2017年12月17日

キーワード解説:セル生産ライン構築事例

キーワード解説:セル生産ライン構築事例【



セル生産ライン再構築の手順(死んだセルをよみがえらせる):セル生産ライン構築事例

「セルラインを設けてみたが、なかなか効果が見えない」
「具体的にどのように運用していったらいいのか分からない」
「具体的に何をどのように改善していったらいいのか分からない」
このような悩みを良く耳にします。

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最初に作ったままのセル、セルを作る人と使う人のコミュニケーション
が全くない、生産性が低いままなので、忙しさに追われて、なにもでき
ないままになっている。

いわゆる「死んだセル」状態のまま、放置されているのはなぜなのか?
考えてみたいと思います。

1.セル生産ライン構築の問題点
セル屋台そのものは、解説書も豊富に手に入れることができ、また他社工場
を見学した際に見ることができ比較的容易に製作が可能です。しかしセルラ
インを構築し、運用し始めると、それほど効果も見えず、また様々な疑問が
沸いてきてもそれをどうやって解決していったらいいか分からないと言った
悩みが多いのが実態です。

一番の悩みは、「セルを導入したが、生産性が上がらない」という悩みです。
それをどうやって解決していったらいいか、解説書にもあまり具体的な記述
がされておらず、参考にならないのです。

この記事では、装置組立工場の事例をもとに、どうやったら生産性を高めて
行くことができるのか、具体的なセル生産ライン再構築の手順と注意ポイン
トを解説してみたいと思います。

1.セル生産ライン構築のフロー
(1)前提条件
今回の事例では、以下の条件のもとにセルライン化を検討します。
 ・フロア面積は、約600平方メートル
 ・2種類のユニット(A,B)を別々のセルで組立て、最後に総合組立を行う
 ・セルはU字型、一人生産とする
 ・生産台数は、30台/日〜60台/日(年間生産台数は、9600台)
 ・部品点数は、Aが150点、Bが50点
 ・Aは、小型で、セル屋台の上で組み立てる
 ・Bは、少し大型で、キャスター付き。組立てはフロアー上で行う
 ・A,Bとも機構部品、電気部品をねじなどでフレームに組み込み方式
 ・A,Bとも数か所の調整・測定箇所がある
 ・A,Bとも組立後、試験機を接続して、動作テストを行う
 ・A,Bとも個別にはセル生産はすでにされている

(2)セル生産ライン再構築のフロー

 ① セル生産のアウトラインを決める
 (フロアー全体で、A,Bユニットを組立、完成品までのラインを構築)
     ⇩
 ② 資材INPUTから、製品OUTPUTまでのタクトタイムを計算する
 (過去の生産実績、将来の生産量予測により生産数量/日を設定する)
     ⇩
 ③ 各セルの標準作業を明確にし、セルごとのタクトタイムを決める
 (作業分析シート、作業組み合わせ票、標準作業票の作成)
     ⇩
 ④ ラインバランスを考慮して各セルの必要台数・必要人員を決める
     ⇩
 ⑤ フロアー全体のレイアウト図・流れ図を作成する
     ⇩
 ⑥ セルライン同士、同期を取りながら試行運用を行う
  (日程計画に従って、セル台数の増減、人員配置を行う)
     ⇩
 ⑦ 各セルの作業、運搬作業など、フロア全体の流れのムダを改善する
     ⇩
 ⑧ セル生産運用システムを確立する
  (日々の日程計画、作業指示、異常処理、などの運用ルールを決める
   ③に戻り、継続的に生産性向上を図る)

(3)セル生産ライン再構築のポイント
上記のフローで、もっとも重要なポイントとなるのは②、③、④です。
顧客需要の変動に合わせ、必要な「タクトタイム(変化する)」を求め
その変動に柔軟に対応して、「セルと作業者の増減」させ、生産台数を
コントロールする仕組みをどのように作るのか?

つまり、生産台数を増減した時に、いかに生産性を落とさずに、運用する
のか?がセル生産ラインに求められる「命題」です。

ライン生産では、生産量が変化しても、そこに従事する人員は変わらず
数量が少なければ、それなりにゆっくり作業を行うために、生産性は
悪くなります。

なぜ、セル生産を行うのか?
頭の中から、ライン生産の考え方(今までの常識)をすべて取り除く
ことが求められます。

(4)目標を決める(タクトタイム)
これは、非常に重要なことですが、残念ながらここが曖昧のままスタート
しているケースが非常に多いのです。
このタクトタイムに従って、フロアー全体が、心臓の鼓動に合わせ、血液
が、脈々と流れるように、各セル同士が同期を取りながら整然と生産する
ことが重要になります。

では、②~④をもう少し具体的に見てみましょう。
②資材INPUTから、製品OUTPUTまでのタクトタイムを計算する
 ・過去1年間の毎月の生産台数の最大、最小、平均を求める
 ・今後の需要動向を考慮する(増えるのか、減るのか)
 ・上記をもとにタクトタイムを計算する
 ・変動が大きい場合は、生産計画の段階で、平準化対策を行う
 ・タクトタイムは需要量に応じて、複数(3種類)設定する
 ・計算値は0.27H(16.2分)min/台~0.14H(8.0分)/台max
   平均値は0.2H(12.0分)

③各セルの標準作業を明確にし、セルごとのタクトタイムを決める
 ・セルの標準作業を作業分析シート、作業組み合わせ票、標準作業票
  を作成して明確にする
 ・標準作業に沿った作業を行った時のA,B各セルのタクトタイムを決める
 ・現状の測定値はAセル:50分、Bセル:30分→ 更なる効率化を検討する
 ・全体のタクトタイムを満足するためには、A,B各セルは複数台必要になる
 ・標準作業に従って多能工の教育・訓練

④ラインバランスを考慮して各セルの必要台数・必要人員を決める
 ・タクトタイムの変化に応じたA,B各セルの台数の決定(3種類のパターン)
 ・タクトタイムの変化に応じたA,B各セルの人員の配置の決定(3種類のパターン)
 ・タクトタイムの変化に応じた資材補充方法(数量、間隔)の決定 
 ・各パターンにおけるフロアー全体の生産性の計算(台/1日・1人)

 (注)以上の計算方法は、ここでは省略します。
    詳しく知りたい方は、お問い合わせください。


目標を明確に決めたら、それを運用に移し
 ・目標をまず守るためにはどうするのか?
 ・さらに生産性を上げていくためには何をどう改善するのか?
など、次の課題が待っています。

欠品や、不良、多能工化などセル生産ラインを取り巻く様々な問題が山の
ようにありますが、まずフロアー内の運用ルールを決めて、それに向かっ
て、一つ一つ問題を解決していくマネジメント力が問われます。

また半年、一年、二年後と、工場全体の到達目標を決めて長期な取り組み
が求められます。


セル生産方式を支える現場作業システム:セル生産ライン構築事例

セル生産は、セルラインというハードウエアと直接作業者によるセル作業
だけでは成り立たちません。セル作業をサポートする仕組み(作業システ
ム)があって初めて可能となります。

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セル生産方式、一人生産方式などと言って、盛んに導入が行われています
が、直接作業ばかりに目を奪われていて、作業システムの重要性を理解で
きていない場合が非常に多いのです。

これでは、効率アップは期待できず、直接作業/作業システムを合わせて
全体の仕組みを整備することによって、はじめて成果が得られるのです。

1.作業システムとは
では、現場の作業システムとは、いったい何を指すのでしょうか?
ここでは、以下の4項目とします。システムの範囲をどこまで含めるかは
議論の余地がありますが、セルラインを管理する監督者の責任範囲のレベル
として整理してみます。

(1)作業計画と要員配置の仕組み
 各セルラインへの生産指示は、ストアの在庫状況を見ながら監督者が判断
し、「着工指示」を出します。
その日に、何を、いくつ、どの順番で作るかをまとめて表示する着工管理板
などで、指示を出します。

着工指示は、カンバン方式を導入し、カンバンという道具で指示を出す場合
もあり、生産計画に対し、仕掛在庫を見ながら、生産をリアルタイムで微調
整します。但し、カンバン方式は平準化された生産計画が前提となることに
注意が必要です。

フレキシブルな生産を行っていく上で、多能工を前提として、ライン間のフ
レキシブルな要員移動を可能とすること、また、フリーの応援要員を確保
することが重要なポイントとなります。

つまり、定員制を打破することで、手持ちのムダをなくし生産性の向上、
労務費の固定化等を避けなければなりません。
要員計画では、各セルの定住者と、遅れが出た場合のフリーの応援者を配置
します。

少人化を図ると言うことは、上記の考え方を正しく理解し、各作業者を100%
活用するということにほかなりません。

(2)部品供給の仕組み

 セル生産では、多品種の製品を少ロットで生産するため、運搬システム
もこれに対応させ、多品種の材料・部品・製品を、小ロット・短周期・多
頻度で運搬することが必要です。

従来は大型パレット、フォークリフトで対応していたが、労力と運搬設備
場所が大幅に増加し、コスト面で行き詰ってきます。

これに対し、セル生産では、小型容器を多数混載できる台車を作り、連結
して、牽引車で引っ張る方式を採用するなど、コストを抑えた多回運搬を
行い、あんどんや着工管理板などの指示で、各工程に必要なタイミングで
必要な部品を、セット供給します。

これらの条件を満たし、セルラインの運搬システムを構築には「水すまし」
の最大限の活用が求められます。

セルラインでは、「水すまし」によって、部品を組み立て作業者のベスト
ポイントまで供給し、作業者の動作の無駄の排除、ミスの防止、そして
リードタイムの短縮を図って行かなければなりません。

「水すまし」は、単なる運搬だけにとどまらず、各ラインの進捗や、異常
を検知し、必要な処置を行う支援者でもあります。

(3)段取り替えの仕組み
 小ロット化、多サイクル化により、段取り替え作業は5倍から20倍程度
まで増加します。

組立ラインについては、ターンテーブルや移動台車方式により、部品・治工
具のワンタッチ段替えを数秒で行えるように、工夫し実現します。
部品加工ラインについては、外段取り化、内段取りの標準化、ボルトレス
だるま穴化、電動工具の使用、調整作業の排除などによって、大幅な段取り
時間短縮化にチャレンジします。

段取り替え時間短縮の方法については、専門家がたくさんいらっしゃるので
ここでの詳細な解説は割愛します。

(4)情報伝達と見える管理の仕組み
 セル生産ラインでは、各役割のメンバーにリアルタイムに、的確な情報
を伝達しなければなりません。
現場情報と見える管理の方法としては以下のものがあげられます。
 ・生産着工指示・・・着工管理板
 ・部品供給指示・・・カンバン、部品供給アンドン
 ・段取り替え指示・・・個別ラインアンドン
 ・応援呼び出し・・・個別ラインアンドン
 ・異常呼び出し・・・個別ラインアンドン
 ・前後工程進捗情報・・・生産管理アンドン
 ・個別ライン進捗情報・・・個別ライン生産管理板

セルラインでは、伝える情報が多くなるので、アンドンの設置場所、形状
店頭色、点滅などに工夫が必要です。

そのほかに目で見る管理として
 ・置き方の表示・・・完成品、欠品、過剰在庫、不良、配送ミスが分かる
 ・ペースメーカー・・・タクトタイム単位での遅れ、進みが分かる
 ・ラインレイアウト・・・セル位置、搬送ルートが分かる
 ・標準作業・・・作業指示書
 ・作業者・・・作業者、水すましなどメンバー構成が分かる

また、現状を記録し、セル生産導入の効果検証、改善を行っていくことが
さらに、セル生産の効果を高めていくことにつながります。
 ・生産性・・・人・時生産性(付加価値生産性)
 ・専有面積・・・面積削減効果
 ・リードタイム・・・ライン、トータル・リードタイム
 ・在庫量・・・仕掛在庫量、トータル在庫量
 ・人員配置・・・総人員、多能工化率
 ・製造コスト等

2.一層のレベルアップが求められる管理・監督者
 現場作業システムは、一朝一夕に完成するものではなく、日夜試行錯誤
を繰り返し、徐々に改良しながら理想に近づけていかなければなりません。

そのためには、管理・監督者は、日常的な生産活動の円滑な運営に責任を
持たなければなりません。

その運営の中で、作業システムに問題があれば、それをすぐさま解決する
能力が求められます。と、同時に上位方針に基づいて、自職場のあるべき姿
を描き、それを実現するための改善計画を立てて、日常業務の中で推進して
いく力が問われます。

工場トップとしては、その重要性を認識し、教育と正しい評価を行っていく
ことが重要となっています。


セル生産方式導入の疑問点:セル生産ライン構築事例

近年、ものづくりは、顧客志向に基づき、多品種少量や変種変量といった
需要の変化に対応するフレキシビリティを持った生産ラインの構築が求め
られるようになり、その手段として、セル生産方式が注目を集めています。

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1.セル生産方式に対する疑問
ただ、ベルトコンベアラインを廃止し、セル生産に移行しようと考えている
企業にとって、本当に効果が出るのだろうかと疑問を抱いている方も多いと
思われます。

●セル方式は、1人生産方式、U字ライン方式、自己完結方式、屋台、1個
 流しなど、さまざまであるが、一体どれがその本質なんだろうか?

●セル生産では、生産品種の変更の都度、すべてのラインを変更しなければ
 ならないが、負担にならないようにするにはどうしたらいいのか?

●部品の納入から製品の出荷までのトータルを考えた時、本当に効率的な
 方法が実現できるのだろうか?

●一貫した流れのなかに大型設備によるロット生産が含まれていたり、外注
 依存度が高い場合に、本当に効果が出るのか?

●多品種少量の受注情報が未確定であったり、変更がたびたび発生するよう
 な不規則な生産を強いられる中で、本当にこの方式を進めるべきか?

●セル生産方式は、人間に依存した作業で、生産性が左右されるが、モチベ
 ーションを本当に保てるのだろうか?

2.セル生産方式導入の条件
セル生産方式は、生産現場に顧客の需要情報が流れ、それに基づいたフレ
キシブルな生産を行うことで、その効果を発揮します。そのためには間接
業務(管理業務)をセル生産方式に取り込んでいく必要があります。U字ラ
インを構築したり、屋台を製作することがセル化の本質ではありません。

但し、
(1)「計画~調達~製造~出荷」の流れが完全に仕組み化されていなけ
れば効果は出ませんが、このようなシステマチックな考えや行動を苦手とし
ている企業は実に多いのが現実です。

(2)セルラインの生産を支援する作業システムの構築が不可欠であり、
生産を効率よく進めるために、現場の知恵と工夫により、絶え間ない改善
活動を行っていかなければなりません。
ところが、途中で挫折してしまい、効果が見えないままセルのみが残骸と
して放置されてしまうケースが非常に多いのです。

(3)また中小企業にとって、部品・材料メーカーや、外注に対する力
関係は相対的に弱く、コントロールは困難を極めます。

(4)人手不足の中で、パート社員、派遣社員などが多数を占める中、
モチベーションを高め、多能工化を推進していくことは、やはり困難な
取り組みとなります。

これを克服することで、セル生産方式は大きな効果を得られるのですが
逆に、中小ものづくり企業にとってはハードルが高く、セル生産方式導入
の障害として立ちはだかっているのです。

3.セル生産方式の本質とはなにか?
セル生産方式を導入すると言うことは、
顧客志向に基づき、需要の変化に対応するフレキシビリティを持った
 生産管理方式
」の導入そのものなのです。

生産現場のセルライン化」にとどまらず、「多品種少量生産方式の考え方
と仕組み
」を考案し、その仕組みを運営する「運営技術を習得」することこ
そ、その本質と言えます。

4.セル生産方式導入の手順
まず、導入の手順を考えてみましょう。
但し、この記事は手順の詳細を解説する目的ではないので、項目だけを
列挙します。
(1)導入準備
①PQ分析(ターゲット)選定
②工程デザイン(アウトライン)決定
③現状把握(現場のムダの確認と排除)

(2)セルラインを作る
①U字レイアウトを基本として加工工程順に設備を配列する
②部品の置場、および供給方法を設定する
③標準作業を設定し、多能工化訓練を行う
④生産進捗の把握、異常時の対応ルールを作る

(3)生産システムを作る

①受注~生産~納入までを、短いリードタイムで流す仕組みを作る
②セルライン前後をつなぐ運搬の仕組みを作る
③各セルラインへ最適部品供給の仕組みを作る
④受注変動、異常発生時の生産コントロールの仕組みを作る

 ★詳細は、こちらを参照してください。

5.セル生産方式導入の障害を克服する
では、中小ものづくり企業が、セル生産方式導入の障害(前記2項の4項目)
を克服して行くためには、具体的にどうすればいいでしょうか?
(1)「計画~調達~製造~出荷」の流れを仕組み化する
多品種少量生産における、生産管理の仕組みをどのように構築するのか
が問われています。

生産管理の目的は、欲しいものを欲しいときに客先に届ける「ジャストイン
タイム」の仕組みで、顧客の満足度を向上させると同時に、工場の「スル
ープット」を最大限高めるため、「生産性向上」「リードタイム短縮化」
を図り、結果として、工場の利益の確保、更には利益の向上を図って行か
ねばなりません。

そのためには
・見込み生産/受注生産のカップリングポイントをどこに置くか
・プッシュ式/プル式のどちらにするか
・セル生産ラインとの同期をどのように図るか
などを検討しなければなりません。

生産管理システムを改善していくことは、工場にとって極めて大きな課題
であり、担当者レベルの改善では済まされない、工場トップの仕事なのです。
トップ自らが、積極的にシステムの理想像を描き、長期計画に基づいて、
一歩一歩確実に構築していかなければ解決できない問題なのです。

 ★詳細は、こちらを参照してください。

(2)直接作業を支える作業システムを作る
セル生産の作業システムは、限られた人材の教育、固定化せず、組織に
縛られないフレキシブルな人材配置、パート、派遣社員などの流動性の
高い作業者をいかに早く即戦力として教育できるか、がポイントとなり
ます。
・多能工を前提として、ライン間でのフレキシブルな要員移動やフリー
 要員の配置を行う
・部品供給のサイクルが短く、回数が多くなる部品に応じて供給を担当
 する「水すまし」を置く
・各セル化ラインごとに、多品種を少ロットで生産するため、段取り替え
 が増加するので、必要に応じ段取り専門者を置く
・簡便自働化により、小型設備が多数設置され、直接作業が大幅効率アッ
 プすると同時に、設備のメンテナンスの作業は増加する
・中間仕掛品が少ないため、異常が分かり易くなる半面、監督者の異常
 管理が重要となり、作業者が異常を早期発見する仕組みと監督者の迅速
 な対応が求められる

いづれにしても、セルラインというハードウエアと、直接作業者だけで
成り立つものではなく、セル作業をサポートする準備作業、運用の仕組み
があって初めて実現可能となります。


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(3)部品・材料メーカーや、外注をサプライチェーンに組み込む
部品材料の調達のポイントとしては
・内示の出し方、タイミングの設定
・正式発注(または納入指示)の出し方とタイミング設定
・内示、納入指示の精度向上と引き取り責任の明確化
・ITシステム活用による取引先、社内情報システムの整備
・物流システムの最適化
・品質管理の徹底と無検査体制の確立

などによって、調達に関わるリードタイムを徹底的に短縮することが求め
られ、サプライヤーはパートナーとして、Win-Winの関係を構築していか
無ければなりません。

つぎに、外注政策に関しては、生産量の変動、生産品種の変動を社内で吸
収しきれない場合は、外注工場を上手に使って対応しなければなりません。
そこで、外注管理を強化することで、品質面や納期面でのメリットを最大
限引き出していくことが求められます。

ところが、企業によっては、外注管理部門を購買部門に組み入れて、部品
や材料の発注業務と同様の扱いで、進捗管理や、品質管理が全く行われて
いないというケースも見受けられます。

これからは、外注を製造部門の延長線上に位置づけ、目的を明確にした
上で、QCDを管理するという社内体制を構築していく必要があります。

調達メーカーや外注を自社の生産体系に組み込んでコントロールするのは
至難の業であり、一朝一夕には実現は困難です。やはり、自社の管理体系を
しっかりと固め、長期計画で信頼関係を築いていくほか方法はありません。

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(4)パート社員、派遣社員の多能工化を推進
製造現場の人員配置体制を固定人員配置型から、変動人員体制に切り替え
柔軟な人材活用を図る必要があります。それには、新人、パート・アルバ
イト等は即戦力化に取り組むことが必要で、一般的に3日で、戦力になる
よう、作業の標準化、教育訓練の仕組みをつくり、多能工化計画を推進し
ていかなければなりません。

多くの企業で、非正規社員のウエイトが高まる中で、有効な新人教育シス
テムを持つことは、非常に重要な事項となっています。

そして、作業者のモチベーションの維持、向上を図って行くことが、セル
生産方式では非常に重要となります。セル生産を始めて、3か月もたつと
作業にも慣れ、刺激が低下し生産性も低下し始めます。

そのため、常に新たな改善を行って興味の対象を作り、また、技能の競争
原理を作業者間で競わせるなど、モチベーションが低下しないような工夫
が必要です。

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このように見て来ると、セル生産方式の障害を克服するためには、セル
生産方式に関わる、スタッフや作業者、管理監督者のより一層のレベル
アップと、課題を克服して改善を行っていく前向きな姿勢が求められて
いると言えます。


セル生産における多能工化・人材育成の手順:高崎ものづくり技術研究所

多品種・少量生産で採用されるセル生産方式は、生産変動へ柔軟に対応で
きることが最大の強みで、現在は、家電メーカーや産業用機器メーカー等
で積極的に導入されています。

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ところが、セル生産における最大の課題は、人材育成です。
セル生産では、技能者一人ひとりが、全工程のスキルを一定上の水準で身に
着けていることが大前提になります。さらには、多品種に対応するには、一
製品だけではなく、多くの製品を製造できるスキルも必要です。こういった
多種多量のスキルを身に付けるのは、口で言うほど簡単ではありません。

セル生産を成功させるには、高いスキルレベルを持った多能工の専門集団を
作り上げることが絶対条件になります。

1.多能工化教育・訓練計画
(1)必要技能の明確化
セル生産を行うに当たって、まず、必要な作業と技能を明確にする必要が
あります。(標準作業の設定)一般的には、数種類の製品を指定し、その
標準作業の内訳を示し、どの作業が出来るようになってほしいかを明確に
します。

(2)多能工の現状の把握
まず各作業者の多能工化の現状を把握する必要があります。
把握するためのツールとして、スキルマップを使うことを薦めています。
スキルマップは、縦軸に作業者名、横軸に工程を示すマトリクス表となっ
ており、現状の習熟状況を記入し、それを基に、これから訓練すべき工程
を各作業者ごとに把握することができます。

(3)目標を立てる

作業者ごとに、訓練すべき工程が決まれば、工程の難易度と、指導者の時
間的制約を配慮し、いつまでにどの作業ができるようにするのかのスケジ
ュールを立てます。

(4)訓練のための環境整備
訓練を効率良く実施するために、訓練のための環境整備が必要になって
来ます。環境整備の具体的な項目は以下の通りです。
・訓練時間と工数を確保する・・・余力人員、残業時間活用
・トレーニング専用セルを設ける・・・作業台、設備・治工具
・必要なツール類の準備・・・作業標準、現物見本
・指導員を指名し、公式化する・・・多能工優秀者
・訓練方法のルール化を行う・・・標準化、Know-Why教育

(5)訓練の実施
作業の難易度を、上級、中級、初級に分類し、難易度に応じた訓練を
実施します。

【上級作業】
①トレーニング場での基本技能訓練
②トレーニング場での現物見本によるKnow-Why訓練
③指導員による実作業での説明と訓練
④指導員とペアで実作業訓練
⑤習熟作業者によりサポート

【中級作業】
②③④⑤

【初級作業】
③④⑤

以上のように訓練をすすめ、一定期間後、進捗の評価を実施し、結果を
スキルマップ表に、4段階で記入します。

教育訓練時のポイントとしては
作業標準・作業手順書はあまり細かい内容を記載すると、だれも見ない
ものになってしまうので、必要最小限の内容にとどめ、OJT主体で進めて
行くことが重要です。

その際、まず「自分がやって見せて」次に「実際にやらせてみる」こと
によって、口では表現できないポイントも理解ができます。

またOFF-JTにおいては理論面の補足、ビデオなどで復習するなど、うま
く教育メニューを組み合わせて行います。

2.多能工化のポイント
(1)教育・訓練期間
製品ライフサイクルの短期化、パート・アルバイトなどの非正規社員の
増加など、環境が変化する中、教育・訓練期間もできる限り短期間で実施
する必要があります。

初級作業で3日以内、上級作業でも一週間以内で習熟できるよう訓練計画を
立てます。100%完ぺきに習熟できなくとも、指導員・習熟者のOJTのもと
で、作業に就かせてみることも必要になってきます。

(2)一人当たりの組立部品点数
作業者1人がどれくらいの部品点数を組み立てられるかというと、能力の
優れた作業者で、100点程度の部品が組立可能ですが、通常のセル生産では
分割セルの場合は20~30点、巡回方式では30~40点、一人方式で50点
前後と見ておけば良いでしょう。

また、一製品当たりの作業持ち時間は、30分が限度だと思います。
一般的には15分から20分を目安として作業を調整します。
商品寿命の長い製品は、部品点数、作業時間を多めに、また商品寿命の
短い製品は少なめに設定すると良いでしょう。

(3)モチベーションの維持向上
多能工化訓練の目的の一つにやる気、モチベーションを落とさないように
することがあげられます。そのためには、様々な施策を講じる必要があり
ます。

モチベーションに影響する4要素についてそれぞれ説明します。
・興味・・・改善を促す、目先を変える
・期待・・・昇給、昇格、名誉、報奨
・責任・・・役職、周囲の期待、同期化
・恐怖・・・セル規制、ペナルティー、降格、減給

これらの要素を、教育・訓練 → 評価 → 信賞必罰の仕組みに取り入れて
運用し、作業者のやる気を引き出し、生産性向上につなげていくことが
重要になります。

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7月東京 名古屋2.jpg
セ ミ ナ ー 予 定 表
テーマ(目的日時開催場所
主な項目
 多品種少量生産工場の現場改善力強化による
 付加価値生産性向上と利益率UP
未定
 
・生産活動の目的
・生産性向上・リードタイム短縮
・ムダ取り(直接・間接業務)
 若手・中堅社員の自立化と現場力の発揮
未定
・QCサークル活動
・個人目標管理(MBO)
・業務計画による改善活動
 ヒューマンエラー予防7つの対策
 ヒューマンエラー要因4分類と再発防止策
12月20日
(木)
9:30~12:30

12月20日
(木)
13:30~16:30
東京都北とぴあ
8F 807会議室
JR王子駅北口5分
AM/PM連続受講の場合割引特典あり
・再発防止対策と流出防止策
・是正と予防、水平展開
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 顧客から信頼を得る3つの品質対策手法
 ロジカルシンキングに沿った正しいなぜなぜ分析
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