中小でも簡単にできる標準化の方法について解説します。
定着、歯止めをかけるには「ルールはどうなっている?」からはじめます。
事例研究・実習で品質改善の実務能力向上を図る
DX、FMEA/DRBFM、再発防止手順など
業務上のトラブルや、不良発生時、最初に調査すべきは「ルールはどう
なっている?」です。
品質管理を行っている工場で発生する問題は、ルールに基づいて原因を
究明し、ルールに不備を指摘し、見直しを行い、徹底させること。
これが本当の意味の再発防止対策のことなのです。
しかし、そうは言っても再発防止を図るには、相当の困難が伴います。
今回は、その理由と、解決方向について考えてみます。
理由1:ルール(しくみ)が軽視されている
実際に、自称「再発防止策」なるものを見させてもらうと、ルール化
(標準化)が行われている例は、ごく稀です。比較的よくできている
対策として
①作業手順書の見直し
②チェックシート作成
③2重チェック、検査の強化
などが、よく見られますが、この対策ではまた同じような問題が必ず
再発します。
なぜなら、これらはその固有の問題の解決策でしかないためで、他の
業務や製品に応用が利きません。
これは、根本的な仕組みの部分の対策が弱いのです。
理由2:暗黙のルールが優先される
日本の熟練技能は優れていて、世界一の加工技術や、組立調整技術を有し
ています。しかし、このことは一歩間違うと、世の中の変化についていけず
旧来からのやり方から抜け切れないため、無駄が多く、非効率であったり
なかなか若手社員に伝えられなかったり、IT化の遅れに繋がったりして
います。
そこで、暗黙知を可視化し、形式知として公開し、新しいやり方を加え
より良い形で伝承させていくことが求められていますが、これがまた、
難しいのです。
暗黙のルール(暗黙知)をどのような形で残していくのか?
これは日本の製造業にとって一番の課題です。
では、どのように解決を図っていけば良いのかを考えてみます。
多品種少量生産を行っている企業は、しくみ化や、暗黙知の形式知化は
難しいと言われています。
つまり、多種多様の業務が混在し、「標準化」が困難という悩みがあり
IT化もなかなか進みません。
IOT導入や、ロボット検査機を導入しようとしても業務や作業の標準化
が進まなければ、導入は失敗に終わります。
ではどのようにルール化(標準化)を図っていけば良いか?
ヒントとなる事例を紹介します。
★不良を減らす最強ツール「業務チェックリスト」の作り方と全体最適化
までのステップ
★設計標準化は製造工程の標準化につながる:ある完成品メーカーの事例
★顧客要求仕様と設計標準化の誤解
★品質向上のための現場改善の進め方講座(DVD)
★無料:業務チェックリストによる標準化ツール