FMEA簡易評価法の正しい実施手順(中小企業ですぐに使えるDRBFM)(4)セルフFMEA

今回は、セルフFMEAについて解説します。
セルフFMEAとは、設計時に採用した新規点・変更点を対象に心配点を挙げ
製品に影響が出ないようにボトムアップ解析を行いながら設計を進めていく
ことを指しています。




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前回までに説明した新規点・変更点リストにより対策が必要となった項目を
「セルフFMEA評価シート」にまとめます。
(FMEAレビューのインプット情報)

最初に新規点・変更点リストを作成し、次にセルフFMEA評価シートを作成
する手順とする理由は、新規点・変更点を設計検討の過程でその都度一覧表
に記録し、履歴を残すことで漏れを防ぐためです。

ほとんどの設計者は、この部分を頭の中で実施してしまうため、設計図面が
完了した時点で、どのような心配点、不安点があったのか、見える化されて
いないため忘れてしまっているのです。

その不安点、心配点を、実験確認等により、問題発生がないかどうかの確認
結果をセルフFMEA評価シートにまとめ、この後実施するFMEAレビューの
インプット情報とします。

セルフFMEA1.jpg

対策欄は対策項目と、その効果を定量的に示すこと、また確認実験が必要な
場合は実施後の結果を記入することし、試作評価で確認することは避け、
あくまでも設計図面作成前に検証を済ませておくことが重要となります。

FMEA簡易法実施手順 (その2)で解説した故障モード一覧表、故障モード抽出
表は、使用シーン、故障モード、故障発生に気づくためのツールとして非常
に有効なツールとなります。

設計者は、セルフFMEAを実施した後、結果をまとめ評価シートを作成し
FMEAレビューのインプット資料として準備します。


日科技連出版社 2011年

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製造業の未来に向けたメッセージ

★製造業改革 三つの柱
一つ目:人材育成
二つ目:技術力(品質)向上
三つ目:下請け体質からの脱却(顧客開拓のしくみ)


日本のものづくりは、人に受け継がれてきた熟練技能と、全員一丸となって困難に立ち向う、力の結集力より優れた製品が生み出され世界的に高い評価を受けてきました。

 しかし、これだけでは、これからの時代に中小が生き残っていくことは困難になって来ました。市場の厳しい品質要求に応えていくこと、また多様なニーズをとらえて機敏に対応していくことが求められますが、売り上げの伸び悩み、人材難熟練技能者のリタイヤなど、経営資源の不足する中小企業では今までのやり方では対応が困難となっています。

 中小企業にとって今求められるのは、このような時代の要求に応えられる若手人材を育成することです。必要なのは、自ら課題を設定してそれを解決していける「自立型人材」です。また、デジタル革命が進む中、IOT・AIなどの知見を持つ技術人材の育成も急務です。

 IOTの時代が到来し、ルーチン業務は機械への置き換えが加速するといわれています。機械により生産性向上を図ってその分人は付加価値業務へシフトし、新たな製品や新市場の開拓を行い、利益を確保していかなければなりません。デジタル化社会の今こそ、中小企業は、顧客視点のきめ細かいアナログ対応力が求められています。

 経営層は、これらの時代の変化を捉えて、従来からの下請け体質を打破し、果敢に事業変革にチャレンジしていかなければ明るい未来は開けません。

・自立型人材の育成
・差別化固有技術の深耕
・顧客対応組織の新設

など、中小企業の持つソフトな経営資源(人、技術、組織)と、アナログ対応力(顧客の期待に沿う)に磨きを掛け、これらを武器に新たな事業の可能性を追求し、利益を得ていくことこそ日本の中小製造業に課せられた使命と考えます。

   高崎ものづくり技術研究所
   代表 濱田金男