経営トップのための「一から学ぶ品質管理の基本」シリーズ(その一:マネジメントとリーダシップは経営の両輪)

このシリーズでは、経営者にとって品質管理とは何かを学んでのための
「一から学ぶ品質管理の基本」について解説していきたいと思います。

経営者は、「なんとかして売り上げを上げたい」、そう考えている方がほとんどでは
ないでしょうか。売り上げを全く上げずに企業の業績を上げることはできず、将来の
発展もありません。

しかし、このように売り上げだけに固執している経営者は、大事なことを忘れてしま
っている可能性があります。

売り上げは結果であって、商品やサービスなどが売れるまでの過程を時間を掛けて一つ
一つ積み重ねていき、それによって売り上げが上がって来るのであって、重要なのは
その一つ一つ積み重ねてきた過程なのです。

まず取り組むべきは、ムダの削減です。
ケチケチ運動で、電気を消す、コピー紙を無駄にしないということではなく、現場の
業務を見直すことによて固定費の削減を徹底的に行うことです。生産性目標を定め
PDCAを回すことによって生産性を高めていきます。ここでは、マネジメント力を発揮
し、継続的な活動を経営者としてフォローしていきます。

この活動によって、工場に余力が生まれてきます。
この余力をどのように使うのか、そこで経営者の真の実力が問われます。
製造技術力を高める、あるいは新市場へ進出し、新たな顧客を獲得するなど、自社の
進むべき方向性を定め、舵を切っていくリーダーシップがここで求められるのです。

日産自動車が経営危機に陥った時、それを救ったのがカルロス・ゴーンでした。
彼が行ったことは、それは固定費の削減です。
人件費を削り、その当時の日産の体力では抱えきれない工場を閉鎖し、毎月発生して
いた固定費を大幅に削減していきました。

まず手をつけるべきは余分な固定費の削減です。そうすれば資金に余裕が出てくるはず
です。そして、それを新たな商品開発や宣伝費などに充てれば、自然と売り上げは上が
り、成功への道が開けていくはずでしたが、どうもゴーンさんはそこまでは到達できず
退陣に追い込まれてしまいました。

リーダーシップとマネジメント経営者にとって経営の両輪です。
しかし、両輪を回し続けるためには経営者の知力、体力をそこにつぎ込まなければなり
ませんが、ゴーンさんは、どうもほかの方向に目が向いてしまったのでしょうか?

次回以降、「一から学ぶ品質管理の基本」シリーズでは、経営トップの視点で品質管理
品質保証、品質マネジメントについて考えをまとめていきたいと考えています。


 ★経営トップのための「一から学ぶ品質管理の基本」シリーズ
  その四方針管理と方針展開
  その六組織管理ルールとは


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