2017年10月07日

キーワード解説:製造業のリスクマネジメント

【キーワード】
 ★問題の放置と仕方なし故意とは【 ★対応の誤りが重大な危機を招く【
 ★企業の本当の危機とは【 ★なぜ危機管理がうまくいかないのか?【
 ★企業が不祥事を起こす4つの兆候【


キーワード解説:製造業のリスクマネジメント

企業は様々なリスクに直面しますが、不祥事により、社会的な信頼・信用を
一瞬にして失うリスクは絶対に避けなければいけません。日常にける危機管理
対応の誤りが重大な危機を招き、企業ブランドが修復するべくも無く崩れ去る
メカニズムは以下の通りです。
 ①外部から孤立した集団としてのまとまりが強い
 ②事を決定する過程でのチェックや外部への情報公開がない
 ③強いリーダーや有力者がいて、行き過ぎた統制がなされている
 ④時間がない、人手が足りない、外部からの要求など、強いストレス下にある

本当の危機とは、「社会の価値観」に背いた時に(社会的背任行為)訪れる
のです。社会の価値観を見誤ることによって、取り返しのつかないダメージ
となってしまいます。

現場では、誰も好んでルール違反の作業を行ったり、データ改ざんを行うこと
はありません。「故意」にも悪意の故意と、仕方なし故意があると考えられます。

問題の放置と仕方なし故意とは?:製造業のリスクマネジメント事例

企業は様々なリスクに直面しますが、不祥事により、社会的な信頼・信用を
一瞬にして失うリスクは絶対に避けなければいけません。

現場では、誰も好んでルール違反の作業を行ったり、データ改ざんを行うこと
はありません。
「故意」にも悪意の故意と、仕方なし故意があると考えられます。どちらも
良いとは言えませんが、仕方なし故意は、日常の仕事の中で、小さな事柄を
上げればいくつか思いあたると思います。
 ・機械設備の始業点検チェックリストに確認せずに〇印をつける
 ・QCサークル活動で、改善を実施したように発表資料を作成する
 ・教育計画通り教育を実施したかの如く、記録表に記載する 


なぜこのようなことが起こるのか?理由は簡単です。
 ・忙しい、人がいないのでルール通りに行うことができない
 ・やっても無駄なことをやらされている
 ・時代は変わっているのに、昔ながらのやり方が残っている


つまり、やらなければならないこと、ルール、実際にやっていることの3つ
が、全く整合がとれていないのです。つまり仕方なし故意を発見したとき
現場の責任として済ませてしまうというのがほとんどです。
 ・目的は何か?
 ・そのためにどうすればいいか?
 ・現状を見たとき、実際にできるのか?


このことを考えず、問題を放置している、これが諸悪の根源と言えます。
これは、経営者、現場を預かる管理層の責任は大きいと思います。

したがって、不祥事は、経営者、管理層のマネジメント力不足が露呈した結果
と捉えることができます。

改めてリスクマネジメントシリーズ(1)で指摘した3項目を列挙します。
①組織の役割の明確化
 例えば検査部門は独立した組織とすべきです。
 製造部門や、営業の都合で動いたり、判断してはいけません。
 組織全体として、あいまいな業務をなくし、責任と権限を明確にすべきです。
  ★検査の仕組みを設計する
   http://factorysupport-takasaki.com/article/434337662.html
  ★組織図の考え方
   http://factorysupport-takasaki.com/article/294953903.html

②情報公開、見える化
 建前でなく、生の現場の実態をオープンにし、見える化すること、またそれ
 をチェックすることですが、これは、かなり抵抗感があり、反発を招きます。
 見える化するには、チェック部門として品質保証部、社長直轄の経営スタッフ
 などが目を光らせ、日常的に現場に出向き改善させることが重要です。
 検査記録、測定データなど重要な書類は時々チェックすることも必要になって
 きます。  
  ★見える管理を進めたいが、どうすればいいか
   http://factorysupport-takasaki.com/article/381839623.html

③人材育成で問題解決能力を高める
 やはり最後は人です。組織や仕組みを強化してもそれを守るのは人であり
 組織や仕組みの悪さの原因を突き止めて、改善していくのも人です。
 問題解決能力、マネジメント能力を備えた人材の育成が急務です。
 人を育てることは、企業を育てることにつながります。
 それを怠った結果、企業存続が危うくなった企業は少なくありません。
  ★製造業の人材育成はどう進めるか
   http://factorysupport-takasaki.com/article/449956354.html


対応の誤りが重大な危機を招く?製造業のリスクマネジメント事例

日常にける危機管理、対応の誤りが重大な危機を招き、企業ブランドが
修復するべくも無く崩れ去るメカニズムは以下の通りです。
 ①現場における危機意識の欠落
 ②現場で起こりうる危機に対する上層部の無知と危機に対する準備不足
 ③不祥事発生後のコミュニケーションの失敗

そこで平時の危機管理では3つの優先課題がみえてきます。
 ①社内全般の危機意識の向上、リクスマネジメントの取り組み
 ②起こりうるリスクの抽出と分析、それに基づく対応策の準備
 ③緊急時のコミュニケーションの準備

危機管理とは「全社的な取り組み」として位置付けなければいけないという
点が重要になります。
いくつかの重要な点を挙げてみます。

①怖いのはだれか?を知ること
本当に怖いのは「世論」です。さらに難しいのは、法的には問題が無くとも
社会的背任の謗りをうけることが多々あります。そして起こってしまったこと
に対処する方法を間違えることで、世論のバッシングを受けるのです。
そして現代の世論とは何か?最終的にはマスコミ報道によるものがもっとも
影響が大きいということです。

②社内にきちんと情報公開すること
会社の状況を察知し、社員が不安になり、内部告発をする。そこから、さまざま
な風評を流れて拡大化していく。Webサイトに書き込みがあり、マスメディアが
取り上げる。昨今のさまざまな不不正行為や隠ぺいといった問題は次から次へと
新しい事実が発覚して、危機が長期化していくのはほとんどがこのパターンです。

クレーム受付対応に注意する
ある消費者(この人物は「クレーマー」として有名であったといわれる)が
何度目かの電話を対応部署にかけた際に、担当者が「あなたのような人を
“クレーマー”というのです。目的は何ですか」と返答し、この暴言が録音され
てWebで公開された。それをマスメディアが報道し、メディアの報道によって
さらに拡大していきました。
たった一つのクレームへの対処ミスが、企業を揺るがすような事件に発展
していくのです。

メディア対応
メデイアから大バッシングを受けるケースは枚挙に暇がありません。
マスメディア=ほほ世論を指すという構図であると認めることが重要な点
です。
・質問に追い詰められて、嘘をつき、どんどん嘘の上塗りをする
・挑発的な意見に乗り、不適切な暴言を吐く
・外見や態度に留意せず記者会見に臨む

対応者が「何を伝えるべきか」「何を守るべきか」をしっかりと整理して
会見やインタビューに臨むことです。


企業の本当の危機とは何か?製造業のリスクマネジメント事例

企業の本当の危機とは何か?どう対処すればいいのか?
考えてみましょう。


本当の危機とは、財産や物などの目に見える価値の喪失ではありません。
本当の危機とは、「社会の価値観」に背いた時に(社会的背任行為)訪れる
のです。社会の価値観を見誤ることによって、取り返しのつかないダメージ
となってしまいます。

プレゼンテーション2.jpg

「危機」とは、姿形の無いもの、つまり「信頼・信用」に傷がついた時に
それが拡大して、企業ブランド価値を一瞬にして失ってしまうことなのです。

しかし、「社会の価値観」は決して一定ではなく揺れ動きます。
最近は「昨日の常識は今日の非常識」であることをよく認識しなければなり
ません。それを見極める目が必要になってきます。
「業界の常識は社会の非常識」と言われるように、どの企業も大なり小なり
同じことをしている、ということもできます。

業界の慣習として昨日までは当たり前のよう思われていたことが、たまたま
マスコミに告発されたとたんに大騒ぎになります。今までは見過ごされ、悪い
気づいていなかったお役所も黙認できなくなり、告発に至って企業犯罪にまで
発展します。最近に見られる多くの企業の不祥事がこれに該当します。

「社会の常識」は、目まぐるしく変化します。
ある時は「背任だ」と騒がれますが、ある時はほとんど話題にもならないことも
あります。あえて言うと「それほどまでに悪い事なのか? 」と思われるケース
も数多くあります。

例えば、見落としもなく、性能に問題がないのだから、誰が検査しても同じ
ではないか?と、無資格者が検査をしていたが、監督官庁に指摘されて
明るみになった、しかしそれほどまでに悪いことなのだろうか?と企業側は
考えていたのかもしれません。

本当の危機とは、不可抗力によるもの、不本意にも起こしてしまった過失だけ
では訪れません。虚偽や隠ぺい、そして不誠実と思われても仕方がない対応に
よって引き起こされるのです。

では、常日頃どのような心構えが必要か?
また、不幸にして不祥事が発覚した場合、どのように対処したらよいのかを
考えてみます。

(次回へ続く)


なぜ危機管理がうまくいかないのか?製造業のリスクマネジメント事例

なぜ、危機管理はうまくいかずに失敗するのでしょうか。
危機管理は何をどうすればいいでしょうか。


不祥事を起こすと企業は、あっという間に奈落の底に落ちていきます。
危機管理の仕組みを導入は導入しても、「本当の準備」はできていないと
いうことになります。 

プレゼンテーション1.jpg

なぜ危機に対する正しい認識とその適切な管理がなされないのでしょうか。
1つには、「人は(組織は)、危機に対し楽観的である」という根本的な特質
持っていると考えられます。

これは、がんや心臓病が致命的な病気だということを知らない人がいないにも
かかわらず、毎年検診に行く人はごく僅かかであり、手遅れとなる、ということ
と本質は同じではないでしょうか。
危機の多くは、「起ってはいけないこと」と十分に承知をしているが、「自分
たちだけは大丈夫」と根拠もなく信じているのです。少々の事柄が大事に発展
するのは1%の不運でしかなく、「自分たちは当然残りの99%に入るはずだ」と
信じているのです。

次に、社内風土に問題がある場合です。
風通しの悪い企業、臭いものに蓋をする企業文化、このような企業は内部の
浄化機能が働かず、ある日突然、ストレスが溜まった社員が内部告発する。
すると、明るみにされた事実が突然マスコミで大きな不祥事として扱われ
対応が後手に回ったり、対処方法を誤ると、それが悪い方向にどんどん陥って
いくのです。

では、本当の危機とは何か?
どう対処すればいいのか?
について、次回の記事で解説します。


企業が不祥事を起こす4つの兆候とは!製造業のリスクマネジメント事例

企業が不祥事を起こす4つの兆候とは!
社内に問題が感じられないように見える優良企業ほど、実は腐敗しやすい
要因を抱えた危険な企業であるという指摘があります。

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客観的な判断よりも、集団としてのまとまりや居心地のよさを維持するよう
に行動してしまうのです。その結果、行動の質が低下し、客観的に見れば
おかしな判断や決定がなされてしまいます。 

不祥事を起こさないまでも、その兆候は一般の企業でも見られます。 
 ①外部から孤立した集団としてのまとまりが強い
 ②事を決定する過程でのチェックや外部への情報公開がない
 ③強いリーダーや有力者がいて、行き過ぎた統制がなされている
 ④時間がない、人手が足りない、外部からの要求など、強いストレス下にある

このような4つの兆候が見られる企業は要注意です!

無理を重ねる中で次第に自己調整機能が効かなくなり、不正行為に対する
正当化が生まれ、結果として不祥事を引き起こすことにつながっていきます。

ただ、不正は必ず露見します。
露見したときの損失の大きさを考えれば、不正に手を染めることは企業や
組織にとっては致命傷になることを理解すべきです。

次に、不正行為に至るメカニズムを考えてみましょう。
ある行動が、非倫理的な行為であっても、それがその組織の価値ある目的に
役立つものだから個人的にも社会的にも許容される行為と見てしまうのです。
そして、一旦そう見てしまうと何が起こるか?
 ①都合の良い比較判断、ラベル付け
 ②組織外への責任転嫁、自己の正当化
 ③結果に対するチェック機能の低下
 ④不正行為の放置、慢性化


では、不祥事を起こさないようにするためにはいったいどうすればいいで
しょうか?

外部からの圧力や、トップの強い意向が働いたとしても、不正行為に至る
ステップをどこかで断ち切る必要があります。
そのために必要なことは以下の3つの項目です。

①組織の役割の明確化
 例えば検査部門は独立した組織とすべきです。
 製造部門や、営業の都合で動いたり、判断してはいけません。
 組織全体として、あいまいな業務をなくし、責任と権限を明確にすべきです。
  ★検査の仕組みを設計する
   http://factorysupport-takasaki.com/article/434337662.html
  ★組織図の考え方
   http://factorysupport-takasaki.com/article/294953903.html

②情報公開、見える化
 建前でなく、生の現場の実態をオープンにし、見える化すること、またそれ
 をチェックすることですが、これは、かなり抵抗感があり、反発を招きます。
 見える化するには、チェック部門として品質保証部、社長直轄の経営スタッフ
 などが目を光らせ、日常的に現場に出向き改善させることが重要です。
 検査記録、測定データなど重要な書類は時々チェックすることも必要になって
 きます。  
  ★見える管理を進めたいが、どうすればいいか
   http://factorysupport-takasaki.com/article/381839623.html

③人材育成で問題解決能力を高める
 やはり最後は人です。組織や仕組みを強化してもそれを守るのは人であり
 組織や仕組みの悪さの原因を突き止めて、改善していくのも人です。
 問題解決能力、マネジメント能力を備えた人材の育成が急務です。
 人を育てることは、企業を育てることにつながります。
 それを怠った結果、企業存続が危うくなった企業は少なくありません。
  ★製造業の人材育成はどう進めるか
   http://factorysupport-takasaki.com/449956354.html


7月東京 名古屋2.jpg
セ ミ ナ ー 予 定 表
テーマ(目的日時開催場所
主な項目
 多品種少量生産工場の現場改善力強化による
 付加価値生産性向上と利益率UP
未定
 
・生産活動の目的
・生産性向上・リードタイム短縮
・ムダ取り(直接・間接業務)
 若手・中堅社員の自立化と現場力の発揮
未定
・QCサークル活動
・個人目標管理(MBO)
・業務計画による改善活動
 ヒューマンエラー予防7つの対策
 ヒューマンエラー要因4分類と再発防止策
12月20日
(木)
9:30~12:30

12月20日
(木)
13:30~16:30
東京都北とぴあ
8F 807会議室
JR王子駅北口5分
AM/PM連続受講の場合割引特典あり
・再発防止対策と流出防止策
・是正と予防、水平展開
・顧客信頼の品質対策手法
 顧客から信頼を得る3つの品質対策手法
 ロジカルシンキングに沿った正しいなぜなぜ分析
・ヒューマンエラー要因
・ヒューマンエラー予防策
・IOT活用技術
 小規模チームで効果の上がるFMEA/FTA手法
未定 
・工程FMEA
・信頼性設計とFMEA/FTA
・リスクアセスメント
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