対立する設計者の言い分と、生産技術者の言い分はどちらが正しい?品質に影響を与えるコミュニケーションギャップ

対立する設計者の言い分と、生産技術者の言い分はどちらが正しい?
設計部門と製図部門はとかく対立しがち、というか徹底的に議論する場が
少ないために、お互いに理解し合うことができない場合も多い。

 工場監査・工程監査のポイント、新製品立ち上げ手順など、品質管理のポイントを詳しく解説します

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生産技術者(工場)の言い分
・図面記載事項に不備が多い。図面チェックを工場で行うことになり
 膨大な時間を要している。

・コスト削減のため、精度の低い機械を使っているが、最近は高精度
 の加工を求められるため、不良が多く発生する。

・数値だけでものを言っているが、生産現場の現状が分かっていない
 ので出来るものなら設計者が現場に来て実際にやってほしい。

・設計技術が低いため、設計者は材料特性や、工場の加工技術に頼る
 傾向がある。


設計者の言い分
・お客様の要望だからと説明しても、そんなやりにくい方法はできない
 の一点張りで困っている。

・工場側は、約束納期を守るために、設計に対して無理な対応を迫る
 ことがあり、設計者は土曜日曜も対応することが頻繁に発生する。

・新しい案件を受注したが、従来の加工技術と異なるため、できないと
 断られた。失注しないために、もっと積極的に新しい技術に取り組ん
 でほしい。


私自身、設計、製造の双方に身を置いた経験から、お互いの言い分はよく
理解でき、立場が変わるとそれぞれの理由があることに気づかされます。


しかし設計者から見ると、工場部門ではモノ作りに対する独自のこだわり
を持つ人多く、また納期、品質を重視する傾向が強いと感じています。

また工場の管理職が設計者に抱くイメージは、製造の言うことは聞かず
一度設計が終わったものは、問題が出ない限り、製造側が何を言おうが
なかなか自分の意見を曲げない人が多いと感じています。

設計、製造それぞれの立場の考え方は異なります。
しかし、トラブルは、設計から製造に引き渡すときに多くの行き違いが
生じた結果発生し、設計問題、製造問題とはっきり割り切りできない場合
が多いと思います。

では、このような問題はどのように解決していったらいいでしょうか?

ここでは、コミュニケーションギャップの問題として捉えてみます。
一般的に設計者は若い世代が多く、工場の担当者は年齢が上の場合が
多いものです。一つは世代間の考え方の違いがあると考えられます。

また組織間の立場の違いがあるのも事実です。
製造部門では、図面が頼りですから、ミスが多い図面に対しては
まったく信頼感を持てなくなってしまいます。
また、製造を理解しないで、寸法リミットを必要以上に厳しくする
複雑で加工困難な形状の設計では困ります。

とにかく設計者は現場に顔を出し、図面や技術資料では伝わらない
ことを伝える努力と、相手の言うことをよく聞くことが重要です。
 ・双方忙しいのでアポを取って、コミュニケーションを図る
 ・材料や工場にある機械、治具などをきちんと把握しておく
 ・製造技術を理解し、製造ミスの起きにくい設計に心がける
 ・設計する上で自分の考え方、顧客の要望を相手にしっかり伝える

客先の厳しい要求条件をいかに製品化して品質を確保するかの課題を
解決するためには、問題点について情報を共有し、設計、製造一体と
なって解決をすることが必要になってきます。

重要なのは、人と人との関係を大事にし、相手の立場や考えを尊重
しつつ、その上で自分の考えや意見を述べ、理解してもらう努力を
怠らないことが重要です。

公式なコミュニケーションの場として、設計部門が開催するデザイン
レビュー、製造側が開催するプロダクトレビューを利用し、双方が
参加し意見を述べることによって、コミュニケーションギャップを
無くし、情報を共有することが必要です。

そうしたことの積み重ねによって設計と工場との間に信頼関係が
築かれ、よりよいモノ作りを可能にする原動力となっていくものと
思います。

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 合同会社高崎ものづくり技術研究所代表の濱田です。
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