ヒューマンエラー原因追及でなぜなぜ分析を使っている例を見かけます。
しかし、そもそも工場のヒューマンエラーの原因はすでにいくつかに分類
されており、それに当てはめれば、わざわざ「なぜなぜ分析」を行う必要は
ありません。
トヨタ式なぜなぜ5回分析の研究!
なぜなぜ分析の疑問を取り除く考え方と実践方法の解説
★YouTube動画
1.ヒューマンエラー発生原因を分類すると以下のようになります。
①ルール(標準)がない・・・作業が人によってばらつく
②ルール(標準)を守ってもミスが出る・・・ルールの不備
③ルール(標準)通りに実施困難・・・ルール不備
④ルール(標準)を故意に守らない・・・人の教育不足
⑤ルール(標準)を知らない、技能不足・・・人の教育不足
⑥ポカミス・・・ポカミスを誘発する管理面の要因は様々ある
2.不良発生の事実(因果関係)とその管理的要因
(1)起こった出来事の因果関係(メカニズム)を調べる
科学者と、工場の品質管理スタッフは真理を追究する点では共通しています。
しかし、科学者は、自然科学の真理を追究するのに対して、品質管理スタッフ
は品質管理のしくみ上の真理を追究する点で、対象が異なっています。
物理科学者は、「なぜリンゴは木から落ちるのか?」という事実に対して物理
学の法則に沿って解明して原因を追究します。
脳科学者は、「なぜポカミスをするのか?」という現象に対して、脳生理学上
の原理を追究します。
工場の機械が止まった場合は、工場の技術者がその止まった原因を専門知識
を用いて機械を観察しメカニズムを調査します。(トラブルシューティング)
(2)あるべき姿を設定しそのギャップを明らかにする
では、品質管理スタッフは、何を対象としてなぜなぜ分析を行えばいいでしょ
うか?それは品質管理のしくみです。
あるべき姿として、様々なしくみ(手順書、チェックシート、教育訓練・・)
を作って、それを順守するように管理するのが品質管理の役割の一つです。
しかし、しくみにも不備な点や欠陥があります。また人はしくみを守らなかっ
たり、思わぬミスをひき起こします。
しくみのどこに不備があったのか?なぜ、守られなかったのか?を突き止める
のが品質管理スタッフの役割です。
機械の故障に対して、物理的な処置を施すのは専門技術者の役割です。
しかし、なぜ故障するまで気が付かなかったのか、保守点検の手順書は守られ
ていたのか?このことを追究するのは品質管理スタッフの仕事です。
手順書に不備があれば、修正して理想形に近づけます。手順書が守られていな
ければ、守るように指導教育のルールを適用します。
下のフローは、ミス発生の原因をルール(手順書)と実際の作業とのギャップ
を調べる手順を示しています。

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