2018年12月08日

下請け体質からの脱出対策トップページ(目次)

脱下請け体質とはなにか、中小製造業にとって何が必要なのかを
「人」「組織」「経営戦略」「顧客との関係」「固有技術」など
の観点から解説します。

【INDEX】
第一章 中小企業の現状

第二章 脱下請けの方策

第三章 各企業の取り組み、事業戦略事例

キーワード解説:下請け体質からの脱出対策
下請け体質から抜け出す第一歩は、例えば、小物プレス業であれば、20トン程度
以下のプレスで抜き・曲げその他の加工について精通し、必要な金型の構造や
その作り方、価格、などについて引き合い先に説明できる能力と知識があること
が必要となる。

また製品メーカーからプレス部品の設計形状について、加工の可否や能率について
の問合せに、適切に答えられる能力も有していなければならない。

単に一定精度の加工ができるだけでなく、プレス加工技術全般について知識と
情報を持っていることである。この場合、技術の間口は狭くてもよい。たとえ
ば板金業でも箱物を得意とするところと、シャーシなど平面ものとに分かれて
受け持つ範囲を特化してもよい。
その範囲内では他の下請工場と差別化した技術を持つ専門家として客から信頼され
そこに聞けば間違いない回答が得られると思われることが大切である。
posted by k_hamada at 23:59| ★下請け体質から脱却 | 更新情報をチェックする

カンブリア宮殿:バカ社長を演ずることで下請け体質から抜け出す!

「カンブリア宮殿(2013年10月3日放送)」のゲストは印刷会社GRAPH社長の
北川一成氏でした。

「脱・下請け改革」の一つが“バカ社長のフリ”をすることだったのです。
取引先の目の前で“バカ社長”を演じて、「この会社に仕事を任せたら危ない」と
思い込ませる戦略だった。 しかし、これが想像以上に効果を上げたのです。





プレゼンテーション1.jpg

もともと小さな印刷会社で、仕事は新聞のチラシなど下請けの仕事がほとんど
で、しかも下請けの印刷会社はたくさんあるため、価格交渉ができず、経営は
厳しかったそうです。

そのような状況から脱下請けを成し遂げて、「難しい印刷物はGRAPHへ」と
指名される存在にまでになったのは、一体なぜでしょうか?
「脱・下請け改革」の一つが“バカ社長のフリ”で、これが想像以上に効果を上げ
GRAPHは徐々に下請けの仕事を減らしていったのです。
そして、よその印刷会社が「実現不可能」として投げ出した印刷でも、グラフは
引き受け、ニーズに応えてみせた。 そして、いつしか「特殊印刷の駆け込み寺」
そう呼ばれるまでに至ったのです。 特別な機械を使わなくても、他社と差がつく。
その秘密こそ、北川が育ててきた技術屋集団にあった。
 1.他の印刷会社ではできないことをやる
 2.特徴的な一流デザイン

ライバルが提供できない価値で差別化、これがなかなか難しい。
北川一成氏は考えました。20世紀の経済の成長は機械に頼り過ぎてきた。機械は
均一化が進み精度も高まってきた。いまや人間力でしか差が出せない時代、そこを
掘り下げていけば他社との違いが出せるとしたのです。

でも、従来の職人と何が違うのか?
個人のノウハウ頼みにするのではなく、組織にノウハウを蓄積(たとえば、印刷
の色の調合データ)する仕組みを設けたということです。

色見本にない珍しい色であっても短時間で職人がインクを混ぜて作り出します。
そして、さまざまな色の調合比率データが蓄積されておりどの職人でも再現できる
ようになっています。

機械を使いこなす技術と、蓄積データ・・・
これは目に見えず、ライバルには、簡単にまねできませんね。

いつしか「特殊印刷の駆け込み寺」そう呼ばれるまでに至ったのです。特別な機械
を使わなくても、他社と差がつく。これこそ脱下請けの極意なのです。


posted by k_hamada at 23:58| ★下請け体質から脱却 | 更新情報をチェックする

製造業の下請け脱却:アフターサービスの事業化戦略

製造業はモノを作って販売して終わりではなく、アフターサービス事業に注力
すれば大きな利益を生み出す可能性を秘めています。
なぜならば、アフターサービス事業はストック ビジネスとして、毎年安定した
収益が見込め、経営の安定化に大いに貢献します。

一方、製品の製造販売事業は、フロービジネスであり、今年売れた製品が来年
売れる保証はありません。また多数の競合メーカーがひしめき合う中で、価格
競争に陥り利益に結び付きません。




この環境変化の激しい世の中で、フロー ビジネスだけに頼って事業を進めることは、
本来リスクを伴うことなのです。では、どのような手順でアフターサービスの事業化
を進めて行くかを考えてみましょう。
スマイルカーブ.png

そこで、「モノを売るから、サービスを売る」という考えに方向転換します。
「モノも作れるサービス業」という視点で、ビジネスモデルを全面的に見直し、
スマイルカーブの上流から下流の工程の中でより付加価値の高い工程へ経営資源を
集中的に投入していきます。

では、アフターサービス事業の黒字化について、「モノを売るから、サービスを
売る」という考えに方向転換するためには、どのような手順で進めていけば良い
かを考えてみます。

◆第1ステップ(アフターサービスの事業化)
これまでは、保守部品販売、修理や定期点検などのメンテナンスはお客様への
サービス扱いで、次の注文を獲得する意味として、モノを売るための販売促進
効果を狙っていました。但し、この考えの下では、収益は見込めず、したがって
顧客満足につながるアフターサービスとはなり得ない状況となっています。

そこで、アフターサービス事業のさらなる発展、競争力強化のため、この事業を
製造事業から分離独立させ、将来子会社として独立させることを念頭に、独立
採算の組織を発足させます。

そのためには、製造事業を効率化し、生産性を高め余剰となった人材を徐々に
本事業へ投入します。そうすることによって、固定費を増加させずに、また製造
事業とのコミュニケーションを取りながら事業展開が可能となります。新たな
人材の採用は、採算性を見ながら行っていきます。

新組織では、以下のような目標を立て、人材の強化、サービスツールの整備を
行います。
・顧客に密着した営業体制や業務体制の確立
・顧客および、サービス業務の可視化
・顧客対応のスピードアップ化
・サービスメニューの見直しによる内容のレベルアップ化

事業の安定性や効率性を考え、顧客との年間保守契約を結び、事務処理や価格
交渉などの工数を減らし、いかに早く顧客対応を行うか?また予防保全やコール
センターの設置等によって、スピード感をもって対応を行い、いかに顧客満足度
を高めていくか?に注力していきます。このような高いレベルのサービスの実施
によっても、従来顧客からも納得し受け入れられる、リーズナブルな料金体系を
構築していきます。

◆第2ステップ(顧客情報の収集と分析)
収集が必要な共有化情報として、以下のような項目を設定し、情報を分析します。
・保守情報(故障情報、点検内容、交換部品と周期)
・設置情報(設置地域・場所、設置環境)
・製品情報(設置日、製品種類、バージョン、部品交換・修理履歴)
・お客様情報(売上高と利益)

分析した結果、サービスの仕組みの見直しや、製品へのフィードバック項目と
して設計部門との情報共有を図ります。
・予防保全の考えから、部品の寿命や作業性などの改良設計へ反映
・製品別・部位別の不具合兆候の収集と兆候の正確性向上
・お客様を階層分類して階層レベルに適合したサービス対応
・メンテナンス作業時間のトレンド分析、作業員別の作業時間分析
・今後不足する人員の技能と人数
・技術・技能で強化が必要な作業スキル
・交換部品、予備品、使用ツールなどの必要在庫

◆第3ステップ(予防保全体制の確立)
不具合履歴の分析結果を設計フェーズにフィードバックして製品品質を向上させる
仕組みを確立します。また稼動情報の取得により、不具合の兆候を見極め、その
予兆から不具合発生前に消耗部品の交換を行うことが可能になります。その結果
お客様が安定した設備稼動ができるようになり、製品そのものに対する信頼度も
アップすることになります。

◆第4ステップ(シナジー効果の発揮)
アフターサービス事業の強化は、より顧客サイドに立った情報収集が可能となる
ため、顧客ニーズにマッチした製品の企画・開発が可能になります。このことは
製品差別化による競争力の強化、そして新たな顧客獲得へもつながり、製造・販売
事業も拡大するといった、シナジー効果が期待できます。そのためには、縦割り
組織とならない様に、事業間での人材交流、情報交換を密にしていく必要があります。

冒頭に述べたように、製造主体の事業構造から付加価値の高い事業へシフトして
いくためには、生産性を飛躍的に高め、そこでの余剰となった人材を付加価値業務
へ割り当てていくという考え方がこれからの製造業の生きるための一つの手段である
と確信しています。
posted by k_hamada at 23:57| ★下請け体質から脱却 | 更新情報をチェックする

個人商店経営から転換!仕組みで会社を動かす!下請け体質からの脱出対策

雑用に追われる社長を解放する唯一の手段は、強力な助っ人を雇うことではなく
仕組みを作ること。基礎体力を付けること!

基礎体力とは、「人材」「組織の役割」「しくみ」「固有技術力」です。




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以下は、ある企業の社長の生の声です。
●A社長の本音(創業15年、社員数25名の自社製品開発設計、製造企業)
 当社の現状は、業務拡大によって、人材の絶対的な不足を招いています。
営業は社長と営業マン1名、その他主要業務は、社長一人でこなしており経営
トップを支えるスタッフの育成が急務です。

生産管理能力向上、顧客フォロー、多くの引き合いに対応できる営業戦略
技術力向上など、社内の状況を総合的に把握し、その円滑かつ効率的な運営
体制を立案し、日常業務を推進してほしい。
社長の私は次の商品開発のアイデア、市場開拓等に専念したい。

●B社長の本音(創業40年、社員数18名の医療機器製造企業)
 当社の課題は一言で言えば人材育成です。経営トップを支えるスタッフは
女性が大半を占め、大局的、戦略的視点も必要な今日的経営環境では、男性
スタッフの育成も重要と考えています。

今欲しい人材は、身近に相談できる経営スタッフです。日常の業務の「右か」
「左か」を相談できる人材、また今後の企業の進むべき方向(経営戦略の具体的
な構築)を行って、経営計画を推進したいと考えています。

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以上は、実際に地元の小規模企業の社長さんからの相談内容です。
社長さんは、これから業績を伸ばしていく上で、このままではいけない、何か
手を打たなければと思っており、危機意識を相当強く持っています。

このままではいけないと感じていること自体は、大変素晴らしいことです。
現状を何とか変えたい、もっと会社を良くしたいという前向きな姿勢はとても
大切なことですね。

ただ、2人の社長さんの考えのまま進もうとすると実は、大きな落とし穴が
待っているのです。

1.小規模企業に必要な基礎体力作り
企業にも、幼年期、青年期、壮年期と呼ばれる成長過程があります。
売り上げがずっと低迷している企業は、幼年期からなかなか青年期を迎えられない
企業も多いのです。また、運よく売り上げを伸ばしている企業でも、体力が
十分備わらない幼年期のまま、規模のみが拡大し様々なひずみが生じている場合
も多く見ることができます。
では、各成長過程で企業はなにをなすべきかを考えてみましょう。

幼年期:職人時代で、売り上げを伸ばすことが優先。
青年期:社員を雇い組織へ飛躍、成長軌道へ
壮年期:事業そのものを売る発想(ビジネスモデルの確立)

(1)幼年期~青年期で基礎体力をつける
企業の基礎体力を養うためのやるべき項目を列挙します。
 ①人材育成の強化
 ②組織(組織図、職務分担・権限)の仕組み
 ③現場の日常管理のしくみ
 ④固有技術力の強化

社長は、自ら描いている夢や理念が将来実現できるように、社内の仕組みを整備し、
それをコントロールすることで経営を行います。いちいち、仕事の指示を社員に
しなくても、仕組みが自動的に指示してくれるようにするのです。
つまり、社長は仕組みを介して、組織や社員を動かし、自らの夢を実現させる
のです。

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まさに「参謀」が2,3人いるような強力な会社を作ることも可能なのです。
もうお分かりと思いますが、最初に述べた社長さんのように、落とし穴に落ち
ない様に、今のうちにしっかりと「基礎体力」を養うことに専念しなければ
いけないのです。

2.「参謀」は求めてはいけない
二人の社長さんの発想は、「強力なスタッフが、日常業務を切り盛りしてくれた
らいいな~」という願望が込められているように思われます。
「参謀」、「軍師」と言われるような、優れた知恵者がいたら、今目の前に
降りかかっている問題もテキパキと解決し、会社はうまく回り、将来の経営
戦略も立てられると考えているのだろうと推測できます。

ところが、「参謀」を、望んでも、それは無いものねだりというものです。
社長の思うような都合の良いそんな人物は、おそらく1000人に1人もいない
でしょう。仮に優秀なスタッフをヘッドハンティングしたとしても組織に
馴染もうとしないかも知れませんし、きっと愛社精神などはなく、社長自らが
かつてそうであったように、自分の城を将来築こうと考えているでしょう。

優秀なスタッフを高い報酬で引き抜くことも可能ですが、更に規模が拡大
したら、また第二の「参謀」が必要になってきますね。
ですから決して、「参謀」型の人材を求めてはならないのです。
では、どうすれば「社長が望むような会社」を作ることができるでしょうか?

3.人材育成の重要性
 企業における人材育成は、もっとも重要な共通課題です。
特に、中小企業では、限られた人材の中で、仕事をこなして行かなければ
ならず、一人が何役も仕事を受け持っていることも珍しくありません。

二人の社長さんが、人材の必要性を第一に考えているのも良く分かりますね。
少子高齢化で、ますます働く人が少なくなっていく中で、教育訓練制度を整備
して、有能な人材を育成したり、外から必要な人材を補充していくことが求め
られています。

さて、人材の重要性は理解できるとして、社長を補佐するために、自分の仕事
を代行してくれる「身代わり」が欲しいと言う考え方はとても危険です。
「社長の身代わり」は作ってはいけないのです。

優秀な「参謀」に頼るのではなく、現在在籍している社員の能力を引き出す
事が最も必要な事です。そのためには。社員一人ひとりの能力を引き出す
教育制度、人事制度が必要になります。

4.人依存から仕組み依存へ
中小企業に見られる特徴として、
 ・多品種少量生産への対応遅れ、生産性の低下、納期・品質トラブル発生
 ・高度な業務に対応できる人材の不足
 ・と言いつつ社員の教育もままならず、社員の能力発揮が不十分
 ・組織の役割が曖昧、仕事は個人に依存して、個人商店的な経営から脱皮できず
 ・企業の成長を促すPDCAの改善活動が停滞、又は全く実施されていない
 ・つまり、社長自らが職人体質から抜け出せず、現場を切り盛りしている

こんな様子が頭に浮かんできます。
つまり、仕事がすべて人について回って、人依存の仕事のやり方になっている
のです。会社組織としての潜在能力を持っているにもかかわらず、それが充分に
引き出せていないのです。

「もっと優秀な人がいれば・・・」「結局、俺が全部いちいち指示するしかない
のだ」となり、毎日の仕事に忙殺されている社長の頭は、ついつい「優秀な人
が欲しい」と考えてしまうのです。

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個人商店的な経営でも、数十億円の売り上げ規模の会社も存在します。何とか
社長の頑張りで、そこまで会社を成長させ、この規模まで成長しましたが、
このままでは、おそらく100億円の売り上げ規模に成長することは難しいでしょう。

ここに個人商店経営の限界があります。
リーマンショック後、売り上げが半減し、立ち直れない企業が多く存在します。
環境に左右されない、強靭な「基礎体力」を、規模が小さいうちに十分に備えて
おくことが重要になります。

社長は、優秀な人がいなくても回る会社、優れた人材ではなく、優れた方法
(仕組み)を探すべきです。

人材志向から、優れた仕組み志向へ、優秀な人がいなくても回る会社を作る
方法を考えなければならないのです。人材はいつか去っていきますが、仕組み
は永遠に失われません。資産として蓄積していけるのです。人に仕事を付ける
のではなく、仕組み化された仕事に人を付けること。これを目指すべきです。

次回は基礎体力づくりのステップの詳細について解説します。

posted by k_hamada at 23:54| ★下請け体質から脱却 | 更新情報をチェックする

企業の基礎体力作りのステップ:下請け体質からの脱出対策

雑用に追われる社長を解放する唯一の手段は、強力な助っ人を雇うことではなく
仕組みを作ること。基礎体力を付けること!

基礎体力とは、「人材」「組織の役割」「しくみ」「固有技術力」です。




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以下に、企業の基礎体力作りのステップを解説します。
(1)経営理念、方針の周知徹底の仕組み
経営トップによる方針・目標を毎年度初めに立案して「経営方針書」を作成
します。全社員を集め、社長自ら全社員を集め説明し理解させます。方針と、
課題、年間の具体的な施策の実施項目と目標値を設定します。

また、経営方針書には、中長期的に会社をどのような方向に持っていきたい
のか?つまりどんな商品・サービスをどのように提供し、お客様の満足を
得ようとしているのかを明確に記載します。

社員一人一人の考えや行動は、この経営方針書の理解の上に立ったもので
なければならないのです。

(2)組織の仕組み:
【組織図】
 社長の理念や方針を実行するためには、その考えに沿った組織が必要に
なります。つまり、軍隊で言う、どこにどのような役割の部隊を何人の構成で
配置するのか?指揮官は誰が適任か?を決めなければなりません。要員の訓練
も必要になります。

 組織図も無い、組織の役割も曖昧のまま、人に仕事を依存するゲリラ戦法
では、一時的な戦果は得られるでしょうが、いずれは敗退を余儀なくされる
でしょう。目安として社員が10人を超えるようになったら、組織図は作成する
必要があります。勝ちに行くための組織の重要性を認識する必要があります。

「いや、うちにはちゃんと組織図はあるよ!」と言われるかもしれません。
しかし本当に今必要な、勝つための組織になっていますか?3年前と全く変わら
ない組織図では、変化の激しい市場、個客にきめ細かく対応できますか?

【組織の責任権限明確化】
指揮命令系統が曖昧であったり、特定の能力がある個人に仕事が集中している
組織は業務処理が非効率であったり、ミスが多発したり、様々な問題が生じます。
組織の役割、組織の長、構成員の役割ははっきりと明文化しておく必要があります。
ただし、社員の数が絶対的に少ない小規模企業では、助け合い精神で、お互い
の仕事をカバーしながら行っていかなければならないことは、もちろんです。

とは言っても、組織体系は仕事の分担・責任を明確にするうえで重要な要素と
なります。
ライン業務とスタッフ業務、プロジェクト業務を明確に区分し、どの組織が何に
責任をもって主体的に行うのかを明確化します。何をやっているのか分からない
建前だけの部署名、役職名は即刻廃止すべきです。

(3)人材育成評価の仕組み
【人材マップ】の作成
 社員一人一人の、業務の熟練度、特性などを「見える化」し把握することが
人材を有効活用するための基礎として重要となっています。そのひとつの手法
として「人材マップ」があります。
個人の経歴、能力・技能のスキル、特性などのカテゴリーで「見える化」し
採用・配置(ローテーション)・教育・評価の計画立案・実行に役立たせます。
それにはまず、トップが会社として必要な人材像を明確にする必要があります。

トップの描いた会社の将来像(経営方針書に記載)によって「求める人材像が
明確になり、人材マップによって「社員の現状」が把握できれば、それらを引き
算すると、人材ギャップが明確になります。

将来必要となる人材に対して、現状ではどの職種、専門分野で、どういう能力
を持った人材が何人足りない、というように、人材ギャップが質と量の両面で
明らかになります。そこで、各個人ごとに教育ニーズも明確になります。

【人材育成計画】
人材ギャップが「見える化」されると、これまで感覚的に行っていた人材育成
と人材活用を、よりシステマティックな形に改めることが可能となります。

まず、人材育成については、人材ギャップを見ることで、身につけなければ
ならないスキルが明らかになり、組織として優先的に引き上げるべきスキルを
特定し教育などを集中的に実施します。

特に人材の不足する中小企業においては、人材を固定せず、業務に対して柔軟
に対応できる多能工化教育が求められます。直接員、間接員ともに多能工を
目指します。

【信賞必罰】
 一般の会社は、「信賞必罰」と口ではいいつつも、何を賞するか、何を罰する
かはあまり明文化していません。極端に言うとすべて社長の胸先三寸です。
そして、このような制度の曖昧な会社は不公平感がはびこっており、概して
社内が暗いのです。組織を活性化し、メリハリをつけるために、信賞必罰制度
を運用する仕組みを構築します。

会社の求めるスキルを持った人材、実績評価基準が明確化されれば、おのずと
誰もが納得いく信賞必罰制度の構築が可能です。透明性と、普遍的な基準を
設けることによってそれは実現可能となります。

(4)業務の見える化
経営の状況(売上、経費、生産性・・・)、改善活動の進捗状況など、半期
または年間の指標を明確にし、その達成度・推移のグラフを見えるところに張り
出し、実績管理を行います。「見える化」する事によって、新たな問題点も見え
てきます。

日常業務で「見える化」する項目としては、
 受注計画と実績、生産計画と実績、売上計画と実績
 工程不良率、クレーム件数
 生産性、リードタイム
 経費
 その他

(5)改善活動の仕組み
まず日常の改善活動を定着させます。でも、決してQCサークル活動を始めて
はいけません。
QCサークル活動は、数々の矛盾を抱えた改善活動であり、はっきり言って、
改善効果は得られません。

もっとも問題なのは、発表会でウソ発表を行うことです。QCストーリーは、
日常業務の改善には役に立ちません。特性要因図や、パレート図など、QC
7つ道具もあとからつじつま合わせ、発表のためのものに変質してしまって
います。もしQCサークル活動を行っているのなら、即刻中止すべきです。
時間とお金のムダ使いというしかありません。

では、どのような日常改善活動をすればいいでしょうか?
以下に、私が指導しているある会社の例を紹介します。

【毎日夕会】
日常の問題点、課題の整理と優先付けを毎日30分~1時間の会議でディスカッシ
ョンを行います。(夕方または早朝に開催)
役職者に経営者が加わり、司会と記録(議事録)は当番制にします。
すぐ解決できる項目は、分担を決めて実行し、次回の会議で結果を報告します。
実行に移した項目は、ルール化(手順書、業務マニュアル化)していきます。

また、問題が複雑で原因究明や対策の試行が必要な、中長期で解決しなければ
ならない項目、部門横断的な仕組みの構築が必要な項目はリストアップして、
各部門が作成する年度「業務計画書」の中で取り組む、または専門的な課題に
取り組むプロジェクト計画に追加していきます。

【業務計画書】
経営方針書のトップ方針に従って社員(役職者)は「業務計画書」を作成します。
トップの方針や目標を達成するため、自部門の範囲で実施する目標を立てます。
主な項目としては、半期、あるいは年間のQCDの目標達成するための改善です。
 ・売り上げ、利益の改善
 ・品質改善
 ・生産性の改善
 ・教育
 ・経費削減など 

これは、日常のすぐに改善できる課題以外の中長期の改善項目・目標として、
部門メンバー全員で分担して実施します。毎月実施した改善は、月末にトップを
交えてレビューを行います。

(6)業務フロー・マニュアル作成・維持管理の仕組み
【業務フローの明確化】
個人商店では、業務の処理方法や、判断基準は個人の裁量に任されています。
ただそれでは人によって仕事のやり方が違ってきます。
また、社長はいちいち、それぞれの社員へ指示を出し、また結果を聞いてその
都度判断を下さなければなりません。

業務量が少ない、少人数の組織では、それは成り立ちますが、業務量が増大し
社員数も増えてくるとそうはいきません。聖徳太子でもせいぜい10人の行動を
把握できるだけです。

そこで、業務処理を一定のルールで動かす必要が生じてきます。
社長は、人を直接動かすのではなく、ルールによって業務をうまく回して人を
動かすことが必要になってきます。それには、業務フロー、業務マニュアルを
作成し、社内をすべて仕組み化して動かすようにします。

業務マニュアルは作成して終わりではなく、問題が生じた時、新しい業務が
増えた時は、見直しして、書き換えることが必要です。マニュアルを書き換え
ることが、業務の生産性アップや、品質向上につながり、それが文書で残される
ことになります。つまり、会社のノウハウがだんだん積み上げられていくのです。

このことは、非常に重要で、維持管理、フィードバックのルールが無いと、単に
マニュアルを作っただけ、壁の棚の飾りになってしまうのです。

業務マニュアルを無視した業務のやり方では、ノウハウは蓄積されませんね。
逆に、社員には業務マニュアルの教育、マニュアルを順守した業務遂行の徹底
した教育が求められるのです。

【ISO9000との関係】
ISO9000に沿った品質マネジメント・システムを構築している企業が多くあると
思います。しかし、残念ながら、うまく機能しているとはいい難いですね。

それは、ISO9000の要求事項を、そのまま引用してシステムを作ってしまった
からです。そして最大の問題は、社長の意思が込められていない事です。
社長のこうしたいと言う意思が込められてこそ、初めて生きたマネジメント
・システムとして生きるのです。

まず、先に述べたように「基礎体力」をいかに養うのか、社長の意思を込めた
自社独自のマネジメント・システムを構築し、もしISO9000を取得するので
あれば、そのあと、要求事項と突合せすれば良いのです。

一般的には、最初からISO9000の要求事項に無理やり合わせさせられてシステム
を構築するために、実態に合わない、とんでもないシステムが出来上がって
しまうのです。

個人商店的な経営から抜け出し、組織と仕組みによる経営に移行するのは容易
なことではありません。しかし、ここから抜け出さなければ、成長軌道に乗る
ことはできません。

社長が一番望んでいる、成長企業として、一歩上に抜け出せるかどうかは、
この「基礎体力」作りが成功するかどうかに掛かっているのです。

posted by k_hamada at 23:50| ★下請け体質から脱却 | 更新情報をチェックする

中小企業の2極化現象:下請け体質からの脱出対策

中小製造業に於ける下請けの実態と、下請けから脱却するにはどうすればいい
のか、考えてみます。




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下請け体質.jpg

■ 中小企業の2極化現象
「下請構造」とは、一般には、「特定の事業者に依存する程度が高く、その事業
者の発注に応じて、 その事業者の必要とする物品の全部または一部について
製作、加工、組立、修理などを行っ ている全ての場合のこと」を指すとされて
います。

中小企業の、特定の親企業に依存する割合から下請け構造に依存する企業と
下請け構造から脱出した企業の区分が可能となります。

①取引額の最も多い事業者への依存度が50%超である下請中小企業は中小企業
 全体の約40%に達している(2014年度)
 このような中小企業は、過去の取引経験やノウハウを活かせることや、新たな
 販売先等を開拓する営業活動を実施しなくて良いことなどの面でメリットを感じ
 ている一方で、価格条件等の取引条件の変更が難しいことや、過去の経緯等から
 無理な注文等を押し付けられるなどの面でデメリットを感じています。

②また一方で、取引額の最も多い事業者への依存度が30%以下の中小企業は全体
 の約40%に達している(2014年度)
 このような中小企業は、自ら取引先を開拓する取組を行うことで自立化する
 とともに、営業・設計・製造部門の連携し、技術を生かして事業を行うことで
 顧客のニーズに応える「課題解決型ビジネス」ができる企業である。

■ 下請け構造から脱出した企業
このように、①、②の中小企業は2極化傾向が強まっている傾向があると言われ
ています。
とりあえず、ここでは②の親事業者への依存度が30%以下の中小企業を下請け
構造から脱出した企業と捉え、いくつかの事例を紹介したいと思います。

次回へ続く

posted by k_hamada at 23:46| ★下請け体質から脱却 | 更新情報をチェックする

ある金属加工企業の取り組み:下請け体質からの脱出対策

自社の独自技術を生かして製品開発を行い販売したいと考えている企業も多い
と思います。

ただ、今まで、大企業の下請けとして位置づけられていた中小企業にとっては、
非常に難しいテーマですね。
営業マンや企画担当者など、人材も十分ではなく、職人肌の技能者が多い組織
構成では新しい発想を求めようとしてもとても困難が伴います。




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ある下請け金属部品加工メーカーを例に、この問題を考えてみましょう。

1.金属部品加工メーカーの状況
高度成長期に創業したこの企業は、それまで大企業の下請けとして金属部品加工
を行っていたあるメーカーは、オイルショックや、バブル崩壊も乗り越え、順調
に売り上げを伸ばして来ました。

ところが、リーマンショックを境に、売り上げが1/2まで落ち込み、その後
立ち直るきっかけがつかめないまま推移して来ました。大手企業は軒並み海外
へ生産拠点を移し、特に今まで取引を行っていた、大手家電メーカーからの
受注がほとんどなくなってしまいました。
このような状況で、今後どのように、事業を立て直していったらいいでしょうか?

2.強みは何か?
金属部品加工の事業で、他社ではできない精密な特殊形状の加工が得意で
少量の試作品の製造でも高い評価を得て、これまで大手企業から安定した
受注によって売り上げを伸ばしてきたのですが、大手企業の海外移転に伴い
新たに顧客を開拓しなければならず、営業員も増員しましたが、中々安定した
顧客が獲得できませんでした。

そこで、自社の強みは何か?をもう一度見つめなおしてみては?という助言を
行いました。
どのような形状が得意なのか?また多品種少量の試作品の製造において、他社
より何がすぐれているのか、もう少し深く掘り下げ、高い評価を得ている技術
やサービスに絞って、その強みをアピールしていく戦略を取ります。

それには、長い付き合いの大手企業が、なぜ自社を選んだのか?を知ることです。
大手企業が、自社にしか発注しないとしたら、他社がまねのできない何かがある
としたら?それが「強み」なのです。

3.誰に何を売り込むのか
自社ブランドと言っても、一般消費者向け(B to C)に最終商品を開発する
ことは、中小企業の規模で実現は難しいと言って良いでしょう。万が一ヒット
商品を開発できたとしても、それを次のヒット商品につなげ、継続させるには
商品開発力や販売力が追い付きません。おそらく単発のヒット、一過性に終
わってしまうでしょう。

では具体的に誰に何を売ればいいでしょうか。
それは、顧客としての企業向け(B to B)に、自社の「強み」をメッセージ
として伝え、売り込む努力をすることです。お客様に喜ばれ、安心感を与える
技術・サービス、競合企業を退け、大手企業が自社を選ぶきっかけとなった
ものに注目し、明確に自社の差別化技術として位置付けることです。

例えば「金属加工の**における特殊精密形状加工技術と、試作**即応
サービス対応」というようにです。

絞られた特定の技術、それこそ、自社の「強み」であり、自社独自ブランド
なのです。
そして、必ず「技術(ハード)」+「サービス(ソフト)」がセットになって
いるはずです。いかにその技術が顧客に利益を与えるか、それにはハード/ソフト
の組み合わせが必要なのです。

それと同時に、社内に対しても、「強み」を凝縮したメッセージを伝え、自社の
「強み」を社員全員に浸透させます。それによって、会社全体で意識統一が
図られ「強み」をさらに磨き、ゆるぎないものにします。

4.売り込むための手段
優れた技術・サービスを持っていても、それをお客様に伝えなければ意味が
ありません。
伝える手段は、営業員の増員による営業活動の強化、広告投資、ダイレクト
メール、ウエブサイト充実などが考えられます。

いくら優秀な技術でも、お客様に売る事、伝える事に投資しなければ、売れる
ものも売れません。モノづくりの企業は、優秀な設備を導入することは考えても
売ること、伝えることに余りにも関心が薄いのではないでしょうか?

5.事業構造の転換
このことをきっかけに、下請け構造からの転換を図って行きます。
高い技術力があるのですから、それをアピールして、新規顧客を獲得し、事業
を伸ばす戦略に転換していくことを会社の方針として明確にします。
もっとお客様にアピールして認めてもらう!そのための投資は惜しまない、この
視点が日本のものづくり中小企業には、欠けているのではないでしょうか?

posted by k_hamada at 23:45| ★下請け体質から脱却 | 更新情報をチェックする

製造業のビジネスモデル転換:下請け体質からの脱出対策

新商品開発、売れる仕組み作り、業務改革によって、ビジネスモデルの転換
を図った小規模企業の事例を紹介します。




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K社は、27名の小所帯ですが、一般家庭をはじめ、大手外食チェーン、量販
店などへお米を販売しています。

お米は精米後、10kg、20kgなどの量を袋詰めにして卸されていますが、近年は
コメ消費量の縮小、大手精米業者とのシェア・価格競争激化で小規模精米業者は
劣勢に立たされています。

1.転機となったきっかけは東日本大震災
K社に転機が訪れたのは東日本大震災がきっかけです。東北や関東のお米が
敬遠されるようになり、販売が落ち込みました。

外部環境や価格競争に振り回されていたのではこの先、生き残りは難しいと
痛感したT社長は、一大決心で、人、もの(商品)、工場(設備)、仕組み
の大改革を慣行し新しいビジネスモデルへの転換を図ったのです。

2.小袋真空パック米のアイデア
T社長は、小袋と言うキーワードで、150g、300gの少量のお米を真空パック
にするアイデアをずっと前から心の中に温めていました。

オコメール.JPG IMG_20150212_184455.jpg

お米150g入りで、メール便として送れる薄型サイズにこだわりました。切手
を貼ってポストに投函すれば、送り主の気持ちをそのまま相手に届けることが
できると考えました。
パッと見た感じは封筒のようでありながら、手に取るとハッキリと「おコメ
の感触」が感じられ、受け取った人に新鮮なインパクトを与えます。

また表面にメッセージや広告を印刷して、大量に配布するような販促物にも
適しており、記憶に確実に残る「強烈な広告メディア」として利用できます。

3.成功した展示会への出展
T社長のアイデアは次々と膨らんで、ついに、2012年6月に、初めて東京
ビッグサイトで開かれたノベルティーグッズや印刷サービスなどが一堂に
出展する「販促エキスポ」に、出展しました。この選択は実は大正解だった
のです。

食品業者がほとんど出展していない販促用商品の展示会を選んだために、
競争相手も全くなく、来場していたアパレル業界、自動車ディーラーなどが
即刻興味を示してきました。これまで、全く付き合いのなかった未開の市場
がパッと開けたのです。

「日本の文化や日本人の心理から、お米は絶対に捨てられたりしないし、
ノベルティーグッズとしては最強の商品として受け入れられる」と、T社長の
この予想は見事に的中しました。

4.新工場の建設
香川県の工場団地に新工場が完成したのは2014年10月です。新工場の面積
は旧工場の2.5倍と一気に広くなりました。

そして、お米パックの増産に十分耐えられる設備を増強し、精米処理能力は
旧工場の3倍まで高めました。

5.管理体制の見直し
新工場移転に伴って、T社長は社内改革を次々に実行に移しています。
(1)お米パックの生産力の強化、新しい市場へ拡販する営業体制の強化を図る
(2)新しい工場移転に伴い、業務改善活動を推進し、生産効率化を図る
(3)年度ごとに経営計画書を作成、全社員に説明し周知徹底させる
(4)全社員全員が参加して自部門の業務計画書を作成する
(5)管理層の育成、新規採用者を即戦力化するための教育制度を充実させる
(6)業務フロー、業務マニュアルを整備し、仕事の見える化、標準化を推進する
(7)食品工場として、異物混入防止設備導入と5Sのルールを確立する。

6.K社の経営戦略
K社は、お米市場の縮小で、もう拡販は期待できないという業界の常識を
打ち破り躍進を遂げています。T社長の取った「経営戦略の4つの行動」は
大いに参考になります。

戦略1:売れる商品の開発
精米業界の価格競争に縛られない新たな商品を開発したこと、そして真空
パック米という、日本人のお米を大切に扱うという特別な想いを大切にした
商品が受け入れられたこと、などがうまく商品化に結び付きました。

戦略2:マーケティング
工場のお米パックの生産体制の強化、組織体制の見直しなどによって、欲しい
ときにすぐに商品が手に届くようにしたこと、様々なデザインのパッケジの
品揃えを行ったことなど売れるしくみを構築。

また、EC店舗の設置やサンプル商品の配布、展示会への出展など、多くの
販促チャネルを使って認知度を高め、ノベルティー市場へも進出を果たし
ました。

戦略3:業務改善
会社方針に沿って、業務改善のPDCAが回る仕組みを構築、生産性向上
5S改善間接業務の効率化などのテーマに全社員が取り組んでいます。

戦略4:リスクマネジメント
 近年、食品の安全性が問題になっていることを踏まえ、工場環境の整備、
5Sの徹底、各商品規格の制定、検査基準の明確化と手順書の作成などに取り
組んでいます。

8.最後に
お米の商品イメージを払しょくし、新しいニーズを呼び起こしたT社長の
次ステップの狙いはなにか?
ずばり、全世界の人に日本の素晴らしいお米の価値を知って頂きたい、おいし
く食べて頂きたいという願いをかなえることです。

四国から全世界へ、夢は実現に向けて限りなく続きます。

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posted by k_hamada at 23:43| ★下請け体質から脱却 | 更新情報をチェックする

小粒でもキラリと光る製造業を目指して!

日本の中小製造業は、大手の企業では製造しにくい製品を、適正規模で製造する
道を選んで生き残りを賭けて資源を集中すべきです。




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日本だけでなく世界で差異化できる技術がまだまだ日本には残っています。例えば
日本の部品や素材産業には世界シェアが圧倒的に高い企業が数多く存在すること
環境・エネルギーなど有望分野の技術開発で日本企業が世界の先頭を走っている。

中小の製造業においても、小規模でも、特殊な製品を製造するには、「何を作るか」
が、極めて重要になります。収益を上げられる程度に市場規模が大きく、巨大企業
が参入しにくい程度には市場が小さいことが条件になります。

スーパーニッチ戦略とでも言うべき、絶妙なマーケティング力、製品の企画力
必要とされるのです。

1.技術優位だけでは差別化は難しい
しかし、1990年代から、日本の製造業は危機に直面していたことを忘れてはなら
ない。新興国市場の存在感が増し、デジタル化が進み、新興国のメーカーとの競争
が激しくなるなかで、日本企業が高度な技術で差別化を図ろうとしても、機能が
過剰とみなされ、顧客がそれに見合った対価を払ってくれないという例が増え、
「ガラパゴス携帯」に代表されるように、技術だけでは生きていけなくなって
きました。

日本企業が先端技術を搭載した新製品を開発しても短期間で新興国企業の類似の
製品が氾濫して価格競争が激しくなり、もうからない事例が目立ってきたのです。
技術力の高さだけを武器にした差別化戦略の限界が、そのころから見えていた
というべきです。日本企業が生き残るためには、技術力の向上に加え、モノ
づくりの強みを、顧客が魅力を感じ、対価を払ってくれる価値まで高めなければ
ならなくなったのです。

製品単体の質や価格で勝負するのではなく、サービスやシステムを一体として提供
して競争力を高め、長年積み重ねた組織能力を活用し、簡単にまねのできない強み
を築くことに力を注ぐべきです。今は市場占有率が高い部品、素材メーカーも、
競争優位が予想外に早期に崩れるかもしれません。

2.差別化戦略3との切り口

【その1 徹底せよ】
差別化といってもほんのちょっとだけ変わっているというレベルではお客様は選ん
でくれません。では、どうすればいいのか? それは「徹底する」ことです。
誰にでもできる簡単なことを誰にも負けないほど徹底する、つまり、凡事徹底こそ
が差別化なのです。

一方、誰もできないことをやるのは専門化です。この技術では世界一、誰もマネ
ができない特別な技術を持つイメージです。でも、中小企業ではマネができない
のです。

だから、中小は誰にでもできるようなことでも手間をかけることです。「そんな
ことやっても仕方ないよ」といわれるようなこと、「こんなことやっていて大丈夫
なんだろうか?」と思えることでも徹底することです。

【その2 勇気を持て】
差別化の方法で「勇気」はないだろう、と思われたかもしれません。
しかし、この勇気を持つことがとても大切なのです。差別化とは人がやらない
ことをすることです。でも、人がやらないことをするのは「怖い」のです。

多くの企業は他社と違うことをやろうとしても、そがそれができないのです。
人がやらないことをする孤独感、人と違うと言われる疎外感がいやなのです。
その気持ちに打ち勝つために「勇気」が必要になると言えます。

【その3 差別化は掛け算で考える】
差別化は①「なにを」②「どうする」の2つの切り口で、3つ目は違いを作ること
です。例えば、①「なにを」では、製品、価格、販路、販促、サービス、エリア
で6つできます。それに対して②「どうする」で、違いを作ります。製品に○○を
足す、○○を引く、色を変える、パッケージを変えるなどです。

こうして手間をかけることが差別化になるのです。それも自社の強みに磨きを
かけることです。手間をかけて徹底して強みを磨き続けると、それがその会社の
特徴になります。ウチの会社はこれが特徴!といえること自体が差別化になる
のです。

3.差別化は経営者の「個性」を取り入れる
差別化は中小企業にとって有効な戦略ではあるが、全国中小企業動向調査
(小企業編)で同業他社との違いがあると回答した小企業の割合は37.9%で
しかありません。残りの 6 割強の企業では差別化がなされていない、中小企業
の大半は、差別化の糸口をみつけられずにいるのではないかと考えられます。

大企業であれば、費用や時間をかけて、大規模な市場調査を実施し消費者の潜在
ニーズを探る、あるいは、今までになかった新しい技術を開発するといったこと
で、差別化を果たすことが可能かもしれません。しかし、経営資源の乏しい中小
企業においては、そうしたことは簡単に取り組めるものではないというのが実態
です。

ここで注目したのが経営者の個性です。前述中小企業では経営者の個性が差別化
の要因になっていると考えられるケースが見受けられます。全国中小企業動向調査
(小企業編)で、同業他社との違いがあると回答した小企業に、その違いは代表者
や従業員の個性(性格、趣味、特技、過去の経験など)から生まれているかどうか
を尋ねたところ、実に83.6%の企業が、個性がもとになっていると回答しています。

個性とは、「個人に備わっている」「他人とは違う」という二つの要素をあげ
ことができます。そこで、個性とは「性格」だけでなく、「趣味」「嗜好」
「考え方」などもその範囲に含め、幅広くとらえ、いずれも個人を特徴づけるもの
であり、なおかつ、中小企業の経営判断に少なからず影響を与えるものと考えら
れます。

人間の個性は多種多様です。個性をうまく経営に取り入れることができれば、経営
源に乏しい中小企業であっても、他社との違いを生み出すことができると考えら
れます。

悪い意味でワンマン経営と言われても、強いリーダーシップのもとで成功に導く
事ができれば、評価はガラリと変わることになります。

4.小粒でもキラリと光る製造業を目指して!
個性は個々の企業における差別化を可能にするだけでなく、世の中に新たな価値を
生み出す源泉にもなりえます。ただし、人間の個性は本来、自然に備わり自然に
発露されるものであるが、こと経営の現場においては抑制すべきものとしてとらえ
られがちです。経営者の影響が強く出るといわれる小企業でも、 6 割強の企業で差
別化がなされていなかったのも、このことが理由の一つにあるのではないでしょうか。

個性をうまく取り入れることで、中小企業は大きく変わることができます。同時に
総体としてみたときの多様性も生まれることになります。多様化している顧客の
ニーズに対応するためにも、中小企業は人間の個性の価値を評価し、積極的に取り
れていく姿勢が必要と考えられます。
posted by k_hamada at 22:00| ★下請け体質から脱却 | 更新情報をチェックする

受注生産工場に求められる差別化技術と専門分野のプロとは?

受注生産工場に求められる差別化技術とはいったいどのようなものでしょうか?
また、専門分野のプロとはどのような人を指すでしょうか?




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発注先から見た受注生産工場の技術差別化には下記のような例が考えられる。
1.単一加工技術での差別化例
 ①寸法差と同心度のきびしいこの加工ができる
 ②深絞り技術は一流
 ③パイプの内面メッキができる工場
 ④メッキ厚さを指定どおり管理できる技術をもっている
 ⑤この複雑な板金仕事はJIS認定者が3人いるので安心して任せられる

2.複合技術での差別化例
 ①電気・機械の両技術があるからメカトロ部品を発注できる
 ②仕様を示せば設計から製作、性能テストまでやってくれる
 ③板金工作したものをヌリ・メッキまでしてくれる 
 ④プラスチック成形業だが金型修理ができるから便利だ
 ⑤J小物組立とともに精密溶接ができるら発注している

3.特殊材料加工技術での差別化例
 ①セラミックの切断・研磨ができる貴重な存在だ
 ②チタンやタンタル材の抜き型を作れる
 ③M社は制振動板や形状記憶合金のプレス加工の実績がある
 ④炭素繊維を加工できる
 ⑤ガラス繊維入りエポキシの加工技術をもった特殊な存在だ

4.特殊設備をもった差別化例
 ①プラノミラーをもっているのはただ1社のみだ
 ②レーザーカットとユニパンチを併せもって使いこなしている
 ③クリーンルームはこれからの精密組立仕事に威力を発揮するだろう
 ④静動プレスは夜間でも稼働できるのが強みだ
 ⑤溶接ロボットを実にうまく活用してい

これらは一例で、それぞれの下請工場の置かれた環境、つまり地域や業界の
事情に応じてこのほかにもいろいろな技術がある。

また技術だけでなく管理面やサービス面でので差別化も十分成り立つ。
 ①品質は絶対安心だ
 ②部品手配もして組立品をまとめてくれ
 ③コミュニケーションがよく、連絡ミスがまったくない

自社のこの特徴こそ他にないところで、この強みで食っているのだ」という
技術をつかむ必要がある。

5.顧客情報収集活動の重要性
こうした差別化を身につける第一歩は情報収集である。
切削加工下請工場N社ではつぎのような情報収集活動を行っている。
数十年前3人で創業した当時は、注文を取ることを目的に、社長が現場加工の
合間を縫って、未知の親会社を訪問していた。

「当社はこういう加工技術をもっています」とパンフレットと実物を置いてきて
発注をお願いするという営業活動である。
高度成長期はそれなりの効果があり、発注先も増え従業員40人の今では数十社
から受注している。
しかし、近年では客先訪問のねらいを受注獲得のみに置くのでなく、親会社が
下請工場にどういう加工技術を要望しているかを探ることに重点を移している。

訪問活動をしているのは社長・工場長と 2人の現場管理者である。それぞれ管理
の仕事の合間を縫って、年間20社ぐらいを対象に手分けして訪問している。
その 20社はどういう基準で選ぶかというと
 ①かつて取引があった企業
 ②新製品を発売した企業
 ③従業員を募集している企業
 ④広告を頻繁に出す企業
 ⑤こちらが購入している製品メーカー
などである。

N社長の体験で親会社の対応はおおむね次の3つに分かれる。
 ①門前払いかそれに近い対応
 ②一通りこちらの PRは聞いてくれ、記録にとどめてくれる
 ③詳しく技術内容を聞き取り、要望する技術についても話し合ってくれる

運良く③に当たれば、キミのところで「SUS304材を切削できるか」「チタン
やマグネシウムを加工したことがあるか」「寸法差ミクロン単位の加工は可能か」
といった具体的な要望情報が得られることがある。

もちろん③の企業はまれだが、しかしゼロではない。①②に当たることに堪えて
根気よく訪問活動を続けていれば、少しずつ③の情報が集まってくる。

6.これからの専門分野のプロとは
ある加工分野でプロといえるのはどういう能力をいうのであろうか。
たとえば小物プレス業であれば、20トン程度以下のプレスで抜き・曲げその他の
加工について精通し、必要な金型の構造やその作り方、価格、などについて引き
合い先に説明できる能力と知識があることである。また製品メーカーからプレス
品の設計形状について、加工の可否や能率についての問合せに、適切に答え
られる能力である。

単に一定精度の加工ができるだけでなく、プレス加工技術全般について知識と
情報を持っていることである。この場合、技術の間口は狭くてもよい。たとえ
ば板金業でも箱物を得意とするところと、シャーシなど平面ものとに分かれて
受け持つ範囲を特化してもよい。

長年の経験を積んだ「熟練工」は的確に問い合わせに対応できない場合も多い
が、比較的若手の社員を、このような顧客窓口として営業技術的な立場で訓練
させることも必要と考えられる。

また旋盤加工でも大物・小物に分かれたり、ウチはピンやシャフトを主とする
ウチは中ぐりが得意といった棲み分けがあってよい。その範囲内では他の下請
工場と差別化した技術を持つ専門家として客から信頼され、そこに聞けば間違
いない回答が得られると思われることが大切である。
posted by k_hamada at 22:00| ★下請け体質から脱却 | 更新情報をチェックする

深堀り加工技術を貫く:下請け体質からの脱出対策

医療機器メーカーのテルモの開発者は「痛くない注射針」の開発を進めて
いました。
痛みを減らすためには針を細くすればよいということがわかっていました
が、細くすればするほど、薬の液が通りにくくなってしまいます。そこで
針の形を『先端は細いが、根元は太い』設計にすれば、痛みを減らし、薬も
通りやすくすることができる、という考えにたどり着きました。




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下請け1.jpg

ところが、協力してくれる企業がなかなか見つかりません。
100社ほどに問い合わせたり、訪問したりした結果、東京都墨田区にある町工場
岡野工業株式会社が引き受けてくれることになりました。

通常の注射針は長いパイプを切って作ります。これに対して、岡野工業は一枚の
ステンレス板を一本一本、筒状に丸める方法を編み出しました。液がうまく流れ
るように、針の中もちゃんと磨き上げています。この加工方法は岡野工業にしか
できません。

岡野工業の下請け構造脱却の4つの秘訣(こうあるべき)をまとめて見ました。

1.中小企業はどこにもできない加工技術で勝負すべき
 ①深絞り職人になるまでには最低20年はかかる。それまで我慢できないので
  深絞りができる工場はほとんどなくなっている
 ②何万個と作っていくうちに、金型や機械の調子が変わってくる。その調整が
  他の人にはできない(匠の技術)
 ③大企業は、町工場に「安く作れ」としか言ってこない。だから安値競争に
  ならない、誰にもできない仕事ばかりを選んで実現する
 ④プレスというローテクを極めることで、ハイテク製品を支えることができる
 ⑤サンプルを作るのに1年半、量産して売り始めるまでに3年半、都合5年
  かかった(必ず実現できると信じて)

2.大手企業と組んで技術開発を行っていくべき
 ①特許は単独で取るより、大会社と組んで取る。大会社との連名で特許を
  取っておけば、ほかの会社も手を出しづらい。大会社は海外の情報網も
  発達しているから、どこかでまねをしていたらすぐに対応できる
 ②超一流企業から続々と仕事が舞い込むが、陳腐化する前に、他社へ仕事を
  譲り、次の難しい仕事を取る

3.中小企業こそ営業に力を入れるべき
 ①連名特許はPR効果が大きい、世界特許だから、海外のメーカーも目にする
 ②価格を一切下げない。しっかりと利益を残し、社員一人当たりの利益は
  一般的な会社の100倍以上

4.大手企業の資源を活用すべき
 ①大企業とのコラボレーション、特許の共同出願

岡野工業は、いわば世界に立った一人の職人技によって支えられています。
社員も増やさず、社長と6人の社員で10億円以上を稼ぎ出していますが今後、
どのようにして企業を継続させるかがカギになっています。

昭和8年生まれの岡野社長。金属深絞り加工の世界的職人として知られていて
いますが、年齢も84歳となり、職人技の伝承をどのように考えているでしょうか?


posted by k_hamada at 21:58| ★下請け体質から脱却 | 更新情報をチェックする

絶対に緩まないナット:下請け体質からの脱出対策

絶対に緩まない「ハードロックナット」は、低コストでしっかりと新幹線の
安全走行を支え続けている。
「ハードロックナット」の構造はとてもシンプルで、しかも絶対に緩まないと
アメリカNASAからもお墨付きをもらっている。では、どのように緩まないナット
考え付いたのか?




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ハードロック工業の若林社長が考えついたのは、1本のボルトに「凸凹」形状の2つ
のナットと使う方法。
凸形状の下ナットは、凸形に加工する際に芯を少しズラすこと(偏芯加工)でクサビ
の役割を果たす。凹形状の上ナットは、凹形に加工する際に芯をズラさないこと
(真円加工)で、ハンマーでクサビを打ち込む機能を実現した。2つのナットが
がっちりかみ合えば、緩みがまったく起きなくなる。
下請け2.jpg
「ハードロックナット」は1976年、関西の大手私鉄から電力設備向けに採用され、
その後事業は急成長していった。
「ハードロックナット」は、世界一厳しいとされNAS(米国航空規格)の振動試験
でも優秀な成績を示した。価格は普通のナットの4倍から5倍だが、一旦締めれば
メンテナンスは不要だ。保守点検に必要な費用を大幅にカットできる。

若林社長は、「中小企業は大企業に比べ不利な面がたくさんあります。資金調達力
の弱さ、知名度の低さを背景とした人材集めの難しさなど、数え上げたらきりが
ありません。でも、アイデアに気づく機会は平等です。もちろん全く新しい製品を
開発することは難しいが、この世には完全な製品などない。不完全な部分を改良
することで新たな需要を生み出せると考えるのです。

中小企業こそ独自の技術力と営業力を強化すべきです。良い製品さえ作れば黙って
いても売れるという考えは間違いです。大企業ならばブランド力が信用に直結し
ますが、中小企業は違います。地道に製品を売り込む過程で顧客が何を求めている
かを知り、それが新たなアイデアを生む力になるのです。

たいていの中小企業は下請けですが、発注元の大手に頼ってばかりでは景気に翻弄
されます。中小企業が自立するには、オンリーワン製品を武器に独自の販売先を
開拓する必要があるのです。」そして、中小企業の4つのあるべき姿を以下の様に
提唱しています。

ハードロック工業4つの「あるべき」
1.中小企業は頭(アイデア)で勝負すべき
 ①すべてのものに好奇心をもち、見て、触れて、感じる
 ②世の中の商品はすべて未完成、お客様が何に困っているか、常に考える
 ③世の中のものはすべて組み合わせで成り立つと考える(ナットとくさび)

2.本業を重視し地道な商品開発を行っていくべき
 ①本当に利益を出すのはロングセラー商品(単発ヒット商品は売れ残り在庫の山)
 ②一つのテーマを徹底的に掘り下げ、規模の拡大は行わない
 ③知財権で商品をガード、特許期限を一日でも長く伸ばす工夫をする 
 ④開発者が情熱を注ぎこみ、絶対に自分の力で世の中に出すという意気込み

3.中小企業こそ営業に力を入れるべき
 ①トップ(開発者)が自らがあたり、生産をアウトソーシングしても、営業
  活動の手は抜かない
 ②自らがあたることで最終ユーザーの評価、ニーズを把握、開発にフィード
  バックする
 ③キーマン、総元締め、親玉を狙う(鉄道、鉄塔、橋梁、原子力)
 ④知名度を上げる努力を怠らない
 ⑤リスクが伴っても海外へ進出するメリット

4.外部経営資源(人材)の有効活用、根幹部分は社内で人材育成すべき
 ①大手企業退職者採用・・・工場長(マネジメント)
 ②コンサルタント・・・航空宇宙分野品質マネジメントシステム、生産性向上、
            海外販路開拓
 ③大学との共同研究・・・緩まない理論的な証明


posted by k_hamada at 21:00| ★下請け体質から脱却 | 更新情報をチェックする

製造業はラーメン屋のように「こだわりの麺」を作る必要はない!

製造業にとって、ラーメン屋のこだわりの麺、スープの差別化は必要ない!
という説について考えてみます。




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ラーメン屋というと、各店が個性を出して、しのぎを削っているイメージが
ありますね。人気店というと、必ずといっていいほど、スープや麺にこだわり
があったりするものです。もちろん、美味しいラーメン屋には、こだわりが
あるでしょう。

しかし、マーケティングの立場で考えると、他店との差別化なんて、実はそこ
までこだわる必要はないのです。そこでラーメン屋の提供価値は何かを考えて
見ます。

1.マーケティングから見た差別化
マーケティング戦略を考えるとき、ものすごく重要なのは「何を売るか?」と
いうこと。ラーメン屋なんだから、売るのはラーメンに決まっているじゃないか
と思うかも知れませんが、そうではありません。

ディズニーランドやUSJが何を売っているか?と聞かれて、ジェットコースター
やグッズでないことは確かでしょう。ディズニーランドやUSJが売っているのは
家族や恋人と楽しめる、楽しい時間」だと思うのです。

同じように、ラーメン屋が提供しているのは「ラーメン」ではなく、例えば
一人で時短で食べれるランチ」などという価値ではないでしょうか。
これらは、マーケティングの用語では、「提供価値」と呼ばれるものです。

ラーメン屋にとっての競合は、提供価値とセットで考えるべきです。
では、ラーメン屋にとって、競合とはいったいどこでしょうか?

すぐ近くにラーメン屋がある場合には、そのお店が直接的な競合になるかも
知れません。ではすぐ近くにラーメン屋が無かったとしたら、同じ提供価値を
もち、顧客の財布を奪い合うもの同士です。

DSC03878.jpg

つまり、提供価値が「一人で時短で食べれるランチ」であるならば、ちょっと
離れたラーメン屋よりも、近くに存在するお店が競合だと言えるでしょう。
実際、近くにファーストフード店や、牛丼店、お弁当屋などがあった場合、
お客さんを奪い合うことになるでしょう。

ラーメンマニアみたいな人たちは、その店のラーメンを食べるために、わざわざ
離れた店まで味を運ぶでしょう。しかし、そんな客はほんの一握りの、一部に
過ぎません。

不必要な差別化によって、例えばクセの強いニンニク臭によって、一部の客を
遠ざけるよりも、誰にでも好まれる味にしたほうがベターでしょう。
差別化を考えるのであれば、同じ商圏内で、しかも同じ提供価値を食い合う競合
店に対する差別化が出来ればいいのです。


つまり、今日はササっとランチを済ませたいと思った時に、対面にある牛丼屋で
はなく、こちらのラーメン屋を選んでもらう理由を作ることに注力するべきと
いうわけですね。

ラーメン屋に限らずマーケティングの視点で見たとき、差別化のポイントは
間違えないようにしなければなりません。

2.製造業の差別化
ラーメン屋の例に見られるように、そんな微妙な味にこだわることは必要
無いということです。ふつうの中小製造業に求められるのは、顧客の信頼を
得ることです。

安定した品質を確保する、納期を守る、レスポンスを早くするなどの、ごく
当たり前のことを継続して実現するということが最も大事なことです。

その当たり前のこととは、以下の4項目です。

①荷品質を高めたい
どの企業の製造工場も「いかに早く安く品質が良いモノを作るか?」が競争力を
確保するために、突き詰めて取り組んでいますが、人間が関わっている以上、品質
不良を100%撲滅はできません。その中で、いかに以下の2つの品質不良を減ら
していくかが鍵を握っています。
 ・市場不具合(無償修理の低減)
 ・工場内不具合(直行率阻害の低減)

②ムダを省きコスト競争力を高めたい
製造には、コストという制約条件も絡んできます。いかに製造プロセスの中で無駄
なコストを省き、儲けを出すことができるか?原価低減活動は、企業の競争力を
高める最も確実で手堅い手段として、以下の4つの項目の低減ができるか?が鍵を
握っています。
 ・素材費の低減(歩留まり向上・加工不良低減)
 ・労務費の低減(人員削減・品質不良などロスコスト低減)
 ・保全費の低減(設備故障低減・外注保全費低減)
 ・用役費の低減(エネルギー使用量の低減)

③安心して働ける生産工場
安全で安心して働ける職場というのは、生産性・品質向上の改善をする以前の
問題です。安心して働ける職場でないと、生産性・品質向上など言ってられま
せん。生産活動の中で最も重要な位置付けです。以下の3項目が重要な指標に
なります。
 ・職場災害の未然防止
 ・疾病防止
 ・メンタルヘルス・荷重労働対策

④キレイで静かな生産工場
 ・高齢化や女性にも対応した誰でも働ける工程・職場作り
 ・将来的に自働化を織り込み生産性向上を目指す
 ・快適に仕事ができる作業環境作り
 ・騒音の低減(静かな工場環境)
 ・アメニティ施設の充実(職場環境の快適に仕事ができる環境作り)
 ・照明(作業しやすい明るい職場環境作り)
 ・空調の適正化・空間作り(作業エリアの体感温度を下げる環境作り)
 ・環境負荷物質の低減(地球環境や人の健康に負荷を与える物質を減らす

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自社の技術力をアピールすることも重要なことですが、顧客となる大手が求め
ていることを把握して、それに対応できることが重要です。大手企業がどの
ようなことで困っているのか?何を提供すれば喜ぶのか?をよく把握して
それを実現するため、基本的なことを当たり前にできるようにすること、
地道に継続的に取り組むことが他社との差別化につながると思います。
posted by k_hamada at 21:00| ★下請け体質から脱却 | 更新情報をチェックする

下請け体質から脱却できない中小企業の特徴

「下請け」とは一般的には、上位の企業から仕事の一部を引き受けている業者
のことです。

つまり、発注元の指示を忠実に実行するという力関係にあるため、いつまで
たっても自社の独自性を発揮する機会がなく、ただ発注企業の顔色を伺い、
いわれたことだけを忠実に行うことが習慣化しています。
また下請け企業は、常に値引き圧力にさらされ、利益が薄く、発注企業のさじ
加減でいつ切られるかわかりません。




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1.下請け体質とは社員一人一人に根付いた体質のこと
以上のことから下請け体質から脱却できない企業の特徴として

(1)受け身体質の社風が根付いている
(2)製品・サービスの付加価値が低く利益率が低い
(3)市場ニーズを把握する営業活動ができない
(4)技術はあっても企画提案型/問題解決型提案ができない

「下請け体質」とは、企業の問題ではなく、働く社員一人一人の問題でもある
のです。仕事とは、上からの指示待ち、指示された事を消化する、判断を他人に
求めることではありません。

たとえば、営業担当者は、「限られた得意先だけとの取引」「親しい担当者と
ばかりの面談」「顧客の言うままの特殊な仕様をそのまま受注」という現状維持
受け身の考え方、行動パターンに陥っています。

ものづくり白書」では、中小企業の取り巻く環境変化に対する取り組みの現状
を次のように指摘しています。

付加価値が「もの」そのものから、「サービス」「ソリューション」へと移るなか
単に「ものをつくる」だけでは生き残れない時代に入った。海外企業がビジネス
モデルの変革にしのぎを削るなか、我が国企業の取組は十分とは言えない

(1)人材の量的不足に加え、質的な抜本変化に対応できていない
(2)従来「強み」と考えてきたものが、成長や変革の足かせになる
(3)大きな変革期の本質的なインパクトを経営者が認識できていない
(4)非連続的な変革が必要であることを経営者が認識できていない 

つまり「下請け体質」とは、経営者をはじめ社員全員が「これまでのやり方」に
しがみ付き、習慣化した思考停止状態になっていることを意味します。

2.自社製品を開発すれば売れるか?
市場変化で仕事量が減ったりすると今までの営業の力ではまったく手を打つこと
ができず、注文が減り経営がジリ貧になってしまいます。このような経営環境
では社長は何とかしなければと思うの方が自然です。そこで、「自社製品で市場
開拓しなければならない」と考えます。

掛け声はかっこよくても、現実にどうやるかが重要な問題なのです。
先ず、社長は下請けのビジネスモデルと直受/自社製品のビジネスモデルは全く
違うということを理解しなければなりません。営業面だけ見ても、市場開拓を
自分でやらなければなりません。

これはどういうプロセスかと言うと「自社の技術や製品の特長を見極め、売れる
強みが求められる市場(顧客)を見つけ、売り方を考え、売れる仕組みを作り、
営業体制を整え・・・」とマーケティングから営業、設計から製造まで一気通貫
でビジネスをデザインして、事業計画を作り投資しなければなりません。

それには、社長をはじめ社員全員の今までの「受け身」の思考・行動パターンを
180度変える必要があるのです。
下請け企業が、いきなり新商品開発までもっていくには相当の困難が伴うことは
明らかです。

3.まず営業を強化するという考え方?
売上が思ったほど伸びない会社は営業活動を社長人脈に頼っている会社に多く
見られます。社長に営業を依存する会社では社長が限界に達したら思うように
売上は伸びません。

結局「営業が駄目だから売れない・・・」と考えるようになります。
そして、営業スタッフや営業幹部を中途採用しますが、なかなか上手くいきま
せん。訪問営業などで会社の実績や、設備、技術などをアピールしますが、
それだけでは新規の受注には結び付きません。

営業を強化すれば受注が取れると考える社長は結構多いですが、それにはかなり
しっかりした会社」であることが前提となります。


posted by k_hamada at 19:55| ★下請け体質から脱却 | 更新情報をチェックする

普通の事が普通にできる会社になる事!脱下請けの方策

実は、下請け体質から抜け出すには、普通の事が普通にできる会社に
なる事だと思います。




ふつうの事が普通にできる会社とは?

1.顧客の信頼を得る
ふつうの中小製造業に求められるのは、顧客の信頼を得ることです。
安定した品質を確保する、納期を守る、レスポンスを早くするなどの、ごく
当たり前のことを継続して実現するということが最も大事なことです。

 ①出荷品質を高めること
 ②ムダを省きコスト面で顧客の要求に応える
 ③安心して働ける生産工場
 ④キレイで静かな生産工場

自社の技術力をアピールすることも重要なことですが、それはラーメンの
スープの様に、微妙な差でしかありません。

それよりも、顧客となる大手が求めていることを把握して、それに対応
できることが重要です。大手企業がどのようなことで困っているのか?
何を提供すれば喜ぶのか?をよく把握してそれを実現するため、基本的
なことを当たり前にできるようにすること、地道に継続的に取り組む
ことが他社との差別化につながると思います。


2.B to Bビジネスに徹する
中小製造業は、新商品を開発して売り込むのではなく顧客としての企業向け
(B to B)に、自社の「強み」をメッセージとして伝え、売り込む努力
をすることです。お客様に喜ばれ、安心感を与える技術・サービス、
競合企業を退け、大手企業が自社を選ぶきっかけとなったものに注目し
明確に自社の差別化技術として位置付けることです。
例えば「金属加工の**における特殊精密形状加工技術と、試作**即応
サービス対応」というようにです。

絞られた特定の技術、それこそ、自社の「強み」であり、自社独自ブランド
なのです。
そして、必ず「技術(ハード)」+「サービス(ソフト)」がセットに
なっているはずです。いかにその技術が顧客に利益を与えるか、それには
ハード/ソフトの組み合わせが必要なのです。

3.難しい開発設計企業への脱皮
中小製造業にとって、製品設計機能を社内に持つことは、他社との差別化、
競争優位に立つための強力な武器となります。
開発設計は商品の価値創出の根源であり、「強い開発設計体制作り」は
これからの中小企業にとって、最も重要な課題となっています。

しかし、部品製造を主体とした中小企業にとって、設計ノウハウの蓄積は
並大抵ではありません。

そのためには、派遣技術者として大手企業へ人材を送り込み、設計作業に
従事し、ノウハウを蓄積する、または、設計業務ごと自社に取り込んだり
大手企業設計経験者の中途採用を積極的に進めるなどの、外部からの
設計業務のノウハウを取り込むことが必要になりますが、社内体制の整備
も含め、開発設計・製造企業に脱皮するには、企業として総合力が必要で
あり多くのハードルを越えなければ実現は極めて難しいと考えられます。

4.基礎体力作りから始める
結局個人商店的な経営から脱し、組織経営に切り替え、経営者個人の力量
で取り仕切ってきた経営を、組織の力で成長を図っていく経営に変えていく
事が必要になってきます。

以下は、基礎体力作りに必要な最も基本的な事であり、企業として取り組む
べき普通の取り組み内容です。目新しい項目は全くありません。
 ①組織の役割の明確化
 ②権限委譲
 ③社員の教育訓練のしくみ
 ④固有技術の蓄積
 ⑤目標の設定とマネジメントサイクル
 ⑥業務改革(生産性向上対策)のしくみ

社長が一番望んでいる、成長企業として、一歩上に抜け出せるかどうかは
この普通の事が普通のできる「基礎体力」作りが成功するかどうかに掛か
っているのです。
posted by k_hamada at 19:50| ★下請け体質から脱却 | 更新情報をチェックする

脱下請けの条件!しっかりした会社になるためには?





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1.新規開拓を困難にしている背景
単に営業だけを強化しても根本的な課題は解決されません。
その新規開拓を困難にしている背景は3つあります。

(1)セールスアピール段階での差別化が困難であること。
売り手側でのセールス・アピールは「短納期」「高品質」「小ロット生産または
大量生産」など、競合他社との“違い”を明確に打ち出すことが必要ですが、これ
なかなかできません。

カタチが見えないのですから、ある意味当然です。「我が社は他社が3日かかる
ところを、ウチは1日で出来ます!」と言ったところで、買い手にとってみれば
「実際に作ってみないと分からない」つまりお金を払わなければわかりません。

(2)仕様、品質要求事項はオープンにしない
その素材は、どのような利用用途なのか?その部品は何に使われているのか?
と質問しても大半の社長は、それが分からないのです。と答えます。
これは、受注品をどのような観点で、何を重要管理項目として作るのかが全く
分かっていないということになります。要求事項の真の理由が分からなければ
付加価値のある提案もできません。

「見積もり」も、どのような価値があるから、いくらならできるのか?などと
根拠を持って算出されたものではなく、言い値で決められてしまうのです。
(3)既存業者への発注は暗黙知が通じる
既存業者への発注は暗黙知が通じるので、発注側はなにもしなくとも済みます。
新しい業者に依頼をしようとすると、一から「自社の要求」を説明しなくては
ならず、そんな余計な仕事は、できるだけ避けたいのが、担当者の本音です。
多少コストが高かろうが、納期に不満があろうが、大きな不満がない限り、業者
を変えようとは思わないのが普通です。

2.しっかりした会社になるためには
既存業者から、わが社に切り替え、新規発注を行ってもらうためには、他社との
明確な違いを示し、付加価値ある提案を行わなければならない、つまり「しっかり
した会社」であることを示す必要があるのです。

そこで、まず、社長以下組織をあげて受け身の「下請け体質」の考え方、行動を
改める必要があります。

それには、既存の取引先との関係を改めて見直してみることが必要になります。
既存の取引先に徹底的に密着して、技術力で取引先の片腕になり、切られにく
くすることです。
そのことによって、一度取引関係を結べば長期にわたって取引を継続させること
が可能となり、そこで技術力・提案力を身に付け、受け身体質から脱することに
注力します。
 ・納品時の声掛け、情報収集
 ・受注ロットの予測ととりまとめ
 ・見積り根拠と価格交渉
 ・製法、工法の改善提案
 ・品質基準の見直し提案
など、具体的な項目を、積極的におこなっていくことです。

つまり、新たな顧客や市場を開拓するには、まず既存の顧客を大事にし、営業
や技術の面で、実力を磨き「しっかりした会社」に成長させるところから始め
るべきだと思います。
posted by k_hamada at 19:00| ★下請け体質から脱却 | 更新情報をチェックする

中小企業の商品開発設計体制作り:下請け体質からの脱出対策

中小製造業にとって、製品設計機能を社内に持つことは、他社との差別化、
競争優位に立つための強力な武器となります。
開発設計は商品の価値創出の根源であり、「強い開発設計体制作り」は
これからの中小企業にとって、最も重要な課題となっています。




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開発設計機能は、目に見えず模倣しにくい設計知識+設計手順を企業内部
に蓄積され、体系化されたものです。
これからの開発設計は、設計知識を暗黙知から形式知に置き換えて組織的
に管理・活用する社内体制を構築することが重要です。
そして、このことは日本の製造業は新興国の追従を振り切ることができる
唯一の手段だと考えられます。

また、中小企業にとって設計機能を持つと言うことは、他社との差別化
そして、製品・サービスの高付加価値化につながり、下請け体質からの
脱却を可能とします。

■強い開発設計体制作りのポイント
(1)“ハイスピードものづくり”を実現する
すべての価値の源泉は「時間」です。原価も、基本的には人が要した時間に
比例して決まります。従って開発期間や製造期間の短縮は、競争上極めて
重要な要素です。

開発期間が短ければ、受注獲得件数が増える。開発投資も削減できる、投資
回収期間が短くなって資本回転率が向上します。
さらに、設計変更も減って設計工数や量産設備手配などのやり直し(ムダ)
費用を大幅に削減できます。

(2)日本の特性を生かす
日本人の特性は他民族にない「擦り合わせ能力」(平易な言葉でいうなら
「緻密さ」「器用さ」)であるといわれています

しかし近年、製品はデジタル化、製造はIT化が進み、日本の製造工程
による優位性は低下し、日本の地盤沈下が顕著となっています。

このような時代において、日本の製造業がが再び復活する道は、日本人の
擦り合わせ能力を、ものづくりの源流で、価値創造の源泉でもある
商品企画、設計領域にまで踏み込んだ標準化を推し進めることが重要です。

ただ、部品製造を主体とした中小企業にとって、設計ノウハウの蓄積作業は
並大抵ではありません。
そのために、派遣技術者として大手企業へ人材を送り込み、設計作業に従事する
または、設計業務ごと自社に取り込んだり、大手企業設計経験者の中途採用を

積極的に進める企業も見受けられます。

posted by k_hamada at 03:40| ★下請け体質から脱却 | 更新情報をチェックする

ものづくり中小企業の連携:下請け体質からの脱出対策

経営資源に乏しいものづくり中小企業・小規模事業者は、厳しい競争環境に
置かれており、受注活動も思うようにいきません。こうした現状を打開する
ためには、ものづくり中小企業同士が互いに連携し、不足している経営資源
を相互補完することで、大きな効果が期待できます。




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実際に企業連携を行っている企業を調査すると、「既存事業の取引先の拡大」
「新たな製品・サービスの開発・販売」に効果があったとしています。
(2013年度 中小企業白書)

■ 中小企業連携の目的
いままで中小企業の連携組織は,共同受注を目的に設立されていました。
ただし、共同受注を目的としただけでは,受注状況の悪化によって連携組織を
存続させるのが難しくなっています。

そこでメンバー間での情報共有や人材確保,新規市場の開拓などの「自己成長」
を目的とすることが不可欠です。

最終目標として、完成品開発に打って出ることによって「下請けからの脱却」
を目指すことが求められると思います。

■ ものづくり中小企業の現状・課題
ものづくり系の中小企業は,ユニークな加工技術を活かして面白い製品を考案
している企業も多いと思います。しかしながら,それをマーケティングして
売るところまでもっていくノウハウに欠けています。

また、完成品となると、様々な加工・組立技術、製品の梱包デザインなどの
自社にはない工程を経て出荷しなければなりません。また、安い部品を海外
から調達しなければならないこともあります。

最も困難なことは、販路開拓です。
良い製品を作っても、売れなければ利益も得られません。国内外の展示会へ
の出展や、ホームページの充実、国や県の支援を得るなど、一社では困難な
様々なマーケティングへの取り組みを、共同で企画し実施することが必要に
なってきます。

■ 企業連携の方法
それらの活動を行うために不足しているものを補うのが企業連携です。
様々な加工業者やデザイナーなどが集まって情報を共有し,助け合い、一つ
の目的に向かって、最終商品の開発・販売を行って行きます。

企業が連携する上で重要になるのが、企業同士がコミュニケーションをとれる
ネットワーク作りです。これまで,ものづくり系の中小企業は特定の地域に
集積し,地縁や血縁をベースとした企業間ネットワークを形成してきました。
しかし近年,アジア・中国への生産シフトや後継者問題から倒産が相次ぐと
いった状況の中で,これまでの濃密なネットワークが崩れつつあります。

これまでの古いネットワークが消える一方で,新しいネットワークを形成
する動きを促進することも大切であり、インターネットの活用は不可欠です。
地域を基盤にしたウェットな連携だけでなく,インターネットが普及した
現在,遠く離れた地域同士が連携できる環境を整えていくことが重要です。

■ コーディネーターの必要性
企業連携を成功させるための秘訣は、プロジェクトを牽引する「コーディ
ネーター」または「プロジェクト・マネジャー」が絶対に必要だということ
です。

コーディネーターはどのような働きをするのかというと、例えば、製品の
売り方や見せ方を知らないメーカーにデザイナーやマーケティング・プラン
ナーを紹介してつなぐこと。

そのために必要とされる能力は「コミュニケーション能力」です。上から
見下ろすような感じではなくて,相談者と同じ目線で話を聞き,課題を抽出
することが大切なのです。そうしたコミュニケーション能力を持つ、若くて
優秀な人材を育て輩出して行くことも、企業連携には必要なことです。

若者が目標とするような生き方や見本といったものを、連携の中で模索し

育て上げていく。日本のものづくり業界では、はっきり言ってコーディ
ネーターといった職種はあまり認知されていませんでした。

そのような仕事に憧れを持つ若者が増えれば,ものづくり企業連携の可能性
は大きく膨らみ、バラ色の将来が開けてくるのではないでしょうか。

企業連携には企業の結集、連携の形、事業の方向性を定める必要があり、その
役目を担うため、当社はいままでコーディネーターの役割を担い連携を推進
してきました。

posted by k_hamada at 02:00| ★下請け体質から脱却 | 更新情報をチェックする

ホームページによる新規顧客獲得の裏ワザ:下請け体質からの脱出対策

ものづくり中小企業にとって、今一番関心があるのは、いかにして顧客を獲得
するか、そして、いかにして売上や利益を維持し、また伸ばしていくか?では
ないでしょうか?




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日本の製造業は長らく系列取引という商慣習により、マーケティング活動を
意識せずとも、製品は売れ、取引拡大が続いてきた歴史があります。
売れない、利益の出ないこの時代に必要なのは、「顧客から選ばれる企業」に
なることです。しかし、実際はライバルとの競争に終始し、製品・サービスは
同質化し、泥沼の値引き合戦という不毛な価格競争で企業体力の低下を招いて
います。

一方で、IT、ネット上のさまざまなコミュニケーションツールの発達によって
比較的短時間に低コストでマーケティング活動に取り組むことができるように
なりました。これらを利用しない手はありません。
ここでは、B to Bマーケティングとしての新規顧客獲得活動、特にホーム
ページによるマーケティングに焦点を当ててその方法について考えてみましょう。

1.新規顧客の獲得プロセス
最初に、中小製造業がマーケティング活動によって、新規顧客を獲得する場合
の一般的なプロセスを確認します。
1.1 見込顧客を集客する
その方法の主なものは従来からの営業マンによる顧客訪問、そして展示会であり、
広告であり、ホームページです。
従来の営業マンが行ってきた方法ではカバーできない部分を展示会や広告・
ホームぺージを活用して効率よく実現します。中でも24時間365日、自社の
マーケティング活動を行ってくれるホームページは最も期待できるツールと
考えられます。

1.2 見込顧客データを営業資産として維持・管理する
獲得した見込顧客には、水を与えて育てる過程が必要です。すぐに大きく育って
比較的短期間で収穫できる種もあります。しかし、大多数の種は収穫するまで
に時間が掛ります。なかなか芽を出さない種でも、近い将来貴社の売上を支え
る大きな木へと育つかもしれないのです。

1.3 見込顧客とのコミュニケーション
獲得した種に対しては、種が大きく育つために必要な「情報」という水を適切
な方法で与え続けて大事に育てていきます。
顧客が貴社に期待すること、想定される課題に関する解決策や参考
情報を与え続けます。見込顧客の課題・悩みに共感していることを訴え続け
コミュニケーションをとる努力を重ねます。
この期間に、見込顧客の中に貴社に対する好意やブランドが形成されれば、
貴社は顧客と会う以前に競合企業との競争において優位な立場を獲得する
ことができます。

1.4 見込顧客の中から有望見込顧客を見つけ出す
B to B マーケティングにおいて最も重要で、最も難しいのが「ニーズが顕在化」した
見込顧客をタイミングよく見つけ出すことです。「関心」があっても「ニーズ」
がなければ、どんな方法を使ってもその担当者に営業活動をすることが難しい
のが今の時代なのです。

「ニーズが顕在化する」とは、見込顧客企業において解決すべき課題が発生した
時、ニーズが生まれます。
しかし、見込顧客として維持・管理し、適切な情報を提供し続けていなければ
何かのサインを送ってくれることはないでしょう。蒔いた種が収穫間じかに
なったことを見込顧客が教えてくれるのです。

1.5 リアルな営業活動によって営業案件化する
B to Bマーケティングでは一部の例外を除きインターネット上で契約が成立
することはありません。必ずフェイスtoフェイスで商談というプロセスを経て
契約が成立します。

つまり ホームページの役割
は見込顧客を集客し、営業資産として維持し、情報という水を与え続けて育成
(啓蒙)し、ニーズが顕在化した見込顧客からのサインを受け取るまでです

1.6 受注した顧客企業との取引を拡大する
ここからはもうご説明するまでもなく、顧客企業の課題を解決していく過程
で担当者間、企業間の信頼関係が築かれていきます。信頼関係が出来上がれば
徐々にこの顧客の「売上」が増えていくでしょう。

2.ホームページはアクセスされなければ意味がない
ホームページを100万円かけて製作したにもかかわらず、1年間で問合せが1件
しかないというような話を聞くことが良くあります。ホームページは製作する
ことが目的ではなく、製作した後の運用方法を工夫しなければ、顧客獲得には
つながりません。

2.1 アクセス数の目標は1000件
取引拡大につなげるためには、月に1000件以上の訪問客が自社がターゲット
とする客層の担当者に見てもらうようにホームページをつくらないと意味が
ないと言われています。 月に1000件というアクセス数は、一般的に製造業
におけるアクセス数の目安と考えられます。

2.2 検索されやすくする工夫
まず、ホームページのページ数が多くなければならないこと、そして1ページ
あたりの文字数が多くならなければならないことです。 ⇒ 目安は50ページ
以上、1ページ500文字以上です。ページ数、文字数を多くすることによって、
その中に含まれる「キーワード」も多くなるので、検索にヒットする確立も
上がってきます。

検索されるキーワードは自社の商品やサービス名で検索されることが条件です。
つまり、会社名で検索されても新規の引合は獲得できず、「板金加工」や
「精密板金」そして「地名」などのキーワードで検索されることが重要です。
設備情報や製作実績や会社情報は、あまり価値がありません。

3.顧客獲得につなげるには
3.1 専門知識で信頼感を
顧客獲得につなげるには、提供する製品やサービスの専門的な知識を知って
いる人間がホームページを作ることが必要です。なぜなら専門的な分野の
ホームページをつくる事によって、顧客ががここに頼めば大丈夫と思わせる
ような信頼感を与えることが必要だからです。

3.2 売り手視点ではなく顧客視点で
ここで気を付けなければならないのは、
 ・当社には、こんな素晴らしい設備があります。
 ・短納期対応ができます。
 ・こんな精密加工ができます。

などは、あくまでも売り手側の視点で見た特徴や利点であって買い手にとって
はさほど魅力的には感じないのです。売り手視点ではなく、買い手の視点が
重要になるのです。
 ・このような商品・サービスによってお客様の商品のコストダウンを実現します。
 ・この技術によって、お客様の商品の市場競争力を向上させます。
などの要素が重要となるのです。

3.3 見込み顧客が求めるもの
見込み顧客において解決すべき課題が発生した時、ニーズが生まれます。
「関心」あっても「ニーズ」が発生しなければ、どんな方法を使ってもその
顧客を獲得することが難しいのが今の時代なのです。

見込顧客は、解決すべき課題に対する答えや参考となる情報を探しています。
その情報に満足した見込顧客は最終的に「具体的な解決方法」として貴社の
製品や技術・サービスに関する情報を得たいと考えます。
その時に、見込顧客が求めるもの(想定ニーズ)は以下の3点です。
 ・顧客が抱えている課題を解決できるのか? 
 ・製品・サービスがニーズに合致しているか
 ・ビジネスパートナーとして信頼できるか

見込顧客を集客するためには、製品情報は主役ではありません。また「売込」
であってはなりません。通常の製品パンフレットのようにスペックや機能を
売り手の立場で訴求するのではなく、顧客の視点でこの製品を使うと何ができる
のかを訴求することが必要です。

最後に、担当者以外の専門知識の無い購買関係者もホームページ情報を判断材料
とする可能性を踏まえ、誰が見ても分かりやすい文章で説明することを忘れては
いけません。

posted by k_hamada at 01:19| ★下請け体質から脱却 | 更新情報をチェックする

部品製造業が最終製品開発を行うには?下請け体質からの脱出対策

中小の部品製造業にとって、製品設計機能を社内に持つことは、他社と差別化し
競争優位に立つための強力な武器となります。

開発設計機能は、目に見えず模倣しにくい設計ノウハウを企業内部に蓄積する
ことが必要で、一朝一夕には実現できません。それゆえに、一度築き上げた製品
開発機能は、アウトプット製品・サービスの高付加価値化につながり、下請け
体質からの脱却を可能とします。
では、どのような手順で開発設計機能を構築していくのか?概要を解説します。




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1.必要なのはシステム感覚を持った開発技術者
Apple社を目指せとは言わない。
部品メーカーや設備メーカー、インフラ関連メーカーなどは、技術主導の組織力
を強化することで強くなれるのではないでしょうか?
むやみにイノベーション志向の標語を掲げたり、マーケティング部門を新設
したりする必要はないのです。

自分のことで恐縮ですが、仕事の中で、悩み、怒られ、失敗し、努力してきた
はずと思っており、イノベーションとはいえないまでも、結構工夫をこらして
きたつもりで、こうした経験や知恵、苦労など「設計ナレッジ」こそが会社に
とっての資産となり得るのであり、誇れるものだと思います。

「なぜこの寸法は10mmにしているのですか」「なぜこの底面に段差を付けて
いるのですか」などと質問すると、「流用元の図面がそうなっていたから」
「何となく」といった答えが返ってくることが多いのです。性能値や寸法値の
根拠をきちんと理解している設計者はほとんどいない。

性能値や寸法値の裏側には、そこに至るまでのストーリー(背景や経緯)が
ある。形状やや方式がどのようにして生まれたのか、過去にどのようなトラブル
があったのか、なぜ違う性能値や寸法値ではダメなのか、なぜ顧客はその性能値
や寸法値を要求しているのか――。

こうしたストーリーを把握することが重要であるし、それこそが伝承すべき設計
ナレッジなのです。過去を振り返り、ストーリーを把握することで、現在の設計
を本当に理解したことになるし、そこからさらに改良できるのだ。考える設計者
を育てるにはこうした取り組みが欠かせない。

その場その場で要求通りに図面を書き、設計しものを作る。
これならだれにでもできるし、職人として自己満足の世界は成り立つでしょう。
でも企業として、商品化ができる実力を蓄えるには、ものづくりの仕組みの中に
「設計ナレッジ」をどのように組み込んでものづくりに生かすのか?
「システム感覚を持った開発技術者」とはそういう意味なんです。

2.ものづくりの上流~下流までの機能を持つこと
中小企業であるがゆえに、すべての工程を自社内に持つことはほぼ不可能に
近いと思います。

特に、問題は部品を調達する機能です。
継続して安定的な調達を行うには、その取引関係は短期間で築くことは至難
の業です。螺子一本でも取り揃え出来なかったら、完成品にはなりません。
ロットいくつで、いつまでに、いくらで調達するのか

posted by k_hamada at 00:00| ★下請け体質から脱却 | 更新情報をチェックする
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