なぜ不良が流出するのか?3つの原因を正しく認識、元を断つ&物事を体系化することの重要性!(メルマガバックナンバー)

なぜ不良が流出するのか? 3つの原因を正しく認識し元を断つこと
そして物事を体系化することの重要性!について解説します。

なぜ不良が流出するのか?
同じ問題が再発する、検査で見つからず流出するなど不良対策で苦労
されている企業は多いと感じています。一体それはなぜなのか?
流出防止対策を行う場合、以下の3つの流出原因に応じた対策を講じな
ければ、いつまでたっても流出は止まりません。
不良流出3つの原因.jpg

そして大事なことは、それぞれの管理の「しくみ」で、問題が発生しない
ように元を断つこと。

第一の原因は、検査で不良を見逃す
これは単に、最終検査で見逃すだけでなく、中間工程で不良が発生した場合
それを後工程へそのまま流してしまうことも含まれます。つまり、不良が
顕在化していても、そのことに気が付かない、あるいは良品と判定して
しまうためです。

  詳しくは「トヨタ式「自工程完結」4つの重要ポイントとは?」参照

第二の原因は、特殊工程の管理不備
これは、不良の内容が外観検査では検出できず、破壊試験や寿命試験を
行わないと判定できない場合、不良が流出してしまいます。塗装の剥がれ
溶接の強度不足などが該当し、これは作業工程の管理状態を記録し、確認
する必要があります。このことを工程の妥当性確認といい、モノの検査
ではなく、工程の検査により合否を判定します。

  詳しくは、「特殊工程管理」参照

第三の原因は、信頼性設計の問題
出荷検査では良品であっても、市場における使われ方や使っている環境
条件で不良になる問題です。設計時の強度計算が不備のため、振動で
構造物が破損した、熱設計が不備のため、高温環境下で使用中に発火した
などの例が該当します。

これらの問題は、耐久テストや環境評価試験で発見されない場合も多く
また工場の検査でも良品と判定されます。

  詳しくは「故障モードとは何か?」参照

物事を体系化するとは?
物事は、品質管理に限らず体系的に捉える必要があります。
体系的とは、個々の物事が一つの理論的な秩序やまとまりの中に組み込ま
れていることを指します。今回は不良流出原因を3つの切り口から違いと
対策方法を考えてみました。

「体系的に学ぶ」「体系的な学習」は、効率的・効果的な勉強の方法で
あり一つの視点だけにとらわれず、順序立てて総合的に学ぶことを意味
します。

また、「体系化」は個々の要素をある一定のルールをもとに関連づけて
大きな一つのまとまりへと仕上げていくことを言います。
「体系化された理論」「ノウハウを体系化する」というように、秩序
だててまとめていく能力を養うことも管理者にとっては重要な事と
思います。

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現場リーダー研修.jpg セミナー.jpg トラブル流出ゼロ.jpg

製造業の未来に向けたメッセージ

★製造業改革 三つの柱
一つ目:人材育成
二つ目:技術力(品質)向上
三つ目:下請け体質からの脱却(顧客開拓のしくみ)


日本のものづくりは、人に受け継がれてきた熟練技能と、全員一丸となって困難に立ち向う、力の結集力より優れた製品が生み出され世界的に高い評価を受けてきました。

 しかし、これだけでは、これからの時代に中小が生き残っていくことは困難になって来ました。市場の厳しい品質要求に応えていくこと、また多様なニーズをとらえて機敏に対応していくことが求められますが、売り上げの伸び悩み、人材難熟練技能者のリタイヤなど、経営資源の不足する中小企業では今までのやり方では対応が困難となっています。

 中小企業にとって今求められるのは、このような時代の要求に応えられる若手人材を育成することです。必要なのは、自ら課題を設定してそれを解決していける「自立型人材」です。また、デジタル革命が進む中、IOT・AIなどの知見を持つ技術人材の育成も急務です。

 IOTの時代が到来し、ルーチン業務は機械への置き換えが加速するといわれています。機械により生産性向上を図ってその分人は付加価値業務へシフトし、新たな製品や新市場の開拓を行い、利益を確保していかなければなりません。デジタル化社会の今こそ、中小企業は、顧客視点のきめ細かいアナログ対応力が求められています。

 経営層は、これらの時代の変化を捉えて、従来からの下請け体質を打破し、果敢に事業変革にチャレンジしていかなければ明るい未来は開けません。

・自立型人材の育成
・差別化固有技術の深耕
・顧客対応組織の新設

など、中小企業の持つソフトな経営資源(人、技術、組織)と、アナログ対応力(顧客の期待に沿う)に磨きを掛け、これらを武器に新たな事業の可能性を追求し、利益を得ていくことこそ日本の中小製造業に課せられた使命と考えます。

   高崎ものづくり技術研究所
   代表 濱田金男