBFM)/FTA実践マニュアル(実務編)(6000円)
 ・New製造工程FMEA実施手順(6000円)
 ・FMEAの効果的実践講座(基礎編)(6000円)

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 合同会社高崎ものづくり技術研究所代表の濱田です。
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