海外委託生産の目的と期待する効果とはどんなものがあるでしょうか?
海外で調達し、原価コストを下げると品質が悪く、何度も作り直すなど
結局高くついてしまうという不安もあり、海外生産は常にリスクが伴います。
トータル費用を考えれば、日本の外注先から調達したほうがかえって安く
つく場合もあります。
工場監査・工程監査のポイント、新製品立ち上げ手順など、品質管理のポイントを詳しく解説します
★YouTubeミニ解説
そこで、海外調達担当者は知恵を絞ってできるだけ安くて品質の良いもの
を調達しようと努力することになります。
調達先として中国をはじめアジア各国の企業を選ぶ場合、工場外観は立派
でも品質や工場の管理力には日本と差があることは事実です。
しかも安い労働力に頼った工場の製品は、安定した品質を確保することは
困難な場合が多いです。そこで日本人スタッフを現地に派遣し、生産工程
で不良を作らない仕組みを確立させるか、出荷前検査で不良を出荷しない
ように検査員を配置するなどの対策を講ずることになり、必然的に高コス
トとならざるを得ません。
では、海外に調達先を求める理由は何かを整理すると
①低コストを求めて海外から調達する
②望む価格、望む品質のものを納期通りグローバルで調達する
③自社が保有していない技術や設備を有する企業に生産を委託する
当然の事、②および③の理由から海外調達を行いますが、やはり①も大きな
ウエイトを占めるため、調達担当者にとっては委託先の選定は常にジレンマ
を抱えていることになります。
しかしながら、「安く速くできて、出来るだけ良い品質のもの」を求め
選択肢の多い海外から調達したいというのが本音だと思います。
ここで委託生産の定義を明確にしておきます。
ある企業が自社製品を製造する際に、自社の製品の製造工程の一部、ある
いは製品の一部(加工部品など)を外部の企業へ委託するもので、あくま
で委託先が保有する生産施設と人員による自社製造が基本となります。
一方OEMによる生産委託は、ある企業が自社製品専用の生産ラインを丸ごと
製造企業へと委託する形態を言います。しかし必ずしも外注とOEMとの境界
が明確でない場合もあるため、両者の管理方法も必要に応じて解説に加えて
行くことにします。
では、次回は海外委託工場選定のポイントについて考えてみます。
<続く>
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