若手社員の成長は、企業の成長に深く関係するため、最も重要視されなければ
ならないが、必ずしも成長促進策がとられていないのが実態です。
そこでまず、日本の企業の経営者から一般社員に至るまで、意識改革が必要と
考えられますが、どのように改革していったらよいか考えてみます。
DX時代の人材育成、企業の中核人材として何を学び、実践していくのか?
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製造業の若手社員は専門性を高めることによって、自己の成長と企業への貢献を
実現しより付加価値の高い製品・サービスを顧客に提供することができます。
そこで、固有技術や管理技術についてどのように専門性を高めていけばよいかを
整理してみます。

Ⅰ.意識改革の必要性
若手社員の成長を促すための意識改革を促進するために、経営者から一般社員に至る
まで、以下のようなアプローチを取ることが重要です。
①ビジョンと目標の共有: 経営者が明確なビジョンと目標を示し、それを全社員と
共有することで、組織全体が成長への方向性を理解し、意識改革に向けた意欲を
高めます。
②リーダーシップの強化: 上司やリーダーが率先して意識改革に取り組み、従業員に
模範を示すことが重要です。リーダーシップの強化を通じて、従業員のモチベーション
と信頼を高めます。
③教育とトレーニング: 意識改革に向けた教育やトレーニングプログラムを実施します。
専門的なトピックからコミュニケーションスキルや問題解決能力の向上まで、幅広い
分野でのスキル向上を促進します。
④フィードバックと評価: フィードバック文化を確立し、定期的な評価や振り返りを
通じて個人の成長を促進します。成果を評価し、適切なフィードバックを提供すること
で、従業員の意欲と自己啓発を支援します。
⑤自己責任と自己啓発の促進: 各従業員が自らの成長を自覚し、自己責任で自己啓発
に取り組む環境を整えます。資格取得や専門知識の習得、プロジェクトへの積極的な
参加などを支援します。
⑥ワークライフバランスの重視: 従業員の健康と働きやすい環境を重視し、ワーク
ライフバランスを尊重します。ストレスの軽減や効率的な業務の推進により、意識改革
にプラスの影響を与えます。
⑦イノベーションの推進: イノベーションを奨励し、新しいアイディアやアプローチ
を評価します。組織内のクリエイティブな思考を活性化することで、意識改革と成長
を促進します。
以上のような取り組みにより、経営者から一般社員に至るまで、意識改革を進めること
ができます。意識改革が進むことで、若手社員の成長は促進され、企業の成長に深く
関係していくでしょう。
Ⅱ. 若手社員の専門性を高める
製造業の若手社員が固有技術や管理技術の専門性を高めるためには、以下のような
アプローチが有効です。
1.専門的な教育・研修プログラムの受講
専門性を高めるために、業界の専門機関や大学、研究機関が提供する教育や研修プロ
グラムに参加します。製造技術や管理技術に関連するトピックスに特化したプログラム
があります。
業界の専門機関や大学、研究機関が提供する教育や研修プログラムは、業界や分野に
よって異なりますが、一般的なものとして以下のようなプログラムがあります。
①技術・製造技術関連プログラム:
・製造プロセスの最適化や改善に関する研修
・CNC(Computer Numerical Control)加工やロボティクスの技術習得
・3Dプリンティングや先端材料の応用技術に関するセミナー
・CAD/CAM(Computer-Aided Design/Computer-Aided Manufacturing)
②品質管理・品質向上プログラム:
・品質管理手法(統計的品質管理、FMEA、SPCなど)に関する研修
・ISO認証取得に向けた教育プログラム
・品質改善のためのリーンシックスシグマのトレーニング
③プロジェクト管理・リーダーシッププログラム:
・プロジェクトマネジメントに関するトレーニング
・リーダーシップやコミュニケーションスキルの研修
・チームビルディングやコーチングのプログラム
④デザイン・イノベーション関連プログラム:
・デザイン思考やイノベーションプロセスの研修
・新製品開発やマーケティング戦略に関するセミナー
これらのプログラムは、専門機関や大学、研究機関が提供するものだけでなく、業界
団体や専門のトレーニング機関が主催するものもあります。多くの場合、業界や企業
のニーズに合わせたカスタマイズされたプログラムも提供されています。
若手社員はこれらのプログラムに参加し、専門知識やスキルを習得することで、自己
の成長と企業への貢献を実現できます。
2.マスターや専門職の指導を受ける
経験豊富な専門家や上司から指導を受けることで、実践的なスキルと知識を習得でき
ます。メンターシッププログラムを導入するなど、指導者との連携を強化します。
3.実務経験の積み重ね
実際の製造プロセスや管理業務に携わりながら経験を積むことで、専門性を高めること
ができます。問題解決や改善の機会を通じてスキルを向上させましょう。
4.産業団体や研究機関との連携
産業団体や研究機関と連携することで、最新の技術動向やトレンドを把握し、専門性を
向上させることができます。セミナーや研究会に参加することで、ネットワーキングも
広がります。
産業団体や研究機関と連携して最新の技術動向やトレンドを把握する方法は、以下の
ような具体的な手法があります。
①セミナーやカンファレンスへの参加:
産業団体や研究機関が主催するセミナーやカンファレンスに参加します。ここでは、
専門家が最新の研究成果や技術動向について講演したり、業界のトレンドに関する
情報が共有されます。
②研究論文や報告書の閲覧:
研究機関が発表する研究論文や報告書を閲覧し、最新の研究内容や技術動向を把握
します。これらの論文はオンラインジャーナルや研究機関のウェブサイトで入手できる
場合があります。
③産業団体のメンバーシップ:
産業団体に加入し、会員特典として提供される情報や資料を受け取ります。産業団体は
業界の最新動向を把握するためにさまざまな情報提供サービスを提供しています。
④研究機関とのコラボレーション:
研究機関と共同研究やプロジェクトを進めることで、最新の研究や技術にアクセスでき
ます。共同研究により、新たな知見や技術を取得することができます。
⑤業界イベントやワークショップへの参加:
産業団体や研究機関が主催する業界イベントやワークショップに参加し、最新の動向や
ベストプラクティスを学びます。ネットワーキングの場としても活用できます。
⑥メールニュースレターの購読:
産業団体や研究機関が発行するメールニュースレターを購読することで、定期的に最新
情報を受け取ることができます。
5.資格取得
関連する専門的な資格を取得することで、専門性を証明し、信頼性を高めることができ
ます。例えば、技術系の資格や品質管理関連の資格などがあります。
①技術系の資格:
技術士: 国家試験に合格することで取得できる技術者資格。機械工学、電気工学、土木
工学などの分野があります。
応用情報技術者: コンピュータ技術や情報処理に関する資格。
情報セキュリティスペシャリスト: 情報セキュリティに関する専門知識を持つ資格。
②品質管理関連の資格
JIS Q 9001 統一品質管理システム審査員: ISO 9001に基づく品質マネジメント
システムの審査員資格。
JIS Q 14001 統一環境管理システム審査員: ISO 14001に基づく環境マネジメント
システムの審査員資格。
JIS Q 27001 統一情報セキュリティマネジメントシステム審査員: ISO 27001に
基づく情報セキュリティマネジメントシステムの審査員資格。
JIS Q 9100 統一航空宇宙品質管理システム審査員: 航空宇宙産業における品質管理
システムの審査員資格。
グリーンベルト/ブラックベルト: リーンシックスシグマの資格で、品質改善に関する
専門知識を持つ資格。
6.自己学習と情報収集
書籍やオンラインリソースを活用して自己学習を行い、最新の情報を取り入れることが
重要です。業界のニュースや研究論文に目を向け、知識の広がりを持つよう、常日頃
心掛けておくことが必要です。
7.プロジェクトへの参加
新しいプロジェクトやチームに参加することで、さまざまな経験を積むことができます。
他部門との連携やクロスファンクショナルな活動を通じて、幅広い視野を持ちます。
企業は、これらのアプローチを組み合わせて、若手社員の専門性を高める環境を整える
ことが重要です。組織全体で専門性を育成し、付加価値の高い製品やサービスの提供を
実現しましょう。
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