日本の製造業のDX化に向けた2つの方向性、取り組み内容を検討してみます。
現場管理者の視点から見たDXの進め方とは?トップ方針と現場の活動の融合
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「未強先降」とは、強くならないうちに落ちるという意味だそうです。
これは、中国の製造業が、欧米や、日本などの先進国のような高いレベルに
達しないうちに、GDPに占める比率が下がり始め、第三次産業(サービス
産業)主体の社会に転換してしまうことを危惧した言葉だそうです。
もともと、中国では、「瞬時に利益を得られるビジネス」に多くの企業が集中
するという現象が見られ、スマホ、自動車などがその代表例として挙げられ
ています。
多額の開発資金、大量の労働力、長期間の熟練を通じて価値をつくり出す
製造業に比べ、ITの進化によって、ネット上の取引により、瞬時に利益が
得られる新しいビジネスが次々と誕生し、都市化が進んだ沿岸部では、
スマホの普及も進みサービス経済化が加速したと考えられます。
そして、現在中国では iPhone13が空前の売れ行きとなっています。その
理由はいったい何でしょうか?
それは、中国市場を分け合っていたサムソン電子とファーウェイのシェアー
が低下したことが大きな理由です。
サムソン電子は中国政府による韓国製品の規制という政治的な要因が、また
ファーウェイも米国との貿易摩擦により、半導体規制、Googleアプリの規制
で急激に価値を失い、そのシェアーを落としています。
しかしその間、他の中国スマホ勢は、Xiaomi(小米)、OPPO、vivoなど
を合わせても、伸びておらず、国産勢がファーウェイの減少分の受け皿に
なることはできなかったというわけです。
やはり雨後の筍のように現れた中国スマホメーカーは iPhoneの使いやすさ
豊富なアプリには勝てなかったのです。
一方、日本の製造業は、戦後、多額の資金、大量の労働力、長期間の熟練を
通じて価値をつくり出すというモノづくりを実践してきました。
多くの中小企業は、多大な努力によって技術を磨いてきましたが、グローバル
化の波により、多くの製品や技術が海外勢に取って代わられ「後強後降」
(強くなってから落ちた)となってしまいました。
ここで考えてみたいのは、今後、日本の製造業が再浮上するチャンスはある
でしょうか? デジタル・トランス・フォーメーション「DX化」というキー
ワードで考えてみます。
日本の中小製造業、特に受注、加工型製造業にとって、DX化の方向性は2つ
あると考えています.
1.大ロット/連続生産記号
徹底した自働化、無人化工場実現、による生産性向上
2.小ロット/簡潔生産企業
脱下請け、熟練技能を武器に、ITにより新たな顧客にアプローチ
業務を上流・下流工程へ拡大、多種多様な加工、特殊加工対応
IT、IOTによる間接業務効率化による付加価値向上
かつてのように、売上を大幅に拡大する戦略は望めない環境では、付加価値額
を伸ばす戦略に徹します。
具体的には、製品戦略、価格戦略、プロモーション戦略、販売戦略など、BtoB
(企業間取引)製造業に適した事業戦略・マーケティング戦略を立案します。
詳しくは、
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