2018年06月24日

町工場でもできる品質管理トップページ(目次)

【解説】


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キーワード解説:町工場でもできる品質管理

国産初のジェット旅客機MRJの初飛行の日、その精密部品を作り上げた名古屋
のある中小企業。何度も失敗を繰り返しながら、複雑な形状で、寸法精度を
要求される部品を見事作り上げたことをテレビで紹介されており、女性社長
が初飛行を見ながら涙ぐんでいる姿が映し出されていました。

このように、日本のものづくり技術は確かに世界に誇れる素晴らしいもので
あることは間違いありません。

しかし、町工場の仕事は非常に属人的になりがちで、従業員の中で豊富な経験と
高い判断力を持つ人物が「キーマン」となり、顧客対応から現場のさい配までの
すべてを担うことが多いのです。

このやり方でも、特定の顧客との取引だけであれば特に問題はないでしょう。
しかし顧客の多くが海外の事業者に流れている昨今、町工場が競争力を高めて
いくには、新規顧客の開拓や、高収益が見込める設計要素の濃い案件を積極的
に進めていくことが不可欠です。こうした案件は複雑で、品質の要求水準が高い
ため、これまでのやり方でキーマンだけに頼っていては人的リソース不足に陥り
ます。

このような時代の流れの中で、町工場の生き残り策はあるでしょうか?
posted by k_hamada at 23:59| ★町工場でできる品質管理 | 更新情報をチェックする

町工場で実施可能な品質管理のヒント

町工場には、品質管理部もなければ検査員もいない・
そんな工場で品質管理をどのように行っていけば良いでしょうか?

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大手の会社から受注を獲得し信頼を得るためには、今までは熟練者のスキルに
頼っていた部分が大きいと思います。しかし、多品種の製品を短納期で納めて
いくには、熟練者だけでは手が回らないことも発生します。
また、いつまでも熟練者に頼っていては、若手も育っていきません。

■ 毎日のPDCAを回す
品質管理の目的は顧客満足、つまり良いものを安くお客様に提供すること、
そのためには、仕事のやり方を決めて、みんなで守り、問題があれば見直し
していくことです。それは大企業でも、町工場でも、全く変わりません。

納入先は高い品質を求めています。受注時には、顧客からの厳しい品質管理の
要求もあります。そうなると、熟練者に頼るだけでなく、全員で力を合わせ
一丸となって仕事を仕上げていくことが必要になってきます。

町工場の財産は「ヒトの力」です。
そして、力を引き出し結集させるのはコミュニケーションです。

そのためにまず考えなければならないのは、昨日より今日、今日より明日の
仕事をどれだけ改善できるか?というようにPDCAを回すこと、町工場だから
できないと諦めずにできる範囲での工夫を重ねていく必要があると思います。

町工場にとって大事なことは、小さな努力の積み重ねを、持続的に行っていく
ことではないでしょうか。日々少しでも改善しようとする意志と、変化する
社会の価値観や顧客の要望にきちんと向き合うことです。

■町工場で日常実施可能な品質管理のヒント
①アイホウレンソウが気軽にできる風土を作る。
 挨拶・・・おはようございますは、一日の仕事がスムースに進む潤滑油
 報告・・・「完了しました」「このような問題があります」
 連絡・・・「今日の予定は・・・」「この工程の注意点は・・・」
 相談・・・「この加工方法で問題ないでしょうか?」

②「ムリ」「ムラ」「ムダ」をなくす。
 ムリ・・・無理な姿勢の作業、ムリな計画、ムリな受注
 ムラ・・・人や作業に濃淡が生じる
 ムダ・・・材料のムダ、運搬のムダ、在庫のムダなど

③見える化する。
 目標の見える化・・・今日の目標、1カ月の目標、1年の目標
 課題の見える化・・・目標を達成するための課題を見える化する
 実績の見える化・・・QCDの実績を見える化する

■自社の強みは何か
最終的には、自社の強みは何かを見つめ直し、全員がその強みの存在を共有する
ことです。そして、お客様から信頼を得ること、継続的に取引を行っていくこと
だと思います。




posted by k_hamada at 22:00| ★町工場でできる品質管理 | 更新情報をチェックする

決めたことを守らせるには?ある工場の事例・5つの対策の進め方

工場の現場で必要なことは、良い風土をみんなの力で徹底して築き上げていくことです。
何を徹底したらよいのか? 以下にいくつかの事例を挙げてみたいと思います。



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以下のようなネットからの質問を頂きました。
 当社は、**の板金工場です。
 中小企業にありがちな、現場現物主義で品質管理のしくみが人材を含めて
 とても貧弱です。このところ、不具合を頻発してしまっております。
 人の入れ替わりが激しくリピート品でも品質管理がうまくいかずまた
 以前決めたルール等も伝承されていません。 
 決めたことをどう守りどう守らせるかのポイントがありましたらご教授
 いただきたくお願い申し上げます。

回答
 人の入れ替わりが激しいと言うことはパートさんが多いのでしょうか?
 また、何人ぐらいで平均年齢はお幾つぐらいでしょうか?不具合は、人的ミス
 の繰り返しですね。一応、数十人規模、平均50代ぐらい、機械と手作業による
 板金加工という想定で幾つかの案を提案致します。

 以下に対策のステップを示します。
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1.コミュニケーション
 ①朝礼
 4,5人のグループごとに、前日の結果、今日の予定、注意事項などを短時間
 でもいいので毎日続けます。
 朝、作業の分担や内容を明確にすることで、その日の作業がスムースに進む
 ことになると同時に、挨拶したり、発言したり聞いたりすることで人間関係も
 スムースになり、仕事も円滑に進むようになります。

 ②不良発生時のミーティング
 現場に関係者を集め、現場・現物を見ながら再発防止策を考える。熟練工は
 自分のやり方が一番いいと思っています。一人で判断し行動するので周りと
 の連携がうまく取れない場合が多いです。

 不良が発生したら関係者がその場にすぐに集まって対策を講じます。
 忙しいからと言って放置してはいけません。今一番何をしなければいけない
 のか?何に時間を掛けるべきか?よく考えて行動すべきです。

2.ヒヤリハットの発見、申告
 ミスしそうになった、ミスをしてしまい修正したなど不良の前兆が日常の
 作業の中に隠れています。それを放置すると、いずれ不良となって現れます。
 そこで、前兆を見逃さず、改善につなげます。
 ①5S改善:整理整頓、製品置き場、不良品置き場、機械の清掃・注油点検を
       毎日徹底

 ②職場巡回:ミスの起きそうな作業、やり難そうにしている作業を管理監督層
       の現場巡回で見つける(監督者は気づき、洞察力などスキルを磨く)

 ③ヒヤリハットの申告:特に新人は朝礼で、作業のやり難さ、曖昧なところ
            を昨日の作業を振り返って申告させる

3.教育訓練
 比較的若手の中堅、リーダークラスを徹底的に教育し、責任を持たせる。
 結果が良ければ昇給させる。教育の内容は
 ①新人教育(OJT)
 ②不良の対策
 ③治具の考案などミスを減らすための改善を自発的に行う

4.検査
 不良流出を抑えるため、重要製品、新しい製品は外観、寸法を検査員の目で
 確認する。検査員は訓練してプロとして育てる(選別作業工程としての検査は
 行わない)
 検査員を設ける余裕がない場合は、作業員が兼任し、時間を決めて検査を行う。
 不良を作り続けないよう、最小の時間で効率よく検査できるよう工夫する。

5.ルールづくり
 中小企業では、文書による規定類を作ることは大きな負担であり、例え作成
 しても誰も見ないものになってしまいます。簡単で見やすいフローを作って
 現場に掲示する、スローガン的な短い言葉のルールを掲示するなどの工夫を
 します。
  例:「それは、ルール(図面)通りか?今一度見直そう!」
    「ヒヤリ30件が、不良流出1件につながる」

 つまり、町工場では、職場の中に「良い風土」が生まれるように色々と工夫
 をしながら、みんなで力を合わせてミスをなくしていく事が必要ではないかと
 考えます。

 何事も徹底して継続的に実施する地道な努力が、半年後、一年後に実を結び
 ます。



posted by k_hamada at 12:00| ★町工場でできる品質管理 | 更新情報をチェックする

品質管理活動は教育に始まって、教育に終わる!町工場でできる品質管理(4)

町工場というと、社長、つまりその家の「親父」自身が職人であり、同時に
すべての工程を仕切り、すべての窓口となり、すべての決定権をもち、生産
から品質管理まで唯一の判断基準となるという、社長がいなければ何ひとつ
回っていかない会社・・・
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しかし、これほど極端ではないにしても、こうした昔ながらのワンマンな
あり方の企業はとても多いのです。

「人」「組織」「しくみ」は、品質管理活動の基本ですが、社員数が圧倒的に
少ない町工場では、必然的に「人」のウエートが大きくなります。
以外にも、町工場こそ、一人一人の品質管理活動が求められるのです。

では、品質管理活動とはいったい何でしょうか?

■ 製品・サービスを生み出すのは「人」である
クレーム・不具合ゼロ達成の絶対的なキーポイントは「人」の感性を高めること。
品質管理活動の良し悪しは一人一人の業務処理能力や意識・感性によります。
品質やお客さまに関する「これはおかしい」と感ずる感性や、細部への、こだ
わり、完ぺきを期す意識が何より重要。

■ しくみは、人的能力を補う役割
品質管理活動のしくみ(例;Iso9000)は業務遂行のための基本ルール。
しかし、仕事の主役である「人」がルール通り運用し、問題や異常があれば
摘出し、対策処置を講じなければ効果は上がらない。

■ 品質管理活動は教育に始まって、教育に終わる
自らが、仕事を通じて学び、仕事の中から気付くこと。
目の前の仕事から学ぶことが実際的で、身につくものであり、応用が利く
ものである。

■ 仕事を通じた機会から学ぶ(学習する組織)
自らの仕事:失敗や成功経験、創意工夫、改善活動、チーム活動、リーダ経験
人の仕事ぶり:上司、先輩、同僚、後輩、お客様、取引関係
事実・現実:目の前に起こっている事実、現実、問題
専門家:書籍、後援会、研究会、個人指導
社員が学ぶ気風を組織として作る

■ 小集団活動の限界
小集団活動は、上記の考え方からはかけ離れてしまい、誤った品質管理活動と
なっている。発表会直前の集中活動、リーダーのみに負荷が掛かる、発表テク
ニックを競う活動。
企業の発展、体質改善に主眼を置いた活動は何れマンネリ化に陥る。
自主的な取り組みは、取り組みテーマも選定に困難を来して来る。
改善活動(効果期待)よりも、教育、人づくりの活動に主眼を移すべきである。

■ 方針管理(トップダウン)、小集団活動(ボトムアップ)のあり方
いくら、方針を掲げ、テーマを設定しても「人」の品質管理活動が不十分では
うまくいかない。方針管理(トップダウン)のPDCAを回すには、ボトムアップ
活動 とうまく噛み合わせる必要がある。
そのための仕掛けが必要である。


posted by k_hamada at 04:00| ★町工場でできる品質管理 | 更新情報をチェックする

町工場でできる身の丈品質管理の進め方

日本にはまだまだ元気な町工場が活躍しています。
3人や5人またはせいぜい10人規模の工場で品質管理は必要でしょうか?
その場合、一体どんな管理が必要になるでしょうか?

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町工場でモノを作っているからには、おそらく図面通りの加工はできて
価格、納期も納入先の要求を満足しているものと思います。それぞれの
持ち場で、社員一人一人が役割を分担して、自然的に出来上がった、チーム
ワークによって仕事が進んでいるのだと想像できます。

そこには暗黙のルールが出来ており、何か問題が発生すると協力しあって
解決に当たる、そのような危機管理もちゃんと出来ているのだと思います。

大手の会社から受注を獲得する、あるいは自ら営業活動を行い、顧客を獲得
するには、最低限の管理体制が整っていることが、企業としての信頼を得る
ことに繋がります。

■ 町工場にとっても重要な品質管理
製造業で生きていく上で、品質管理は事業の心臓部であると言っても過言では
ないでしょう。それは大企業でも、町工場でも、全く変わりません。
「あそこに頼んだら不良品だらけだ」というような評判が立てば、製造業と
して継続することはできないのです。
町工場は大企業と違い、資金も設備も限られており、働く人が少ない。
そうした少ない人数で品質管理を徹底するということは、予想以上に大変な
ことです。
品質管理専門の人員を置ければ良いですが、そのような余裕はないのが多く
の町工場の実情です。 一方、不良品が出た場合の損失の影響は、小さな企業
であればあるほど大きくなります。1分1秒が貴重な工場にとって、不良品
を作るということは、それだけ無駄を生じることになり、町工場にとっては
品質管理の良し悪しは、死活問題です。

■さあ、そこで最低限必要な品質管理体制とはどのようなものでしょうか?
顧客は、自社に比べ大手のメーカーが多く、いずれも高い品質を求めています。
受注時には、顧客からの厳しい品質管理の監査をパスする必要があります。

町工場には、検査部門を特別におく余裕はないので、作業員が検査員となり
例えば交代で検査を行って、作業員Aが9時、11時、13時、15時と2時間ごと
に検査します。作業員Bは、10時、14時、16時に検査を行います。それぞれの
作業員が、お互いの検査を確認しあい、品質向上へと努めます。 こうした品質
管理は、工程の進捗管理にもつながります。

細かい作業ですが、こうしたチェックを組み込むことで、不良品を作り続けて
無駄にする時間を1秒でも減らしたいという狙いがあります。これは機械を
自動運転させるのではなく、一つ一つを手作業で加工している方法に適した
検査法で、町工場はそれぞれの体力や環境に応じて、試行錯誤していくことが
大事だと思います。

■身の丈に応じた最上の品質管理
町工場は、身の丈に応じた最上の品質管理を目指すべきだと思います。
業種や企業規模に応じて、例えばITを導入した管理体制を整える必要もあれば
それができない企業でも、諦めずにできる範囲での工夫を重ねていく必要が
あると思います。

町工場にとって大事なことは、小さな努力の積み重ねを、持続的に行っていく
ことではないでしょうか。日々少しでも改善しようとする意志と、変化する
社会の価値観や顧客の要望にきちんと向き合うことです。町工場といえども
品質管理にゴールはありません。



posted by k_hamada at 03:00| ★町工場でできる品質管理 | 更新情報をチェックする

ISO9000取得は必要か?町工場でできる品質管理(1)

製品の品質を維持・向上させていくことは、お客様の満足につながり、企業
の成長に欠かせないことです。品質管理の重要性・必要性は、社長であれ
社員であれ十分認識していることでしょう。

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でも、製造部門第一線では何をやればよいか?多数ある品質管理手法の中から
現場で知っておくべき基本的な管理・改善手法は何か?については分からない
という会社も多いのです。

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このシリーズでは、不良の兆候察知と未然防止、不良の低減・撲滅、品質
事故の拡大防止、再発防止のために職場でなにをどのように行って行けば
いいか具体的に説明して行きたいとおもいます。
では、最初に品質管理とは何かから始めましょう。

1.品質管理とは?
管理とは、まずその会社の社長が将来、会社をどうしたいのか?
つまり、会社の方向を決める、経営計画/方針を打ち出すかと思います。
これを方針管理といい、会社の目指すべき方向性やビジョンといった内容を
社員全員に浸透させることから始まります。

次にこの方針に基づいて、その目的を達成するべく、各部門/現場レベルに落と
し込んで、日常管理を行います。これを方針展開と言います。
各部門はP(Plan)D(Do)C(Check)A(Action)のサイクルで目標を
達成する活動を行います。

そして、日常生産活動を行うに当たっても、工程設計(P)、実際の作業(D)
良し悪しを確認(C)するために検査を行い、不具合が発見されたら、QC
7つ道具や統計的品質管理手法といったデータ分析を行い、原因を特定し
改善対策を講じます。

2.Iso9000取得は必要か?
この一連の動きが品質管理活動ということになりますが、ここで登場する議論
が、下請け型の町工場が「ISO9000」が必要なのか?と言うことです。

ISO9000の取得には、コンサルタント料を含め、それなりの金額が必要
になります。また、年間の維持費も結構な金額を用意しなくてはなりません。

品質管理をするために、「品質管理を行う人員や検査機器のお金(=帳簿上は
製造費の”原価”です)」をかけずに「システムの構築や維持にお金(=帳簿上
は製造費の”管理費”です)」を使う事は、今の厳しいコスト競争の中にあって
「本末転倒」と考えられます。
下請け企業型の町工場であれば、製造費の”原価”に資本を投入する事から始め
るべきでしょう。お客様に「安心安全をお届けする」為に、品質管理の為の
機器をまず充実させ、出来ることなら人員を配置する。
町工場がお客様に御社の品質管理は? と聞かれて「ISO9000」を取得
しましたと答えることは「品質維持に”管理費”が少し高くなりますが、良い
でしょうか?」と言っているのと同じだと思いませんか?
基本的には、お客様が、価格の決定権を持っているのですから、「管理費に
お金をかけても良い」とお客様がおっしゃれば問題は無いのです。
でも、「品質管理のために”管理費”に出来るだけお金をかけずに、同じお金で
あれば高価な検査機器をそろえ、人員を配置し管理を行う。こちらの方が
お客さまが本当に望まれている品質管理なのでは無いのでしょうか?

posted by k_hamada at 02:11| ★町工場でできる品質管理 | 更新情報をチェックする

熟練技能を継承させるには?若者に町工場の魅力を伝えるバイト紹介誌

国産初のジェット旅客機MRJの初飛行の日、その精密部品を作り上げた名古屋
のある中小企業。何度も失敗を繰り返しながら、複雑な形状で、寸法精度を
要求される部品を見事作り上げたことをテレビで紹介されており、女性社長
が初飛行を見ながら涙ぐんでいる姿が映し出されていました。

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このように、日本のものづくり技術は確かに世界に誇れる素晴らしいもので
あることは間違いありません。
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でも一方で、自動車リコールの多発、データねつ造問題など大企業を中心と
する不祥事が相次いで明るみになっています。この両極端な現象を一体どう
捉えたらいいのでしょうか?

確かに、日本人は一人一人を見れば、技能レベルも高く、仕事に対して真面目
に取り組むことでは、世界中でもまれな民族であることは間違いありません。
ただ、「和を以て貴しとなす」というのは、日本人はとにかくカドを立てない
で仲良くするのが一番大切といった意味で、例えば農作業を毎年共同で滞り
なく行うには適した考えであるが、グローバル化した近代工業においては
必ずしも、環境変化に対応できない面が生じていることも否定できません。

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こう考えると、日本の企業は、ある程度の規模で、個人個人の技能が生かせる
環境で世界と勝負する、ここに焦点を絞り差別化を図って行くことが最も有望な
生き方ではないかと思えるのです。

欧米は、強力なトップが企業を率いて、特徴ある製品、サービスを提供し、
短期間でその成果を得ることを得意としています。

日本は職人技で一品生産、欧米は標準化で工業生産、それに習ったアジアの
新興国も同様に欧米流の生産体系を強いている中、日本の中小企業の特徴ある
生き方は、これからも世界に通用していくものと確信しています。

そのためには、鍛冶屋的な職人気質を残しつつ、世界の市場に進出を果たす
経営手法、管理手法を確立していくことも重要と思います。

■町工場存続の危機
東京都内随一の製造業の集積地である大田区では、後継者への事業承継と
ともに“職人技の承継”が急務となっていいます。多くの企業が、手作業で
しかできない独自技術や多品種少量生産を強みとしています。

大田区が実施した調査では1980年代に約9200社あった同区の町工場は
2014年に3400社程度にまで減少しています。発注側の大手企業の海外生産
シフトを受けて量産の仕事が減り、廃業が相次ぎ、近年は後継者不足による
廃業も増え、減少が加速しています。

厳しい状況下でも独自技術を持つ町工場は強さをみせ、分野の開拓などで生き
残りをかけています。強みとなる独自技術を絶やさないためには、技術の承継
が必要不可欠だが、技術を承継する若手社員の採用が求められます。

しかし、若手社員の採用・育成には、製造現場につきものの3K(きつい、汚い、
危険)のイメージをいかに拭い去るかが大きな課題となります。
各社はさまざまな取り組みを行っているが、新卒社員や若手中途社員の採用には
多くの企業が苦戦しています。
■町工場の魅力を若者へ
バイト紹介誌の「Career Groove(キャリアグルーヴ)」は、様々な業界で
活躍している起業家や著名人が語る、バイト・仕事のやりがいや働く楽しさ
人でも多くの人へ伝えるというミッションを持ったウェブマガジンです。
その中で
手に職ってカッコイイ!自分の手でつくり出す “職人バイト” に没頭しよう
というコラムで
 ★世界レベルの技術がここに集結! “町工場” の仕事をあなどるなかれ!
 ★町工場で働いてみる……その仕事は? そして収入は?
 ★町工場がある場所・バイト先を探す方法は?
など、町工場の特徴、魅力などが紹介されています。

町工場への発注は日本国内だけでなく海外の大手メーカーからも舞い込んで
きます。日本の町工場が生み出す工業製品は今、世界中から注目を集めている
といっても過言ではありません。
例えば“ゆるまないネジ” から “痛くない注射針” など、超有名な製品を生み
出しているのも町工場です。

そんな世界に誇れる日本の技術が、後継者がいないためになくなりつつあるの
が現状です。

世間一般には意外と知られていない「町工場の世界」を紹介しているのがこの
Career Grooveです。

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