これがトヨタ式DRBFMの正しい進め方!FMEAとの決定的違いは何か?

顧客視点の品質および製品の信頼性・安全性を支える3つの仕組みとは?
 1.ボトムアップ型設計
 2.新規点・変更点に着目
 3.過去事例のナレッジ化による水平展開
DRBFMとは、何を目的としているのか、トヨタが提唱する「正しいDRBFM」
の姿を明らかにします。
また基本的に、製品設計、製造工程設計におけるDRBFMは共通の考え方で
実施可能です。


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1.FMEAとは
FMEAは,システムの性能に関する故障モード並びにそれらの原因及び影響を
明確にすることを目的とした,システムの解析のための系統的な手順である。

ここでいうシステムとは,ハードウェア若しくはソフトウェア(それらの相互
作用を含む。)又はプロセスを表すものとして使用する。システムの解析は,
故障モードの除去又は軽減が最もコスト有効度の高いものになるように開発
サイクルの中でなるべく早期に実施する。
 <JISC 5750-4-3:2011 (IEC 60812:2006)>


2.DRBFMとは
DRBFMとは、設計者が新規点・変更点に着目し、その中で心配点をしっかり
洗い出して、対策を考えた上、有識者、専門家を交え、デザインレビューを
実施します。
(出典:トヨタ自動車75年史のホームページより)

この表は、トヨタのDRBFMフォーマットです。
青色の項目は、設計者が記入し、黄色の項目はレビュー時、ディスカッション
を重ね、追加項目があれば記入します。
スライド5.JPG
3.FMEAとの決定的な違いは何か?
FMEAは、設計時点ですべての故障モードをリストアップし、その発生原因を取り
除く、または緩和する対策を講ずることを基本としています。

しかし、部品、コンポーネントの故障モードをリストアップするだけではそこに
潜む潜在リスクに気付き対策することはできません。
予備知識のない中で、その原因と対策を網羅的にリストアップすることは設計者に
とって大きな負担となります。

しかし、DRBFMでは、新規点・変更点に注目し、新たな問題が起きないか考え
「心配点」を抽出し、更にデザインレビュー実施により漏れを防ぐことに重点を
置いています。

つまり、新規点・変更点部分に関わる心配点のリストアップし、そこに潜む故障
モード含む事故発生のメカニズムを明らかにすることで、重大な事故を防ごうと
する考え方です。

そのためにもう一つ重要になるのが、過去事例のナレッジ化です。
ナレッジ化とは、個人や組織が持つ知識や経験、スキル、ノウハウなどを収集し
体系化した情報で、」FMEAでは以下の2つが該当します。
 ・故障モード一覧表
 ・故障モード抽出表

4.DRBFMの具体的な実施フロー
当研究所が推奨する実践的FMEAは、トヨタ式DRBFMを、より具体的な手順に
落とし込み実施するための様々なツールを準備しています。

まず設計者によって、心配点の抽出を行う際には、「新規点変更点リスト作成」と、
セルフFMEA」の実施が必要となります。
そしてデザインレビュー時にレビューアーが実施する「FMEAレビュー」と「簡易
評価法」による評価です。

このフローは、従来からの設計フローに、DRBFMを組み込んだ場合の手順を示して
います。

FMEAフロー.jpg

具体設計プロセスにおいては、新規・アレンジ設計部分に対して、起こしてはならない
故障・事故の対策を行います。

設計ノウハウ集、シミュレーション・リスクアセスメント・などの信頼性設計プロセス
新規点・変更点リスト作成により、心配される故障モード故障、事故の想定を行います。

次に、セルフFMEAプロセスでは、変更点・新規点でリストアップした故障モード、
故障の原因の対策を行い市場に流出した場合のリスク評価を行います。

故障モード一覧表、故障モード抽出表は、使用シーン、故障モード、故障発生に気づく
ためのツールとして非常に有効なツールとなります。

設計者は、セルフFMEAを実施した後、結果をまとめ評価シートを作成しFMEAレビュー
のインプット資料として準備します。

FMEAレビュープロセスでは、セルフFMEAの結果を基に、レビュアーによる抜け漏れ
確認(デザインレビュー)を実施します。
メンバーの選定・・・技術、営業、工場、保守部門など
レビュー実施・・・信頼性、安全性設計の妥当性確認、抜け漏れ等発見
された場合は、設計へフィードバックを行う

以上により、DRBFMは終了とし、FMEAシートを完成させます。
最後に、企業としてこの製品の市場投入可否判断を行います。
以上が、DRBFMの実施手順の詳細です。

解説の中で述べた、各種ツールの詳細は、別途解説書をお求め頂き、理解を深めて
頂くようお願いします。 

当研究所では、トヨタ式DRBFMをベースとして、小規模設計チームにも使いこなす
ことが可能となるよう、各種ツールの提案を行っています。


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