「品質は工程で作り込め」とは、トヨタ生産方式において、自分の作業する範囲は
自分で品質の保証をするという考え方です。つまり、自分が担当する工程で不良品
を作らないように、自分自身が品質を管理し、次の工程に渡すことで、最終的な
製品の品質を高めることができるという考え方は、「自工程完結」とも呼ばれて
います。
事例研究・実習で品質改善の実務能力向上を図る
DX、FMEA/DRBFM、再発防止手順など

トヨタの品質管理については、戦前から豊田佐吉氏の言葉や豊田喜一郎氏の「監査
改良の精神」にその起点を見出すことができます。
その後、トヨタ自工では、1949年初頭から機械工場をモデル工場として、統計的
品質管理の準備的な研究調査を開始し、1950年1月には本格的な研究に移り、機械
加工部品の品質管理をスタートさせました。
このような伝統的なSQCを基本とした品質管理から「品質は工程で作り込め」と
いう考え方が生まれたのです。
しかし現在では、より上流の品質、未然予防の考え方が品質管理では重要になって
いるため、トヨタの伝統的な品質管理は少し時代遅れの感じがします。
品質は上流の設計工程、製造準備の段階で作り込むことが大切です。
ただ、「品質は工程で作り込め」という考え方は、製造工程においても品質を担保
するために重要な考え方の一つであり、自分の作業する範囲だけでなく、全体の工程
において品質を担保することが求められます。つまり、自分の作業する範囲だけを
考えるのではなく、最初に全体の工程においてどのように品質を担保するかを考え
工程を設計したうえで、各担当者が「自工程完結」させることが重要です。
以上のことから「品質は工程で作り込む」のではなく、「品質は上流で作り込む」
が正しいことになります。

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