作業手順書は、現場の責任において作成されます。
大企業の場合は、製造技術部門が作成する場合もありますが、作業者に教え、守らせて
行くのは現場の責任者の仕事です。
事例研究・実習で品質改善の実務能力向上を図る
DX、FMEA/DRBFM、再発防止手順など
1.作成の目的
作業手順(指示)書は現場の監督者と作業者が主として使用する技術資料で、監督者
が作業の手順と要領を指示し、作業者が作業する時に守るための資料で、以下の4つの
目的があります。
①作業の見える化
フロー、写真、図解などを使って、作業の内容、手順が具体的に見えるようにする
②作業方法の最適化
作業を最短、最良、最適、最低コスト、最小リスクなど最も効率的・合理的に誰もが
できるように作業方法を決める。また常に見直すことも必要
③作業品質の管理
作業の基準やゴール、出来栄えチェックの内容を決めることで作業の品質を維持し、
ミスやトラブルを防止する
④コツやノウハウの共有と継承
同じ作業を長く続けるとコツやノウハウが社員に蓄積されていく。その社員が同じ
作業を、ほかの社員と共有、または次へ継承していく必要がある。手順書にコツや
ノウハウを記載しておくことで誰もがその業務を最良の方法で実施できる
2.作業手順書の作成方法
作業手順の作成を机上で行うと作業をよく知っていても実際の作業に合わないことが
多い。そのため、作業手順書を作成する場合には、あらかじめ作成者が、実際に作業を
行い、確認しながら作成します。
その際に以下の3つの視点に沿って検討し、最も良い手順を決めていきます。
①ECRSの4原則の視点
排除(Eliminate):作業をなくすことができないか?
結合(Combine):作業を1つにまとめられないか?
交換(Rearrange):作業の順序や場所などを入れ替え、効率が向上しないか?
簡素化(Simplify):作業をより単純にできないか?自働化できないか?
②最も良い手順を決めるための視点
動作方法:作業方法や姿勢・動きなど、人を軸とした視点で、ムリ・ムダをなくす
作業場所:場所の高さや位置など、場所を軸とした視点でムリ・ムダをなくす
治工具や機械:治具を活用した作業、機械の動き、操作の視点で作業の合理化を図る
③作業を確実にするための視点
出来栄え判定:作業の出来栄え、品質の確認方法と判定基準を明確にする
作業のポイント:カンやコツが必要な作業、安全性などのポイントを明確にする
治工具や機械:治具や測定器、機械の扱い方法、手順を明確にする
3.作業指示書の維持管理
作業指示書は作って終わりではありません。
作業を正しき教え、作業手順を日常習慣化し、監督者は、問題が発生すれば原因を
究明し、対策内容を作業指示書にフィードバックすることが求められます。
作業者は、「作業手順を守らない」のではなく、監督者が守れるように指導し
手順書をより良い内容に改善していく努力が必要なのです。
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