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QC七つ道具はこうやって使う!データとデジタル技術を活用するDX品質管理とは?

品質管理の世界では、QC七つ道具(Quality Control Seven Tools)は非常に
有用なツールセットです。これらの道具は統計的品質管理の基本をカバーして
おり、製造業やサービス業などあらゆる分野で品質向上に寄与します。

データとデジタル技術の進化にもかかわらず、現在でもQC七つ道具は依然とし
て価値があると考えられ、以下にその活用方法を示します。


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1.QC七つ道具の使い方
パレート図: 問題の優先順位を決定するため、不良品の原因分析に使用し、主要
な不良要因を特定し、改善の優先順位を付けます。

ヒストグラム: データの分布を視覚化するため、プロセスの安定性を評価し、デ
ータの正規分布を確認するために使用します。

散布図: 2つの変数の関係を理解し、相関を分析するため、製品の品質と製造プロ
セスの特定のパラメータとの関係を調査します。

管理図: プロセスの安定性と変動を監視するため、製造ラインでの製品の寸法や
重量を逐次監視し、異常を検出してプロセスを改善します。

グラフ: 時系列データを視覚化し、傾向とパターンを把握するため、過去の生産
データを分析して、季節変動や長期的な傾向を理解します。

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2.QC七つ道具の活用ポイント
データ収集: デジタル技術を使用して、リアルタイムデータ収集を強化し、品質
情報を効率的に取得します。

データ解析: データ解析ツールを使用して、QC七つ道具の情報を補完し、高度な
統計解析を実行します。

データ可視化: デジタルツールを用いて、QC七つ道具で生成したデータをリアル
タイムで可視化し、意思決定の支援に役立てます。

自動化: プロセス監視や異常検出のためにデジタル技術を活用し、リアルタイム
で品質の問題を検出し対処します。

例えば、製造ラインでQC七つ道具を使用して品質を監視する場面では、デジタル
センサーとIoT(Internet of Things)デバイスを組み合わせてリアルタイムデー
タを収集し、管理図やグラフを作成し、製品の品質に関する洞察を得ることがで
きます。さらに、機械学習や人工知能を活用して、品質予測や異常検出を自動化
し、迅速な対応を可能にします。

QC七つ道具は、デジタル技術と組み合わせて、後追いの品質管理ではなく、予知
・予防を主体とした効果的な品質管理と企業変革を実現するための重要なツール
として活用できます。
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3.IT・デジタル技術の活用
データ収集、データ解析、およびデータ可視化には、さまざまなツールとテクノ
ロジーが利用できます。以下はそれぞれのプロセスにおいてよく使われるツール
の一部です。

①データ収集
 センサー技術: IoTセンサー、温度センサー、圧力センサー、湿度センサーなど
 を使用して、リアルタイムデータを収集します。代表的なプラットフォームに
 はArduino、Raspberry Piなどの組み込みシステムがあります。

 データ収集ソフトウェア: データ収集、データロギング、データストリーミング
 を実行するためのソフトウェアツール。代表的なものにはApache Kafka、
 Fluentd、Logstashなどがあります。

 クラウドプラットフォーム: AWS、Microsoft Azure、Google Cloud Platform
 などのクラウドプラットフォームは、データ収集のための様々なサービスとツー
 ルを提供しています。

②データ解析
 データ分析ツール: データの探索的分析、統計解析、機械学習モデリングに使用
 されるツールには、PythonのPandas、NumPy、SciPy、R言語、MATLABなど
 があります。

 機械学習フレームワーク: TensorFlow、PyTorch、Scikit-Learnなどの機械学習
 ライブラリは、高度なデータ分析と予測モデリングに使用されます。

 統計ソフトウェア: Minitab、SPSS、JMPなどは統計解析のための特定のソフト
 ウェアです。

③データ可視化
 ビジュアライゼーションツール: データを視覚的に表現するためのツールには、
 Tableau、Power BI、Plotly、Matplotlib(Pythonライブラリ)などがあります。

 ダッシュボードツール: ビジュアライゼーションをダッシュボードとしてまとめ
 リアルタイムでデータを監視するためのツールにはGrafana、Kibana、Dash
 boardHubなどがあります。

 プログラミング: プログラミング言語(Python、JavaScriptなど)を使用して、
 カスタムのデータ可視化を作成することも可能です。

データ収集、解析、可視化の具体的なツールの選択は、プロジェクトの要件、データ
の種類、スキルセット、予算などに依存します。特定の業界やプロジェクトに最適な
ツールを選択する際には、これらの要因を考慮することが重要です。

日本では、IT人材が不足していると言われています。
少なくとも、工場のスタッフとして、デジタル技術の導入、活用を行うためには、
これらのツールの名前は、勉強して知っておくことが必要な時代になっています。

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 合同会社高崎ものづくり技術研究所代表の濱田です。
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 設計、製造、品質管理、海外工場管理などの実務経験45年
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