アメリカ流品質管理の導入(2)今さら聞けない品質管理の基本!一度取り入れたものを更に進化させる日本流の模倣術とアメリカへ逆輸出

日本はアメリカから技術をただ受け入れ、模倣で終わるだけでなく独自の
一段上の技術として磨き上げることができたのです。

「模倣」で終わってしまうC国とは対照的に日本では、学ぶと同時に「自ら
に合うよう変化させ、そのうえで発展させてきた」といえます。

   従来からの品質管理の常識を破り、環境の変化に適応した新しい品質管理の
   常識を定着させるための解説記事シリーズ

    事例研究・実習で品質改善の実務能力向上を図る
    DX、FMEA/DRBFM、再発防止手順など


 ★生産性改善、日常業務改善手順を事例で習得するセミナー
 ★製造業の品質改善事例解説書シリーズ
 ★無料サービス

元トヨタ副社長の大野耐一氏の著書である『トヨタ生産方式 ― 脱規模
の経営をめざして―』は1978年に出版されてから今も版を重ねており、
工場管理者のバイブル的存在となっています。

260px-Ford_T_Jon_Sullivan.jpg

トヨタ生産方式はジャスト・イン・タイム生産、自働化、七つのムダの
削減、カンバン方式などで知られ、アメリカから学んだ品質管理の考え
方と、トヨタを中心とした日本式の現場主体の管理方式がうまく融合し
新しく生まれました。

そしてトヨタ生産方式の工場で作られた車は、アメリカの三大自動車
メーカーをしり目に、その価格や品質の面で認められ、世界中に輸出
されることになったのです。

遡って1956年、大野氏はアメリカに渡ってGMやフォードの工場を訪れ
ました。彼が新たにヒントを得たのは実は、日本にはまだなかったスー
パーマーケットの顧客が必要とする品物を、必要な時に必要なだけ入手
することができるというしくみです。これを生産工程に応用しようと考え
ジャスト・イン・タイム方式、カンバン方式が実現したというわけです。

アメリカから学び、それを進化させ日本のモノづくりに応用し、またそれ
をアメリカ人が持ち帰って研究し理論体系化するという戦後70年の相互
の繰り返しの歴史的経緯をたどると興味深い事実が浮かび上がってきます。

ここまでの経緯を考えてみると製造業の発展を支えてきたものはアメリカ
から導入された品質管理の効果だけではなく、現場の労働者の日夜を問わ
ず熱心に取り組んだ現場の品質改善の取組みが大きな影響を与えていた
ことが理解できると思います。

日本人は新しい技術に接すると必ずそれを自らのものにしてしまうだけ
でなく、それに独自の工夫を加えてさらに新しい一段上の技術に磨き上げ
ていく能力を持った世界でもまれな民族と言えます。
20211018_142638-removebg-preview.png
 合同会社高崎ものづくり技術研究所代表の濱田です。
 日本が誇るものづくり技術にもっと磨きを掛けよう!!

 設計、製造、品質管理、海外工場管理などの実務経験45年
 製造業のあらゆる業務に精通!講演テーマも下記の通り
 多岐にわたります。  ★講演(セミナー)のご依頼は<こちらから
0524_2.jpg

 <講演・セミナーテーマ> 事例を豊富に紹介、すぐ使える実践的内容で好評を得ています。
 品質管理基礎・実践/ヒューマンエラー予防/QC七つ道具・QCストーリー
 トヨタ生産方式/TOC理論/DBR理論/スループット会計/FMEA・FTA/トヨタ式DRBFM
 実験計画法/なぜなぜ分析/4M管理/QC工程図作成/統計解析
 階層別教育/事業計画書・業務計画作成/DXの進め方/製造業のマーケティング(BtoB)
 仕事を楽しくする生き方とは?
  <プロフィル詳細  <ご挨拶