2019年03月10日

海外委託生産における品質管理のポイント/トップページ(目次)

【INDEX】

【キーワード解説】
 ★海外工場委託生産管理【】【
 ★品質改善日中工場の違い【
 ★工場監査・工程監査【
 ★監査チェックシート【】【
 ★取引基本契約締結のポイント【
 ★海外工場の品質管理の基本【】【
 ★工場の6M管理【
 ★企業連携【
 ★管理層のヘッドハンティング【
 ★海外工場の多品種少量生産管理【
 ★取引基本契約書【
 ★品質保証協定書【


工場監査・工程監査実施ポイント事例(監査チェックシート3点セット)

工場監査、工程監査は委託生産(新規生産立上げ)において重要な位置づけとなります。
監査を実施するに当たって「目的を明確にする」「品質管理のレベルをはっきり伝える
活動の記録(実績)を見る」などが重要なポイントです。

以下に工程監査の内容について詳しく解説します。




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工場監査・工程監査はその目的によって内容は大きく異なります。
そこで、以下の手順で準備を進めます。
●監査の目的別に分類
 1.新しく協力企業を開拓したいので経営状態を確認したい
 2.新製品の立ち上げなどで、その製造工程は適合しているか
 3.不良発生時の再発防止策の確認する
 4.量産開始後、工場の環境、作業方法や品質に問題ないかを確認する

●監査方法による分類
 1.iso-9000や14000のマネジメントシステムに沿った監査
 2.商品の規格や、製造手順書に沿った製造工程の監査
 3.工場設備や機械装置などの基準、法律に沿った監査
 4.両社間の契約内容に適合しているかどうかの監査
 5.独自監査項目に沿った監査
などです。

事務的な通り一遍な監査はあまり意味がありません。
目的を明確に、監査内容もポイントを絞り込んで実施します。

目的を明確にしたなら、監査チェックシートを作成します。
チェックシートは、あらかじめ、監査を行う相手に送付し、準備してもら
うと時間が節約できます。

実際の監査では、各監査項目について、現場、規定書、手順書、記録類
を確認します。決まり事と、実際の現場や記録が一致していることを確
認します。

●工程監査の限界を知る
監査項目は、生産工程の作業指示書や検査基準、作業者の教育など4Mの
項目についてQCDが確保できるかどうか確認が主体になります。
特に重要な点は
 ・重要工程で作業ミスを防ぐ対策は十分か?
 ・異常や不良が即座に分かるよう、見える化されているか?
 ・もし工程や、製品に異常が発見された場合、誰がどのように処理をするのか?

ただ、これらを見極めることは難しく、本当に品質確保ができているかどうか?
は分かりません。いざ生産を始めると、色々と問題が発生します。

では、工場診断・工程監査をより効果的に行うにはどうすればいいでしょうか?
予備知識なしに、その日に行ってその日のうちに監査し診断を下そうとしても
相当場数を踏んだ監査員でも難しいものです。

時間もあまり取れず、いわば形ばかりの監査ならこれで済ませてしまう
ケースが多いのですが、では冒頭の「監査の目的」とはいったい何なの
かを考えてみましょう。

●監査の重要ポイントとは
工程監査を行う時、よく5Sが行き届いているか? 作業標準は工程に適
切に掲示されているか? 設備のメンテナンスはされているか? など
あらかじめ準備した確認項目に沿って、目で見て確認をしていきます。
つまり、品質に直接影響を与える日常管理がきちんとされているか?です。

ところが、工場監査を行うとあらかじめ予告してある場合は、工場では
いつもにも増して、工場をきれいにしたり、監査のために、作業標準を
整備したり、事前対応をしてくれていることも多いものです。
その時の瞬間で、見ることも大切ですが、もっと違う観点でその工場の真の
姿を確認する必要があるのです。

一番目に大事なことは
それは、サプライヤーに求める品質レベルをはっきり伝えることです。
これを伝えず、目先の問題点をつついているだけでは根本解決にはなりま
せん。いつまでに、このレベルとはっきり通告し、期限になったら要求し
たレベルにカイゼンされているかどうか確認監査を行います。

それには「過去の活動の記録」を見ること。
監査の重要な目的の一つはこの「日常活動の記録」を時系列で確認すること
にあります。

活動の記録とは?・・・例えば
「不具合発生の原因調査、対策の記録」
「多能工の教育計画とその実績」
「生産性を上げるための取組み内容と成果」
「在庫削減の取組みと経過または結果」 
「その他・・・計画とその経過または結果」
などなど、いろいろあると思います。

綺麗にまとまっていなくても、このような活動が一つでも真面目に実施さ
れ、努力の跡が見えるなら、この工場は合格です。もし、口先だけの説明に
終始し全く実行が伴っていなければ不合格と判断していいでしょう。

そして二番目に、その工場で人材が育っているかどうかです。
そして、育つ環境を経営者が与えているかどうかです。
一時しのぎではなく、継続的に工場をより良くしていくためには、良い
人材が必要です。それを理解し経営者が人材を育成しているかどうかです。
これも活動の記録を見れば一目瞭然です。

工程監査は、工場をみても外見ではわからない所を監査するのです。
お客様に信頼されている優良企業は、ハードよりも、目に見えない所で、ソフト
で努力した結果今の地位を築いているはずです。

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工場調査チェックシート)は、取引関係が流動化している現在、付き合いのない
会社といきなり取引を行う場合でも有効に活用ができます。




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取引先の状況を目的別に監査するために3種類の監査チェックシートを準備
しています。

①工場監査チェックシート
 取引先工場全体のQCDの状況の監査(130項目)

②システム監査(QMS監査)チェックシート
 IS09000に沿った品質管理体制を監査(19項目)

③工程監査チェックシート
 ISO9000に沿った製造工程全体の監査(280項目)
 各工程用に項目を追加削除して使います。

★ 特徴
 ・ISO9000に沿った工場監査が実施できます。
 ・協力工場、社内工程監査へも適用できます。
 ・総合評価はレーダーチャートにより、弱点が一目瞭然となります。

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1.協力工場調査チェックシート

工場調査.jpg

【調査項目】
1.組織体制及び品質・信頼性意識
2.技術体制
3.製造体制
4.品質・信頼性保証体制
5.製造・検査設備
6・標準化
7.外注管理
8.特採・異常・クレーム処理
9.製品管理

2.システム監査チェックシート
プレゼンテーション1.jpg
システム監査.jpg
【監査項目】
1.経営者の責任(品質方針・目標)
2.品質保証体制
3.文書の管理
4.記録の管理
5.部品材料の管理
6.購入品の管理
7.外注管理
8.管理工程図、指図書の管理
9.工程内検査
10.工程内異常処置
11.トレイサビリティー
12.不適合品の管理
13.是正処置予防処置
14.出荷検査
15.設備治工具の管理
16.計測器管理
17.教育訓練
18.5S
19.静電対策


3.工程監査チェックシート
工程監査.jpg

【監査項目】
1.材料管理 20項目
2.受入検査 19項目
3.製造 105項目
4.検査 20項目 
4.是正予防 8項目
5.校正管理 6項目
6.出荷検査 21項目
7.出荷 7項目 
8.静電気対策 11項目
9.教育訓練 10項目

品質システム監査は、各社品質マニュアルとその関連規準、記録を基に
品質管理活動の状況を確認します。経営者へのインタビューも重要な要素
となります。

工程監査は、製造現場、管理現場で具体的に業務内容、手順、記録を確認
します。扱う製品によって、内容は異なります。
また、新製品立上げ、製造移管などの場合、工場の準備状況を確認する
協力工場の定期工程監査などに使用します。

実施後は、不具合点の指摘と、フォロー日程を明確にします。
不具合点が是正されたら必ず確認するようにフォローします。

工程監査チェックシートのお申込みは、下記フォーム「人気マニュアル」の
3番目にチェックを入れてください。



取引基本契約書作成のポイント(製造業の秘密保持・品質保証・技術提携契約書ひな形)

これからは中小企業にとっても、様々な取引形態が増える中で、取引契約書
秘密保持契約書、品質保証契約書、技術提携契約書などの契約を取り交わす
事が必要になってきます。




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ところが、親企業との取引主体の下請け中小企業にとって、その実務は、経験
がなく、実際どうしたらいいかわからない場合が多いものです。
そこで、取引基本契約書の締結、品質保証協定書、秘密保持契約書、技術ライ
センス契約書の内容、必要性について解説します。

今までの大手企業の親会社と中小の下請け会社という関係では、力関係から親企
業の言うなりだったり、従来からの慣習的な取引が行われていました。
現在では、中小企業であっても海外企業との取引やネットを通じて取引先を募集
するなど従来の親企業と下請け関係に捉われない取引が増加してきました。

従来の下請け取引関係では、親企業が一方的に有利な下請け取引契約書が結ばれ
ましたがそのような契約書は、今の時代の取引には向きません。
得意技術や経営資源を補完しあう対等な取引関係、海外との取引を念頭に、新しい
形の契約書はどのような内容を盛り込めばいいか?

以下にその例を示します。

協力企業との取引基本契約書
1.基本契約の目的
2.個別契約
3.材料等の支給
4.図面、治工具、設備等の貸与
5.支給品・貸与品の取り扱い
6.納期
7.納入
8.納入品の検査
9.不良品の処置と責任
10.特別採用
11.所有権の移転
12.危険負担
13.支払い
14.調査及び立ち入り権利
15.品質保証
16.再委託の制約
17.図面の承認
18.図面、仕様書、規格等の管理
19.製作販売の禁止
20.直接交渉の禁止
21.秘密保持
22.情報開示
23.工業所有権
24.技術指導
25.権利義務の譲渡
26.公害防止
27.安全防災義務
28.契約の解除、解約
29.損害賠償
30.取引終了後の利益喪失
31.契約解除または解約時の措置
32.残存義務
33.疑義の解決
34.紛争の解決
35.新たな合意事項
36.契約の有効期間

   署名、捺印

以上が、主な契約書に記載する項目です。
注意すべき点は、以下の通りです。
(1)品質問題が発生した時の処置と費用負担
(2)機密保持の内容と方法
(3)コピー品の製造販売禁止
(4)顧客との直接交渉、取引の禁止
(5)契約解除時の処理
(6)契約違反時の処置、ペナルティー
(7)紛争解決方法
(8)契約書の更新方法

海外企業との取引、新規の取引先との契約においては、お互いの意思疎通不足、
考え方の相違が思わぬトラブルに発展しかねません。取引開始後、トラブルに
見舞われて、契約を解除することも想定しておかなければなりません。

取引基本契約書は、取引契約と同時に、取引解除する場合も想定した内容
盛り込んでおくことが重要なのです。
また、機密保持やコピー品禁止を契約書に盛り込んだからと言って、それが守られ
るとは限りません。ただ、紛争解決手段を明記することによって、法廷闘争に持ち
込み、基本契約書を盾に正当性を主張することも可能になります。

取引基本契約書は、取引開始前、できだけ早く締結することをお勧めします。
トラブルが起こってからは絶対に契約を取り交わすことはできません。
そうなったらもう手遅れなのです。

そのほかに
「品質保証協定書」
 工程管理に関する要求事項、4M変更管理と申請義務
 クレーム発生時の損害補償規定など

「秘密保持契約書」
取引上相手に自社情報を提供する場合、情報漏えいを防止するために事前に
締結する契約書。NDAとも言います。

「技術ライセンス契約書」
技術ライセンスの供与、秘密保持、商法に関わる規定
など、必要に応じて「事前」に締結しておく必要があります。

「業務委託契約書」
業務委託とは、企業に雇用されるのではなく、企業と対等の立場で業務の依頼
を受、どんな仕事内容を、いくらで、どのように遂行・完了させるか等、仕事
の内容 ごとに契約を結びます。


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海外工場 委託生産契約の注意点(EMS/OEM/技術提携)

海外展開を行うに際して、EMSやOEMなどで製造委託することがあります。
そうした契約の際の一般的注意事項について、まとめてみます。




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何ごとにおいても、共同で事業を始めるときには明確な契約を結ぶ必要があります。
特に中国の企業に製造委託する際は、日本の企業に委託する場合と異なり、様々な点
で注意が必要になってきます。何よりも最も重要なことは、自社の目的
に合った契約相手を見つけ出し、信頼関係を構築することです。そのためには相手
をよく知る必要があります。特にトップ同士の相互理解が最も重要であること
は言うまでもありません。

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契約書作成に当たっては、標準的な契約書式集を参考に、自社が何の仕事をどの
ように委託したいかを考えながら項目・内容にもれがないよう、自らが考え、作
成することをおすすめします。その上で、弁護士などの専門家に最終的なチェック
を依頼するとよいでしょう。

素案を自ら作成すべき理由として、委託先企業と、折衝しながら進めていく過程で、
相手企業の経営者の考え方・人となりを理解し、相手の立場からも評価・検討し、論理
的・合理的な、説得力ある契約内容とすることが可能になるからです。常に相手の立場
に立って、一方的なものでなく、相互対等で関係する人々が共存共栄できる契約条件を
考えなければならないのです。

契約内容を検討する際には、契約書が十分機能し、契約内容が成功裡のうちに達成
され、相互の繁栄となることを念じながら行いましょう。そのためにも、あらゆるこ
とを想定しながら、極力詳細かつ明解に作成し、その契約書が相互理解とトラブル発
生を事前に阻止する内容にしなければなりません。

しかしながら、万が一トラブルが発生しないとも限りません。
トラブルが発生すると、日本企業とは異なり、商習慣の違い、言葉の問題などによっ
bて誤解が生じたり、憎悪の感情が先に立ち、解決が困難になる場合も多く発生してい
ます。裁判や調停の場に持ち込まれることも想定し、契約の内容には、契約不履行、
契約違反の場合の処置、賠償請求なども明確に明文化しておくことが、外国企業と
の契約では重要になってきます。

 製造委託契約書の具体的な作成事例やチェックポイントを項目別に示してみまし
た。契約内容については、より汎用性を持たせるために、支給品・貸与品や技術支
援といった広義の製造委託契約を想定しています。必要に応じ、別途、技術指導・
支援契約といった詳細契約を結ぶとよいでしょう。

1.頭書
 製造委託者(以下甲)と製造業者(以下乙)の国名、会社名、所在地について
明示する。

2.前文
双方は、両者間の取引が相互の信頼にその基礎を置くことを確認し、協力して
誠実に契約を履行し、もって公正な取引関係を続ける事、顧客に対してはお客
様第一の精神で対応する事を目的として本契約を締結する。

3.定義
 必要に応じ、個別契約、契約品、納期、特許、ノウハウ、発効日等について
の定義づけをおこなう。
(以下項目のみ)

4.支給品、貸与品
5.製造・組立
6.納期・納入
7.受入検査と検収
8.不合格品の処置
9.技術指導・支援
10.安全・災害管理
11.秘密保持義務
12.保証、瑕疵担保責任
13.損害賠償
14.不可抗力による損害
15.代金支払
16.工業所有権の侵害・取得
17.第三者への製造販売の禁止
18.甲の契約解除権
19.契約解除後の措置
20.政府の許認可
21.準拠法
22.紛争解決
23.契約有効期間
24.言語および発効
25.署名捺印

海外企業との取引は、日本国内と異なり、阿吽の呼吸は通じません。
トラブルが生じたときを想定して、自社が損害を被らないように、あらゆる防御
策を契約書の中に盛り込んでおく必要があります。
例えば、
「~の代金を支払うこと。」だけでは足りません。
「~の代金を支払うこと。もし遅延した場合は、延滞金を請求できる。」と記述が
必要です。

また、
「必要に応じて、~データーの提出を要求できる」
「必要に応じて、~立ち入り検査を要求できる」
などを明確に規定する必要があります。
相手企業との取引がうまくいかず、契約を解除しなければならない時など、自社が
被る損害、顧客に与える損害等も考慮した上、記載することをお勧めします。

実際に中国の企業との間のトラブルを解決した経験から、契約書の重要性を
これでもか、というほど思い知らされました。そして金銭的な後始末に約1年
の期間を費やしました。
中小企業にとって、契約トラブルは、場合によっては、事業全体の存続さえ危ぶ
まれます。取引開始前の関係が良好な時期に、しっかりと内容を吟味し、契約
取り交わしを済ませておくことが重要です。

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海外調達における品質管理3つのポイント

海外から安く良いものを調達したいと考えている製造業の調達担当者は多いと
思います。一方で、海外で調達し、原価コストを下げると品質が悪く、何度も
作り直すなど、結局高くつくのでは?とリスクが伴う心配があることも事実です。

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トータル費用を考えるのであれば、日本の協力工場から調達すべきではないかと
思っても経営者としては、海外調達を進めたいと思う気持ちもあることも事実です。

一般論では、結論として海外調達はリスクが大きく、メリットが無いことになって
しまいますが経営者の要望に応えるため、バイヤーは知恵を働かすことが必要に
なってきます。

確かに一般的に、品質や工場の管理力には日本と新興国では差があることは事実で
しかも安い労働力に頼った工場の製品は、継続的に安定した品質を確保することは
望めません。

つまり生産工程で不良を作らない仕組みを確立させるか、日本人スタッフを現地に
派遣して出荷前検査で不良を出荷しないようにするか、どちらを取るかの選択に
なります。

生産工程で未然防止の仕組みを確立している工場を選ぶことになりますが、そう
すると必然的に高賃金のスタッフで管理されている工場を選ぶことになります。

しかし、逆に賃金水準の高さが技術,品質の優位へ,さらにコスト競争力の優位
へと繋がる面もあると考えられます。そこで、改めて海外に調達先を求める理由
を考えてみます。
 ①ただ低コストだけを求めて海外から調達する
 ②望む価格、望む品質のものをグローバルで調達する

ほとんどの場合、②の理由から海外調達を行うのですが、調達担当者にとって
調達先の選定は、そのように面倒くさくて効率の悪い仕事が待っています。

そこで、海外調達における品質管理3つのポイントを整理してみます。

■ポイント1:委託先選定
優れた調達先は、探す努力をしないと見つかりません。小規模で知名度は無いが
しっかりした優れたサプライヤーを探し出すのは調達担当者の仕事です。

その中で、一番のポイントとなるのは、経営者です。
経営者の品質重視の姿勢が最も重要な選定条件です。日本メーカーから継続して
受注している、スタッフが長期日本滞在で、日本的感覚を身に着けているのなら
コミュニケーションも取りやすいと思われます。

もし、運悪く品質改善努力を全く行わないメーカーと付き合ってしまった場合、
そこで品質改善努力のために労力を費やすのなら、割り切ってその労力を別の
メーカーを探すために使うべきです。

日本的な考え方で、工程を改善しようとして上手くいかない例は山ほど知って
います。

■ポイント2:製造準備
 ①図面、ドキュメント
 ②工法の決定と、治工具の準備
 ③検査規格、検査用治具、限度見本
まず、図面や関連ドキュメントですが、日本の熟練技術者であれば、図面が多少
不備でもこうすべきと自分で判断して、工夫し精度の高い高品質の部品を作り
上げることができます。

しかし、海外では熟練技能者はいません。
日本で通用する図面は、海外では通用しないのです。特に、公差が厳しいと、
海外では図面通り作ることはほとんど不可能です。公差を緩和する、公差を緩和
しても、製品として支障なく組み立てることができる構造設計とすることが求め
られます。

更に、工法、加工手順、治工具をあらかじめ考えて準備し、期待通りのものが
ばらつきなくできる様にすることが必要です。

特殊工程は要注意です。
メッキ、溶接、熱処理、塗装などの工程は、日本と違って「特殊工程管理」と
「トレーサビリティー管理」をしっかり行う必要があります。

安物買いは、大失敗します。

■ポイント3:検査体制
工程での品質作り込みが期待できない海外工場では、流出防止の手段として検査
工程がいかに機能するかがポイントとなります。日本人が付きりで検査を行って
品物をハンドキャリーで日本に持ち込むなどは、よく聞く話です。

何らかの形で、現地スタッフにより梱包前に第三者検査を行うことは必要なこと
と思います。少なくとも、単純ミスは発見できる体制が必要です。外観など、
官能的な判断が必要な部分は、傷や色などの限度見本を準備します。

また最近は、色々な機能を持ったセンサーが出回っています。
「寸法測定」や「キズ・色」などを機械で判定させる方法も検討の対象とすべき
と考えます。

安く、良いものを調達するには、それなりの事前準備、体制が必要です。日本で
調達する感覚で、価格だけを追求すると、安かろう悪かろうの世界から抜け出せ
ません。

協力工場(外注)管理のポイント(購買部門・生産部門の役割)

今まで、KKD(勘と経験と度胸)により、場当たり的に進めてきた外注政策は
見直す必要が生じています。外注化するか、しないかの判断は何を基準に行う
のか、ほとんどの企業で社内基準は明確になっていません。

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1.管理の基本事項
外注の選定、発注業務の基本事項を明文化、文書化して、納期面、品質面での
トラブルをなくし、パートナーとして、自社の工程の延長線として管理すること
が求められています。

管理の基本事項は以下の通りです。
 ①内外作区分とその比率の決定
 ②外注先への生産割当計画
 ③材料支給方式、設備貸与方式の決定
 ④単価決定、変更ルールの決定
 ⑤技術指導体制(管理組織)の整備
 ⑥外注評価とランク付けのルール作成

付加価値生産性を高める意味で、外部流出費用は極力圧縮しなければいけません。
社内の生産性を高め、できる限り社内で生産することが望ましいのです。
但し、高度な専門性を有する製造技術で、社内では対応できないものについて
外注化することはあり得る判断です。

しかし、価格が安いからと言って安易に外注化したり、生産計画の悪さによって
外注化せざるを得ないといったことは避けなければなりません。

2.不良・納期遅延対策
外注化を行った場合、一番のネックになるのは品質不良と納期遅延です。
原因は、いろいろありますが、発注側の原因が大きく影響する場合も多い
のです。
(1)発注側の原因
 ①生産計画立案の遅れによるリードタイム不足
 ②設計不備、設計変更多発
 ③外注先生産能力把握不足
 ④無理な納期設定
 ⑤甘い納期管理、品質管理
 ⑥材料支給、治工具、図面等貸与の遅れ
 ⑦安すぎる単価
 ⑧技術水準の調査不足、評価ミス

(2)外注工場側の原因
 ①責任感欠如、労働意欲の欠如
 ②能力以上の受注を行った
 ③工程管理、品質管理の不備
 ④作業の習熟度が低いなど

では、品質不良や納期遅延を減らすにはどうすればいいでしょうか?

(3)受け入れ態勢の強化
 まずは、不良品を自社工程に入れない様、受け入れ検査を実施します。
受入検査対象品をリストアップし、検査方式・検査項目を決めて実施し
不良品(不良ロット)は外注へ返却します。
そして、二度と同じ不良が発生しないように対策を講じさせます。

(4)納期管理体制の強化
 コンピュータによる発注、納期管理システムを導入する、自社内の
管理支援体制を強化し、製造部門、技術部門、生産管理部門などが共同
で、対策に当たるように体制を整えます。

(5)外注管理組織の強化
 外注管理課を組織化し、専任スタッフを置きます。また専門の外注
指導員を養成し、外注先で改善指導を行います。

3.外注の評価と格付け
 外注工場の評価、格付けを行いランク付け、再編成、取引量をコントロ
ールするボーナス&ペナルティー制度を設けます。

外注評価項目は以下の通りです。
 ①納期遵守率
 ②不良率
 ③コストダウン率
 ④経営状況
 ⑤前生産高に対する自社製品の依存度
 ⑥取引年数
 ⑦その他

これらの評価を少なくとも1年に1回は実施し、その結果にもとづいて
各外注ごとに、取引量の拡大または縮小を行います。
同時に、グループを編成し、割当量の配分を行います。

このように、外注管理においてもPDCAを回す仕組みの構築が求められて
いるのです。
(P)目的の明確化・管理の基本事項の決定
(D)発注管理、納期管理、品質管理
(C)外注評価
(A)外注の格付け、グループ化と取引量の割り当て 

外注は、サプライチェーンを構成するために欠かせない存在です。
外注を含めた生産のジャストインタイム化をめざし、一体となった
取組みが求められています。

海外委託生産、不良を減らす6M管理とは?

6Mとは、「人:MAN」「設備:MACHINE」「方法:METHOD」
「材料:MATERIAL」「測定:MESURMENT」「マネジメント:MANAGIMENT」
を指します。

中国に限らず、海外の工場で委託生産を行う場合、不良品を日本へ入れさせない
事が大前提になります。それは不良であっても戻すことが難しいからです。
そこで管理が手薄になる海外工場における品質管理のポイントを整理してみました。

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6M管理.jpg


そこで、まず海外工場で不良を減らす対策を5M(人、設備、方法、材料、計測)
にManagment(マネジメント)を加えた6Mで分類してまとめてみました。
ポイントは、日本の品質管理の常識である「工程で作り込む」と言う考え方を
捨てて、工場の状況を良く見極めて「検査で流出を防ぐ」という考え方を徹底
することです。

くれぐれも日本流の「工程を改善して、工程で品質を作り込む」などど考えては
いけません。海外でこれを実施しようとすると膨大な手間と費用が掛かってしまい
中小企業にとっては大きな負担となり、何のための海外生産か?分からなくなって
しまいます。

1.「人」の見極め
海外では、作業者(ワーカー)と現場の責任者、管理層(部長)経営者に分けて
考えると、現場の責任者と経営者を押さえておくべきです。
部長クラスは、工場の管理部門を渡り歩いているため、現場を知らず、殆ど
現場にも足を運びません。

現場の責任者、経営者とも協力的であるかどうかがポイントとなります。
特に現場の責任者は長年現場を管理しているベテランで、作業者を統率、生産
状況を把握しているキーマンです。このような責任者が存在しているかどうかで
品質は大きく左右されます。

2.「設備」の対策
現地工場を訪問した時、設備の立派さに驚かされることがあります。
ところが、これに惑わされて生産を委託したところさんざんな目に合ったという
話をよく聞くことがあります。

結局、設備そのものの性能は良くても、それを使いこなしているかどうかが鍵に
なります。加工機械は、その機械ごとに特性を把握しているかどうか?また、加工
材料によって、加工速度、エンドミルなどの管理方法はどうやっているか?精度の
測定を、定期的に行っているか?など設備の維持管理の仕組みをしっかりと構築
しているかどうかを見極めます。
それには試作を何回かに分けて実施し、毎回同じ品質のものが出来てくるかを
確認します。

3.「方法」の対策
製造工程のQC工程表ができていることが理想ですが、海外ではほとんど望めません。
ではどうしたらいいかと言うと、まず人のミスを防ぐあらゆる方法を講じます。
ポカよけ治具、限度見本、専用工具、機械のアラーム検知・・・

そして作業の出来栄えを第三者の立場でチェックする検査員を必ず配置させます。
出来れば工程間検査、最終検査の2段構えの検査を行います。
検査部門の現場の責任者の存在も重要で、製造部門ににらみを効かすことが
出来るかどうかを見極めます。

見た目で検査が難しい、メッキ工程、熱処理工程、溶接工程などは、抜き打ちで
工程監査が必要になりますが、このような特殊工程はなるべく海外では実施しない
工法を採用します。

4.「材料」の対策
海外工場では、往々にして材料や部品を買いすぎて、2年も3年も倉庫に眠って
いる在庫品があります。期限切れ時期を明確にすること、買い過ぎを防ぐための
在庫管理が必要になりますが、これはあまり期待できません。大きな材料倉庫を
持っている工場は要注意です。
ニセモノの材料や部品の購入を防ぐために、購入先を指定するようにします。

5.「測定」の対策
測定機は備えられていても、実際に測定できる人がいなかったり、測定機が校正
されていなかったなどは良くある話です。測定機があるからと言って安心せず
飾り物でないかどうか?使っている形跡があるかどうか十分に確かめる必要が
あります。

そして、海外では人出を介さずに測定や検査ができる自動計測器・検査機の導入
をお勧めします。中国をはじめ、新興国では今後は人出不足が恒常化してくるので
初めから機械にその役割を担わせることが重要です。

6.マネジメント
最後に委託先を選定する側、および委託先の「マネジメント」の問題について
触れておきます。
選定する側にとっては、どのような内容を委託するのか?その委託先は、委託
しようとする業界、業務、品質レベル、生産能力、今までの取引先はどうかなど
過去の実績を重視し選定します。
正式決定後、後でトラブルを起こさないように基本契約、品質契約を締結します。
国内用の契約書の内容をそのまま適用するのではなく、海外用に罰則規定なども
厳しく盛り込みます。

多少の管理の不備はあっても、経営者の人柄、仕事を親身になって受けてもらえ
そうかどうか見極めします。最初は協力的でも、難しい加工方法でなかなか良品
ができないと、仕事を途中で放棄する場合もあるので要注意です。

★トラブルが起きる前に取引基本契約・品質保証契約を結んでおくことがポイント!

  海外工場との取引基本契約書の作成方法

定期的な工程監査は欠かさず実施します。
監査と言うより、時々顔を出して、コミュニケーションに努めます。

 工場監査・QMS監査・工程監査チェックシートexcel版 雛形

最後に、筆者が出会った中国の工場で実施している、素晴らしい人事制度
人材育成制度を紹介します。
作業者は、ほとんど1年で入れ替わってしまいますから、そのつもりで、作業
そのものの技能を早く身に付けさせる教育に徹します。
肝心なのは、課長レベルの現場の管理層です。彼らが5年、10年と長く辞め
ずに留まっている企業は、一般に品質が良い傾向にあります。

それは、言うまでもなく、彼らが品質の維持、向上に大いに貢献しているからで
自主的に部下の教育、製造工程の改善を長期計画で実施しています。

では、なぜそのような管理層が長く留まり、モチベーションを保っているので
しょうか???
それは、彼らを登用し、マネジメントしているトップの経営姿勢にあります。
彼らを引き留めるための様々な魅力ある施策を実施し、やる気を引き出しています。
金銭面だけでなく、新年の帰省制度、持ち家制度、車購入助成制度などなど・・・
但し、成果主義での評価を実施し信賞必罰の基準は明確になっています。
しかし、このような企業は本当にまれな例です。



海外工場の品質改善の秘訣、成功事例とは?:委託生産工場の品質管理事例

正直のところ、海外工場の場合、品質管理の改善は難しいというのが、今まで
の経験から得た結論で、日本で行っている品質改善活動とは少し考え方を変え
て臨む必要があると思っています。

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海外工場の具体的なニーズとしてはどのようなテーマがあるでしょうか?
企業によって差はあるのでしょうが、PDCAを回して継続的な改善を行える
ような企業は少ないと思います。(日本でもそれほど多いとは言えませんが)

ですから、短期間の支援で、時々現地に出向いて支援するという形では、
なかなか成果が得られないのではと考えられます。

いままで、生産管理を教えてほしい、4M管理のやり方を教えてほしい、設計
管理の方法を教えてほしい、セル生産方式を教えてほしいなどと依頼を受けて
支援を行ってきましたが、その企業の実態がどうなっているのか?現状のやり方
のどこに問題があるのか?、何を改善したいのか?を経営層・管理層が全く
把握しておらず、とにかく日本のやり方を導入したいから教えてほしいと
言われます。

今まで、韓国企業、中国企業(香港企業)、台湾企業などに関わってきましたが
大体どこも同じような感じでした。
経営者の要望としては、即効性のある品質管理、生産管理手法の導入であり
地道に実績を積み上げて現場改善を進めていく方法は受け入れないというのが
一般的です。 

そんな中で、筆者が携わった改善の中で、唯一の成功事例は、出荷検査ライン
の構築でした。かなり以前の取り組みでしたので、人海戦術で流出防止を図る
仕組みを作りました。

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今なら、AIを搭載した自動検査ロボットを導入する、と考えたかもしれません。
その延長の考えを適用すると、様々な機械化、IOT化を進めていくことは今後
最も必要なことではないかと考えます。
海外工場の品質向上の取り組みは、実は人のかかわりを極力排除して、機械化に
取り組むという考え方が正しいのではないかと考え始めています。

また、そんなに資金力のない中小企業を選ぶときは、とにかくいくらかでも
品質の良いところを選択する、だめなら他を探し、許容できる品質を確保する
という考え方に徹底します。

企業連携の時代、外注関係からの脱皮で付加価値を高める方法

これからの時代、従来の外注関係からの脱皮を図り、パートナーとして「連携」
していくことが、儲かる工場の条件の一つとなっています。

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1.変化した外注の目的
従来からの発注側企業と受注側企業の下請け構造における問題は、とかく
価格を安くするため、ぎりぎりまで製品価格を安くすることで成り立って
来ました。これでは、二次、三次の下請け企業は成り立たなくなります。

また、生産量の変動、生産品種の変動を社内で吸収しきれない場合は
外注工場を上手に使って対応する手法が取られました。しかし今は、できる
だけ、外注に出さずに、中でできる仕事をできるだけ確保しようというのが
主流になって来ました。

そこで、製品の幅を広げる、あるいは専門性を追求するために、その優れた
技術を活用する目的で企業同士が連携し、パートナーとして協力関係を構築
する考え方が強まっています。

2.企業連携の課題
中小企業が活力を取り戻すためには、得意分野を持つ個々の中小企業が連携し
不足する経営資源を補い、競争力のある新たな製品・技術の開発やサービスの
提供を行うことが必要とされます。

しかし、日本の製造企業は、どうしても内部指向が強く、新製品開発・製造に
於いて自社技術を使い、内部で開発し、販売するなど自社内で完結する発想が
根強く残っており、外部に対しては従来通りの外注的な扱いで取引を行う方法
が取られています。

内部リソースだけでは開発が難しいにも関わらず自社技術や人材にこだわり
内部リソース中心に考えるために、おのずと実現可能の幅、レベルに制限が
加えられてしまうのです。

3.連携の形態
ただ、「連携」と一口で言っても実現はなかなか難しい問題もあります。
そこで、各種連携活動の事例のタイプとその特徴について、整理してみると
以下のようになります。

①開発・生産型企業間連携
このタイプは、主に新製品の開発段階及び生産段階までのプロセスにおいて、
他企業と連携しているケース。この開発・生産型企業間連携の特徴は、特に
企画・開発・試作・生産の段階において異業種交流や企業間提携によって
自社に不足している経営資源を補完している点にある。

②開発・試作型産学官連携
このタイプは、当面の活動として新分野を対象にした研究開発・試作を念頭に
おいた産学官連携であり、開発・試作面で外部資源を有効に活用しているケース
である。
この開発・試作型産学官連携の特徴は、企画・開発の段階において大学や研究
機関等との連携により、研究開発に重点をおいている点にある。

③ビジネス発展型産学官連携
このタイプは、活動当初の意図に関わりなく、連携活動が結果的に企画・開発・試作
・生産・販売の一連のビジネスプロセス全体を含む活動へと発展するケースであり、
その一連の活動が主に産学官連携によって実践されているような場合である。
このビジネス発展型産学官連携の特徴は、すべての事業段階において必要な連携を
行うことによって、連携活動がビジネスへとつながっている点にある。

④販売機能補完型連携
このタイプは、製品の販売段階で企業間連携や公的機関を活用しているケースである。
この販売機能補完型連携の特徴は、企画・開発・試作・生産の段階よりも販売段階
での外部資源活用に重点を置くといった点にある。

⑤国際ビジネス型連携
このタイプは、産学官連携や企業間連携を国際的に展開しているケースである。この
国際ビジネス型連携の特徴は、国内の外部資源だけでなく中国等の海外の大学及び
企業の資源を活用している点にあり、今回の事例では、海外の大学等との産学連携に
より市場がグローバルに展開するケース。

4.連携が成立する要件
中小製造業の活性化を目的する効果的な『連携』活動を実現するための基本要件
を整理すると以下のようになります。
 ①役割分担の明確化
 連携活動が成功するためには、その活動プロセスにおいて、連携活動の構成員
 すなわち、中小企業、大学、研究機関、支援機関等々が、フェーズ毎に対応した
 役割分担を明確にすることが重要である。

 ②ネットワークビジネス・ネットワークインフラの存在
 異業種交流や産学官連携といった連携活動を下支えするネットワークビジネス
 やネットワークインフラが当該地域に存在しているか否かが重要である。

 ③キーパーソンの存在
 外部資源のネットワークによる連携活動を成功させるためには、最終的には
 その活動を担うキーパーソンの存在が重要となる。さらに、このキーパーソン
 には、少なくとも以下のような2つのタイプのキーパーソンが必要である。

 ・クリエーター型キーパーソンの存在
 多様なネットワークによる連携活動では、当初の企画(もくろみ)が予定
 どおりに進むとは限らない。むしろ、予想もしなかったような事態が発生
 する可能性が高い。よって、連携活動の様々な状況変化に対して果敢に挑戦
 し、連携活動そのものに常にイノベーション(革新性)を促すような刺激
 を与えてくれるクリエーター型キーパーソンソンの存在が重要となる。

 ・コーディネーター型キーパーソンの存在
 多様なネットワークによる連携活動では、産学官連携に見られるように
 「意識」「知識」「性格」等々の面で異なるタイプの人々や複数の組織が結び
 つくことになる。その場合には、異なるが故に様々な衝突が発生する。この
 衝突(発想の違い)を如何にプラスの方向に導くことができるかが、この
 コーディネーター型キーパーソンの存在にかかっていると言える。

 ④初期段階での「市場性の組み込み」
 連携活動が事業化に向けて成功して行くためには、その構成要素の中に「市場
 を熟知した人・組織」あるいは「新たな市場を予感できそうな人・組織」を
 組み込むことが必要である。さらに、このような「市場性の組み込み」は最も
 初期の段階からであることが望ましい。

 一般的にこれまでの連携活動の多くがなかなか成功に至らなかった背景には
 この「市場性の組み込み」が不足していたこと、あるいは、その組み込みの
 時期が非常に遅い段階で行われていたことを指摘することができる。
 もっとも、将来の市場を的確に予言できる人・組織は存在しない。しかし、
 何が必要とされているのか、あるいはいつの時期になればどんな変化が起きる
 のかといった将来市場に対する“嗅覚”を持った人・組織は存在する。そうした
 要素を連携活動の一連のネットワークに加えることが大切である。

 ⑤構成員間の「信頼」の構築
 連携活動の基盤として重要な条件となるのが、構成員(人・組織)間の
 「信頼」の構築である。この「信頼」が一度崩れるようなことがあれば、
 連携活動自体が崩壊する可能性が非常に大きいと言わざるを得ない。

 地域社会が常にこの「信頼」を基礎に運営されていることを考慮するならば
 広域的な連携よりも寧ろ狭い地域の中での連携活動の方が「信頼の担保」
 がある程度保証されていると言えるかも知れない。しかしながら、今後
 ますます活発化する産業のグローバル化に対応するためには、広域的な
 連携活動も視野に入れた「信頼」の構築が不可欠である。


品質改善手法 日本と中国工場の違い

中国の工場で品質管理、変量、多品種少量生産、4M管理などを導入しようと
苦労されている日系企業の方も多いと思います。

日本の工場でうまくいった経験を、中国の工場で実践しようとしても、なかな
かうまくいきません。それは、中国の近代産業の歴史はまだ浅く、急激に経済
発展を遂げた経営環境の中で、成長してきた中国企業の考え方・行動規範が
日本の企業とは根本的に異なっているからなのです。

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日本と同じ物差しで工場をカイゼンしようとしてもうまくいきません。

【日本と中国の企業の違い】
では、日本と中国の企業の違いは何なのでしょうか?
それにはまず、中国企業はどのような成長過程をたどってきたのか、そして
中国企業のものづくりに対する取り組みは、どのように行われて来たのかを
明らかにしてみましょう。

 ①外資の進出で工業化が進んだ中国では、多様な取引関係が出来上がっており
  親企業と下請けという縦の結びつきは弱い。従って顧客であっても、対等な
  取引関係を求める。

 ②企業自体の寿命が短い。気軽に起業し、気軽に倒産させる。日本のように
  儲からなくても事業を地道に継続させていくことはしない。

 ③一般に拡大志向が強い。設備を増強し顧客を多く獲得して売上を伸ばす事に
  専念する経営スタイルを取っている。

 ④右肩上がりの経済の下、成長してきたため、計画性は乏しく、経営者の意向
  (思いつき)で経営方針が決まる。

 ⑤一般労働者は、出稼ぎ農民工で、仕事が繁忙な時に調達し、暇になると解雇
  する。生え抜き、会社に忠誠な社員はほとんどいない。

 ⑥管理層は専門職として外部から招いた人材である。生え抜きはいない。

 ⑦組織は経営者と管理層、一般従業員の3層構造で各層間のコミュニケーション
  は十分ではない。

 ⑧ルールより、上層部の一言が従業員の行動を左右する。

【中国工場管理の問題点】
これらの事実から、4Ⅿ管理、多品種少量生産などの高度な管理技術を必要と
する工場では、決定的に管理人材が不足しています。問題点を整理すると

 ①雇用の流動性が激しい中国では、長期的視点にたったプロ人材の育成は
  難しい。

 ②高いロイヤリティを背景にした問題解決(改善)をスタッフ、管理層に
  期待するのは難しい。

 ③組織の利益より個人の利益を重視する文化をもつため、同僚間での問題
  の指摘合いは、大儀があったとしても面子を壊す事にも繋がり、カイゼン
  活動は機能し難い。

このように、長期雇用を前提とした人材育成と管理・監督者、スタッフの自主
的カイゼンに期待する日本的工場運営は、中国では機能しないと考えて良いの
です。中国では、評価が伴う上司からのトップダウンでないと機能しないので
す。

【欧米企業の中国工場運営】
格差社会があたり前の欧州系企業の工場運営は、日系企業とはまったく違った
手法で行っています。ハードウエアは本国で確立した設備を持ち込み、ソフト
ウエアはマニュアルの運用を徹底させています。管理は、現地人材の扱いに
なれた現地管理者に任せ、問題解決は本国出身のエンジニアが行っています。

格差社会が進んだ社会では製造部門には、優秀な人材は集まりにくいのです。
優秀で、帰属意識が高い人材の経験に依存して小改善を繰り返してきた日本的
ものづくりを、日本国内と同様に中国の工場運営においても行おうとしている
日系企業には限界が見えているのです。

海外工場における、品質管理手法導入のポイント(5S改善/4M管理)

中国の工場で、5S、4M変動管理、品質改善活動などの品質管理手法を導入
するためには、多くの企業が抱えている構造的問題が障害となっています。

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長期雇用を前提とした人材育成と管理・監督者、スタッフの自主性に期待する
日本的工場運営は、今までの経験に照らしても、中国では実施が困難と言えます。

雇用の流動性が激しい中国では、長期的視点にたったプロ人材の育成は非常に
難しいと思われます。かつ、高いロイヤリティを背景にした問題解決(改善)を
期待するのも難しいのです。

組織の利益より個人の利益を重視する文化を持ち、同僚間での問題の指摘合いは
大儀があったとしても面子を壊す事にも繋がり、解決方向に機能し難い面があり
ます。これは評価が伴う上司からのトップダウンでないとまず動かないとみて
いいでしょう。

しかし、もともと安い価格で調達を目的とする日本メーカーにとって、現地メーカー
の選択対象は、できるだけ管理工数を省いた間接費用の安いメーカーであるため、
そこで、品質管理手法の導入を求めても、所詮ないものねだりとなってしまいます。

そこで、ハードウエアは日本で確立した設備を持ち込み、ソフトウエアはマニュ
アルの運用遵守に留め、管理は、現地人材の扱いになれた、現地管理者に任せ、
問題解決は日本のエンジニアが現地に出向くという役割分担を行わざるを得ません。

中小企業には、優秀な人材は集まりにくいのは、日本でもそうであるように、中国
でも同じと考えられ、そうであれば、難しい事を要求せず、作業や製造条件を簡素
化したマニュアルとし、現地人材を活用する事を基本に考えます。

話を戻すと、品質管理手法の導入は中国の中小工場では、困難と言わざるを得ません。
かつて2000年代は、日本人が出向き指導する事例も見受けられましたが
現在では、環境が許さなくなっています。

このような状況を踏まえ、案件ごとに中国生産戦略を慎重に練ることが求められます。

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海外工場では、管理層をヘッドハンティングする?

海外現地企業の悩みのひとつには離職率の高さが上げられ、どの企業でも頭を
悩ませています。しかも、一般社員の離職率も高いが、管理職も簡単に会社を
変わっていってしまいます。1年間で半分近くの管理職が退職していったという
話も聞きます。
さらに、一度退社した管理職が戻って来て、また管理職に復職することもよく
あることです。日本との文化の違いは大きいと感じます。

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こういった離職率の高さも一因かもしれませんが、もっと深刻なの問題は、
経営者と現場の意識のギャップが非常に大きいことです。経営者の思いは
非常に高く、トップ企業として成功させたいと考えています。
しかし、管理職の意識や現場の状態をみるとその想いと実態は相当に乖離して
いると思わざるを得ません。

つまり、経営者の想いを実際に現場で実行する管理職は、経営者の想い、会社
の向かうべき方向を理解する前に辞めてしまうのです。

事情は異なっても、日本の中小企業の管理職についても、その職務を果たして
いるかと言えば、十分とは言えません。現場の経験が長く、年長だからという
理由で、管理職になっても、どのような職務権限を持ち、どのような責任を
持つべきかは、明確になっていません。

中国の工場でも、100人以上の社員を抱える工場と付き合う場合、中間管理層
の役割が明確になっていないと、工場は回りません。
現場に責任を持つ課長、部長との意思疎通を密にして、要求する品質レベルを
示し、徹底することが重要です。

できれば日本語に通じ、日本企業に在籍経験があれば、最高です。そこで
このような人材をヘッドハンティングして、委託案件の製造を担当させること
も選択肢として検討対象にします。
日本では考えられないことも、中国の人材流動性の高さを逆手に取って、この
ようなことも比較的簡単に実現可能ということを覚えておくと良いと思います。

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海外工場で、多品種少量生産管理は可能か?

中国の工場で、多品種少量生産は可能と思いますか?
中国でも受注生産で月産数台~数十台のローカル工場はたくさんあります。

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その一例をあげてみます。
ある工場では、ビルや大きな施設などに設置する空調機を設計・製造しています
が、ビルや施設に合わせた空調機を大きいものから小さいものまでを受注し、設計
から、部品加工、塗装、組み立てを行い、完成品として出荷しています。

では、この会社は一体どのように運営し、利益を出しているのでしょうか?
まず、およその人員構成ですが、営業50名、開発・設計50名、製造50名の合計
150名の会社です。製造会社なのですが、営業と設計が極端に多くなっています。
おそらく、営業活動によって受注が決まると、顧客ごとに仕様が違うため、営技
一体となって仕様を固め図面を作成するまでに多くの時間と工数を割いていると
思われます。工場は、図面に従って購入品の手配を行い、社内部品加工に着手します。

このような、構成や、大きさの異なる製品を作るのに、一品ごとに設計し、作って
いたのでは効率が悪く手間も部品代も高くついてしまいます。品質確保も難しく
なります。

個別受注生産の採算と製造品質、使用品質を決定するのは、設計品質と出図納期
です。設計遅れは、事前に何をどう設計するかを充分考えていないために設計品質
が悪く手戻りが多発する事、設計者が過去のクレーム対応に追われてその作業
(前向きの仕事)に手が掛けられない事、によって起きています。

設計品質を確保する事と、出図納期を遵守する事は、裏表の関係にあります。
事前に設計すべき内容を充分検討し手戻り(訂正図)を発生させない事、設計者
がその作業に集中出来るように日程を計画する事が、設計品質と出図納期を守り
製造品質、使用品質、そして採算を良くする最善の策なのです。

設計を遅らせない事が採算と、品質を決定付けます。製品の価格・品質の良し
悪しは90%以上設計で決まってしまいます。そのためには、以下のような標準
化の推進、多能工化などを推進していくことが個別受注生産成功の秘訣なのです。
 ・設計作業の標準化
 ・標準ユニットの品ぞろえと、顧客への提案
 ・部品レベルの標準化、共通化
 ・標準ユニットの見込み生産化
 ・作業者の多能工化
 ・一個流し生産・セル方式生産の採用

受注から設計、部品の製造から製品組み立てまで多品種少量生産工場として
多くの受注を抱えていますが、課題は多く残されています。
ただ、中国でも個別受注小ロット生産工場も成り立っているということも
知っておく必要があると思います。

中国・アジア委託生産の今後は?【製造業の工場品質改善対策・事例の解説】

人件費の大幅なアップにより中国の工場で、安い製品を委託生産して輸入するという
ビジネスモデルはすっかり衰退してしまいました。
しかも、不良が多くかえって高くついてしまう。こんな経験をして、二度と中国か
ら輸入はしたくないと、国内生産に切り替えた企業も多いと思います。

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日本への輸入は少なくなりましたが、中国国内向けの生産を行っている日系企業は
いまだに多く存在し、そこに向けた製品を中国工場で委託生産を行うケースは多いと
考えられます。
また。最近は、ベトナム、インドネシア、インドなどへ進出する企業も増加しています。

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但し、現地ローカル企業とのし烈な争いが待っています。
狙いは「安くて良いものを作る」ですが、そのためには、様々な問題をクリアしなけ
ればなりません。

ローカル企業との価格競争に打ち勝つには、日本のものづくりの良さをアピールして
行く必要がありますが、製造技術面では差がなくなっている現在、どうやったら差別
化できるか?が、海外進出企業の悩ましいところです。

最近、ある中小金型企業が中国から撤退しました。
日本への輸出に頼っていた金型価格は、円安の影響で上昇し採算が合わなくなったの
です。かといって、現地調達化が進んでいる大手日系企業からの受注増も期待できず
撤退を決断したのです。

裏と表の取引を使い分ける現地企業と異なり、日系中小企業にとって、中国新規開拓
は非常に困難と言わざるを得ません。

今後期待できるものづくり企業にとっての市場は
 ・研究開発部門の海外進出に伴う、先端材料や加工技術、試作品製作分野
 ・生産性改善、品質改善支援・コンサル
 ・企業向け教育サービス・労務。財務アウトソーシング
 ・環境評価試験・信頼性試験・精密測定・分析サービス

など、今までのものづくり技術を生かした専門サービス業へのビジネスモデル転換
も一つの選択肢となるのではないでしょうか?

2017年12月20日

海外工場で、マニュアル化を進めるポイントとは?

マニュアル化すると言うことは、マニュアルを作成するだけでなく、運用する
ために、その内容や、マニュアルを守ることの社員教育、マニュアルの維持管理
までを含む、システムを構築しなければ意味がありません。

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中国でも、マックやケンタッキーが成り立っているのだから、マニュアル化は決して
不可能ではないのですが、いかに「システム化」を行うかがポイントになります。
(日本国内でも同じことが言えます)

しかし、日本人的な感覚で、曖昧な表現の記述は絶対に避けなければいけません。
日本で使用して実績のあるマニュアルをそのまま翻訳して現地で使用することは、やめる
べきです。

全く新しく作成するつもりで、見直しが必要です。
 ・作成は、現地採用の管理層レベルの協力を得ること
 ・現地作業者のレベルに合わせて、できる限り分かり易い表現にすること
 ・判断基準はできるだけ定量化すること
 ・できるだけ、写真、図表も用いて分かり易くすること
 ・理解度を定期的に確認すること(テスト実施)

1.業務マニュアルの意義
職場でマニュアルが必要な理由として
(1)業務を確実に行うための手順や内容を共有・標準化する
(2)誰でも業務を行えるよう手順を分かり易く説明する
(2)業務の重複やムダを省き効率化を図る
(3)トラブル、クレームの見える化、処理方法、責任者を明確にする

業務マニュアルの作成は、業務品質の向上やスピードアップ、頻度や難易度が
高い業務の内容をルール化することに大きな意義があります。

2.使いやすいマニュアルの6つのポイント
せっかく苦労して作成するマニュアルは、使いやすくなければなりません。
使いやすいマニュアルとは、以下の6つの要件を満たしたものと考えます。

(1)仕事の全体像が把握できること
作業を効率的に進めるためには、仕事の全体像を把握している必要があります。
仕事の全体像とは、
 1.仕事の目的(仕事の位置づけ)
 2.仕事全体の流れ
 3.作業工程、作業手順
 4.求められる水準(作成時間、達成度、品質)などです。

新人や若手でもわかるマニュアルにするために、全体像の記載が必要です。
新人や若手は仕事の意味を理解することにより、不安なく、前向きに行動する
ことができます。加えて、職場においても、大きく間違った行動を取り、周囲
に迷惑がかかることが少なくなります。
更に、ベテランに仕事が集中してしまうことを防ぐことができます。

(2)仕事の判断基準が示されていること
判断基準(判断のモノサシ)を業務マニュアルに示しておくと、新人や若手
でも判断に迷うことがありません。例えば、「整理整頓が重要な仕事」につ
いていえば、単に、この仕事には「整理整頓が重要」と記述するのは不十分
です。

このような場合の判断基準は、例えば「整理整頓;仕事を早く終わらせ、書
類紛失によるトラブルを防止する」というレベルで示すことが必要です。
こうすれば、具体的な行動として、「毎日帰る際は、机上だけでなく机の中
まで整理整頓する」が導かれやすくなります。

(3)到達目標が数値や明白な行動レベルで示されていること
「到達目標」を数値や行動レベルで示す理由は、仕事の品質を高いレベルで
一定に保つためです。長い時間をかければよいものでもないですし、「良い
仕事をしろ」と言っても、そもそも仕事を知らない人には、よく分かりません。

何をしたら良いのかを行動レベルで示して初めて、目標が理解されると考え
るべきです。
また、漠然としたものでなく、数値を使って目標を立てるとより効果的です。
具体的には、当該の仕事の流れを踏まえて書きます。すでにフロー図があれ
ば、それを活用して加筆します。

(4)実務の確認点が「チェックリスト」で示されていること
次は、ミス・トラブル削減を目的として、チェックリストを作成します。
チェックリストにより、仕事の手順を標準化すれば、業務品質を安定させる
ことが可能です。

ミス防止のため、チェック項目をうんざりするぐらい記載する事がありますが
不思議ですが、ミスは減らず、またさらなるミスを生む「ミスの悪循環」に
巻き込まれることが往々にして良くあります。チェック項目は、担当者の責任
項目として、「確実にチェックすること」とすべきです。

(5)ノウハウ・コツなども記載していること
ノウハウ・コツは、一人で考えるより、ペアワークやグループワークで話し合
いながら意見を交換したり、共有するのが有効です。また、例外処理や職務遂
行のためのノウハウ・コツなどもマニュアルには欠かせません。文字化しにく
い暗黙知を極力文字化しておきます。

暗黙知をマニュアルに記載し、積み重ねることによって、他社がまねできない
その企業独自のノウハウとして差別化につながるのです。

(6)クレーム・トラブルを「見える化」していること
クレーム・トラブル事例などは、「事例」を記載し、印象強く「見える化」
することで組織として共有します。できれば、「ヒヤリ・ハット」したもの
まで記載できれば、申し分ありません(最近半年間に表面化したトラブルや
クレームなど)。

3.業務マニュアル作成手順
以上の業務マニュアルですが、以下のような手順で作成すると良いでしょう。

(1)業務を洗い出す
マニュアルを整備するためには、会社の中で、どんな業務が行なわれている
かがわからない状況では作成はできません。そこで、まず業務調査を行ない
各部門でどんな業務が行なわれているかを確認します。

業務調査のやり方には、各部門の担当者に担当している業務を書き出してもら
う方法と、マニュアル作成担当者がヒアリングを実施する方法が考えられます。

(2)マニュアル化する業務を抽出する
業務調査を行い、業務一覧表にでまとめておきます。その中でトラブルや
ミスが頻発している業務であるとか、作業効率が悪い業務などから優先的に
マニュアル化を行います。

(3)マニュアルを体系的する
抽出し、優先度付けされた業務一覧表をもとに、マニュアル化すべき業務を
抽出し、これを体系的に整理します。どの業務に、どんなマニュアルを作成
するか、マニュアルの全体像を把握しやすくします。

そして、管理コードを付与し、管理を容易化します。このとき、コード化
するにあたってのルールを取り決めておきます。一般的に「マニュアルの
種別」「作成年月」「マニュアルの連番」などによってコード化すること
が多いといえます。

(4)フォーマットを標準化する
マニュアルの様式について一定のフォームを作成しておき、このフォームの
なかでレイアウトを行います。誰もが使いやすいマニュアルは、
 ①業務の全体像がわかること
 ②業務の目的がわかること
 ③何をこなせばよいのかがわかりやすい
 ④チェックリストで業務の確認ができる
 ⑤誰にでもわかる言葉で書かれていること
 ⑥トラブルの起こりやすい部分がわかりやすい
などが網羅されたものです。

(5)記載内容の検討
マニュアルは一般的に、以下の項目を記載します
 ①目的
 ②適用範囲
 ③用語の解説
 ④関連規格
 ⑤内容
  各業務の項目、作業手順・方法について
  ・Plan(計画、目標)
  ・DO(5W1H、責任部門、実施時期)
  ・Check(実施結果の記録、評価)
  ・Action(改善、次回計画への反映)
 ⑥発行期日、改訂期日・内容、担当者、承認者

(6)教育・導入・定着化
完成したマニュアルは、印刷または電子化して共通ファイルに入れて閲覧が
容易にできるようにします。そして、導入に先立って関係部門に教育を実施
します。業務を行う上で、疑問が生じたら、すぐにマニュアルを見て、マニ
ュアル通りに業務を行うようにし、定着を図ります。

(7)運用・見直し
関係者がマニュアル通りに業務を行うことを徹底することが基本ですが、マ
ニュアル通りに作業すると効率が低下したり、品質上のトラブルが発生しやす
くなるようであれば、マニュアルを変更する必要があります。

このように、業務の効率化、品質向上につながるように、常にマニュアルを
見直し、業務内容と一致させておくことが重要な作業となります。

最後に
マニュアルづくりには、相当の労力が必要とされます。一所懸命に作り上げ
ても、できた時点から内容の陳腐化が始まります。そして

「マニュアル通り作業する ⇒ 不具合の発見 ⇒ マニュアルの修正 ⇒ 
マニュアル通り作業する」の繰り返しが重要になりますが、このサイクルを
定着させることこそ至難の業なのです。


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