今回から、経営者向け無料メールマガジンを配信致します。
まず、第一回目として、経営品質とは何かを考えてみます。
企業は、経営者と社員からなる組織が、無形資産(しくみ、技術)と
有形資産(設備、土地・建物)などから成り立っています。
そして、これらを有効に使って、付加価値を創造し顧客に提供します。
品質管理とは、モノの品質だけでなく、企業全体で、顧客が望む製品や
サービスを効果的、効率的に提供するための管理技術を高める活動を
指しています。
■では、経営者の立場から見た経営品質について考えてみます。
「経営品質」とは、「組織運営」の「質」のことです。
いくらモノがよくても、組織全体が顧客に信頼されないとダメ。顧客
満足度を高め、信頼を勝ち得てこそ、生き続けることができる、という
考え方が基礎にあります。
■組織プロフィールの作成(現状把握)
組織プロフィールは、事業の特徴と経営の意志を明確に整理するため
に作成するものです。項目は次のようなものです。
①組織で大切にしているもの
②提供している製品・サービス
③顧客
④顧客の要求・期待
⑤競合と競争環境
⑥独自のノウハウ
⑦ビジネス・パートナー
⑧社会・経済環境
⑨重要な課題
⑩課題解決のための活動
■自組織の品質管理レベルを認識する(問題処理)
Dレベル → 問題を処理しない。面倒なので放っておく。
Cレベル → 問題が出れば、なんとか対応はする。
Bレベル → 問題処理の対応方法が「基本的な仕組み」としてある。
Aレベル → 再発防止のため「仕組み」を継続的に見直している。
AAレベル→ 問題の予防、将来の変化を見据えて「仕組み」を
継続的に見直している。
■経営品質向上活動は何を目指して行うのでしょう?
「顧客の信頼確保」「卓越した業績の達成」などいくつか答が考え
られますが、これら全てを包含する答は「経営ビジョンの実現」です。
「こんな組織になりたい」という夢を、「経営ビジョン」といいます。
「組織が大切にしている価値、職員全員で共有している夢」で、地平
線の上に輝き続ける道しるべとなる星です。
トップリーダーには夢を語る使命があります。そして、経営品質向上
活動はその実現を目指すものです。
従って、経営品質の第一歩は、「経営ビジョン」を示すことからはじ
まります。
■経営ビジョン作成のステップ
①自社を取り巻く現状の環境を分析する
②分析結果とあわせて未来を予想する
③将来の社会課題やニーズを予想する
④予測した将来で自社が果たすべき役割を考える
⑤ビジョンを言語化する
⑥社員のインタビューを行う(社員参加)
⑦全社員に浸透させる
■ビジョンと現状のギャップを踏まえ、経営品質向上活動に取り組む
①自社の「強み」と「弱み」を明らかにして、
②「強み」を伸ばし、「弱み」を改善する活動を継続的に進める
この取り組みは、今までの各種取組を否定して、新たな取組を行う
ものではないこと、また特定の手法を押しつけるものではありません。
上記を踏まえて、トップは具体的にどの項目から優先的に取り組む
べきか判断し、リーダーシップを発揮しなければなりません。
★中小製造業の利益の出る事業計画の立て方
★クロスSWOT分析で事業の方向性を定める
★中小企業の組織設計・組織力強化
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